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【富士ヒルまで0日】当日の記録(レース編)

こんにちは!きょんです。

このnoteは,産後1年で富士ヒルブロンズを目指すママローディーの記録です。せっかく目標を立てたので,記録をつけてみています。

富士ヒルの結果

富士ヒルクライムが終了しました。この大会での90分切り=ブロンズ獲得を目標に昨年末からトレーニングをしてきました。

結果は89分49秒(公式記録)でブロンズ獲得!本当にギリギリでしたが,目標達成できました。

レースの振り返り

備忘録を兼ねて,レースを振り返ります(ちびてぃお留守番編は別記事にて)。

ウォームアップ〜スタート

4時に起床。朝ごはんと着替えを済ませてゆっくりとストレッチ。
会場までのルートを確認。ホテルからスタートの富士北麓公園までは最短距離で6kmほど。ただし料金所前の交差点を通るルートだったので交通規制が心配だったこと,アップで少しでも長めに登りたい思惑から遠回りで9kmほどのルートを選択。
我々は第3ウェーブ(6時40分〜7時10分に出走)。このウェーブはゴールド狙いが多いと読んで,我々は集団の邪魔にならないよう最後尾でスタートすることに。7時頃のレース開始からトイレと当日荷物預かりの時間を逆算して,6時過ぎに出発。
前日から降り続いていた雨は出発前に止んでくれたので,カッパは着ずに済む。30分程走って6時40分に会場着。ちょうど第3ウェーブがスタートしたところで,大集団が颯爽と公園から出ていった。予定通り検温・荷物預かり・トイレを済ませ,7時5分に公園を出発。

2人とも緊張の様子

スタート〜ゴール

やることは一つ。90分間ねもてぃさんにツキイチすること。
ウェーブ最後尾のため周りには2・3人しかいない。ひっそりとドキドキが入り交じったスタート。
序盤はしっとりとした空気を感じながら淡々と回す。第4ウェーブのトレインが横を抜いていくが、気にせずペースを守る。一合目下駐車場で自己ベストよりすでに2分ほど速い。目標タイム通りだが,ハイペースについていっている自分に驚く(笑) 疲労感は少しキツいくらい。
その後の一合目では目標タイムより1分30秒,続く二合目では2分のビハインド。まだ巻き返せるか,ギリギリなところ。少し焦るが,やはり主観的にハイペースに感じたのでこれ以上上げられても困る(笑)
緩斜面の続く中盤では,後続からのトレインに乗せてもらい気持ち良く走れた。三合目手前でチームメイトのうめチコさんがものすごい勢いで追い抜いていく。短くエールを交わす。二人の姿に元気もらえた。直後の三合目でオンタイムに戻す。やった!
ここで突如,脳内にブロンズゴールのイメージが湧く。これまでは終盤失速しタイムも気持ちも消沈してばかりなのに,今日はブロンズを達成したイメージが頭から離れない。ソワソワする。意識を今に戻すことに必死になる。脳内で葛藤しているうちに個人的鬼門の残り10km〜大沢区間を通過。この区間気持ちが切れなかったのが間違いなくブロンズ獲得に繋がった。
四合目,また1分のビハインド。少し焦るがブロンズ達成のイメージはまだハッキリある。体力は残り30%。まだ脚は回る。山岳スプリット区間,知り合いが声をかけてくれたのが更にパワーになる。気がつくと天気は晴れ,青空も見える。毎度雲に隠れて見えない下界の景色が横目に見えて,こんなに登ってきたのかとびっくりする。もう少し。奥庭の登りは淡々と回してたので登った記憶がない。
平坦区間の序盤,集団に乗ろうとしたねもてぃさんに一瞬遅れる。慌てて「遅れる!」と声をかける。ねもてぃさんが気づいて緩めてくれたので助かった。息を整えたところで踏み直す。ちょうど別のトレインが来てくれたのでうまく乗れた。
2つ目のシェルターの入り口,チームメイトが立ち止まっているのが視界に入る。嫌な予感しかない。でも,自分が今できることは最後まで踏み抜くことと割り切る。
残り1kmの登り,ここで今日始めてしんどいと感じる。「大丈夫,まだ動く」と気持ちを抑える。ローラー練習の時から,ラストスプリントは最後のシェルターを超えてからと決めていた(単にロングスプリントができない)。シェルターの出口,ゴールが視界に入る。思ったより近くに感じた。「あと1分全力で踏み抜け!」とねもてぃさんが喝を飛ばす。ねもてぃさんが一瞬後ろに下がったように見えて「まさかここで電池切れか!?」と思ったけど,私を邪魔しないように車間を取ってくれたとのこと。余計な心配だった(笑) ゴールまではとにかく全力で踏む。あまり覚えていないけど,いつも蛇行している斜面をまっすぐ走った覚えはある。ねもてぃさんを再び視界に捉えながらゴール。

ゴール〜下山

サイコンには89分42秒の表示。切れたか?実はスタート時にボタンを押しそびれたので確信がつかめない。隣のねもてぃさんは泣いてる。まずは労いと感謝の意を伝える。本当にありがとう,お疲れさま。落ち着いたところでネットでタイムを確認。

速報タイムは89:50!

