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【コラム】フリゲのボイス依頼って有償と無償どっちがいいの~?!

 久々のコラム記事です!noteでは前回のコラム記事がもう三年前になるんですね……。新人フリコンのコラムコンテストでは去年書いたりしていたのですが。
 フリゲのボイスについての話題、実は次のコラムコンテストまでとっておこ~と思っていたのですが、他の方から聞きたいとご要望があったり、X(旧Twitter)(私は何度でも旧Twitterと書き続ける)にてボイス依頼についてお見掛けすることが増えたりで、急遽書くことにいたしました。
 というのも、「フリゲだし無償でいいよね!」という意見が結構あって、というか最近だと大半で、有償依頼派としては「はわぁ……」と色々思っていたので……。

 私はこれまで三作、共同制作を含むと四作お願いしているのですが、その全てが有償依頼です。初めてボイス依頼について知ったのが有償派の方からの話だったのもあるのですが、もし今後無償でもお願い出来るくらいの実力が付いたとしても、有償なのは変わらないと思います。

 まずはその理由について、書いていきますね!


①責任を持ってやってほしい

 私が有償でお願いしている一番の理由はこれです。

 まぁ、あの……依頼する側にも色んな人がいるよね!というのは大前提なんですが……ボイス依頼って、それに関するトラブルも結構聞くんですよね……いや、ホントに、一つ二つではないレベルで。
 締切になっても連絡が無いというのはあるあるで、酷いと何か月も音信不通とかいう話も……。
 幸い私自身はそこまでのトラブルに遭ったことはないのですが、そういう問題の防止策、"責任料"としてお支払いしている面が強いです。

 ちなみに、有償依頼でもトラブルは起きる時は起きます!!
 
有償依頼した方でも、音信不通の話なんかはまぁよく聞くので……。
 他にも仕方ない事例では、「風邪を引いてしまった」「機材が壊れた」等の遅れる連絡が”事前に”来るパターン、長期間の起用では引退等での途中降板なんてことも……。
 大小はあるにせよ、ボイス依頼の際はトラブルはまず起こるものと覚悟しておいたほうがいいと思います。そのほうがいざ起きた時のショックは多少マシになると思うので。

②気持ち的に楽

 演技指示をしたりリテイクをお願いしたりする際に、有償のが個人的に気兼ねしなくて済む点も大きいです。あと、ちょっとHなのとか、絶叫とか、リ○ナっぽいのとか、ね……お願いすることが多いので。

 この辺りは依頼する側の許容範囲によると思います。厳しい言い方かもしれませんが、「私のために○○(あなたの得意分野)をしてくれる人を募集します!無償で!!」という募集があった時に、自分は応募するかどうか、相手に「やってよかった」と思ってもらえる取引かどうか。有償か無償か決める前に、一度考えておいてもいいんじゃないかなと。

③有料要素があるので……

 このnoteに既にいくつかありますが、ゲームは無料ですが課金コンテンツを毎回設置してるので、それを無償で依頼するわけにはいかないんですよね?!あとグッズ販売もしたいし、キャラソン配信もしちゃうぞ~!とか、フリゲとはいえちょっとはお金の入る仕組みが何かしらあるので。(まあ赤字ですけどね!!)
 「お金のことはめちゃくちゃヒットしてswitch版とか出すことになったら考えよ~」もアリだとは思いますが、少しでも商業展開できたらイイナーという考えがあるなら、有償依頼のが後で揉めることは防げるんじゃないかな、と思います。


そもそもボイス依