89分50秒。切れた!本当にギリギリ。

自分のタイムが信じられず,途中で止まっていた仲間の状況も気になり落ち着かない。でも,下山してちびてぃに会うまでは気持ちを緩めないでおくことにした。

山頂は見えないけど,さわやかな青空

天気はさらに好転して,レース直後なら五合目でもノースリーブでいられるくらいの暖かさ。汗冷え対策で下山荷物に入れていた冬用ウェアに着替えてから整列。

路面はすっかりドライ。四合目から下はダウンヒルでも暑いくらい。試走を含め,今までで一番安心な下山だった(後方で鹿が出没して落車が起きたそうなので,晴天の下山も一長一短…)。
ダウンヒルの間も,対向車線にはたくさんのローディー。これぞ富士ヒルだなーと声援を送りながら下る。
下山後の北麓公園では,チームメイトが出迎えてくれた(これがとても嬉しかった)。健闘を称え合う。お留守番ちびてぃの元に帰る最重要課題が残っているので早々に離脱。ゆっくりとペダルを回し(余力がないだけ),11時過ぎにホテル着。ちびてぃが出迎えてくれた。無事に再会できた時,安心と達成感でようやく気持ちが和らぐ。お留守番ありがとう。

本日のMVP!

感想

念願のブロンズ,獲得できました。練習から当日まで数々の良いコンディションが重なった結果だと思っています。特に良かった点は3つ。

天気

富士ヒルは例年雨が多く,防雨・防風・防寒対策が必須です。今年も前日午後から断続的に降っていましたが,当日5時過ぎに止んでくれました。おかげで雨に濡れることなくレースを終えることができました。
レースが終盤になるに連れ徐々に青空が見えてきたので,気持ちも一緒に晴れてきた感じでした。メンタル面でも予報が

機材

富士ヒルに向けて,いくつかギアを新調しました。

どれも導入して良かったのですが,中でも走行性能に関わるホイールタイヤシューズはブロンズ獲得に特に効果があったと感じます。
ホイールとシューズは前述記事で紹介しましたが,タイヤはレース直前に変更してミシュランのPOWER CUPを使用しました。

試合前日に走ってみたら,とてもよく転がる!EAGLE F1は魔法の絨毯のようにふわふわ浮いている感じでしたが,POWER CUPは”しっかり地に脚(タイヤ)がついていて,かつ振動は少なく快適”という感じ。特に緩斜面がスイスイ進む感触で,走っていて楽しい!機材に疎い私でもハッキリ違いが分かり,レースがとても楽しみになりました。

練習

富士ヒルに向けて,まず90分間走りきれる体力をつけることを第一に練習しました。さらに,本番はペースメイクをしてもらう前提でL3〜L4(SST〜FTP)強度をひたすら練習し続けました。練習時間が限られていたため,ターゲットをかなり絞りました。結果を見ると,コース平均でPWR3.2倍,そのうちL3〜L4は73分を占めていました。
実走では試走に3回行けたのも良かったです。今シーズン,10km超のヒルクライムを走ったのはハルヒルくらいなので,単純に試走自体が良いトレーニングライドになりました。コースを覚えたり高地に慣れることができたのももちろん良かったです。試走の仕方も単独で走ったり,ペースメイクしてもらったりと,それぞれ違った走り方が出来て良い経験になりました。
必要なパワーを積むための練習ができていたこと,積んだパワーが本番で上手く活かせたこと,どちらもトレーニングの成果が出たと感じています。

おわりに

ということで,4年ぶりの富士ヒル,当日の備忘録でした。”産後1年でのブロンズ獲得”を掲げて練習してきましたが,まさか達成するとは(!)というのが正直な気持ちです。数々の要因が全てプラスにはたらいてくれて,なんとかギリギリ達成できました。90分前を牽き続けてくれたねもてぃさん,FENIXやレーゼロカーボンを始めとしたギアたち,チームの仲間,天気,お留守番してくれたちびてぃ,そしてしんどい練習を乗り越えここまで持ちこたえてくれた自分の体に感謝です。

夕方は山頂までしっかり見えました


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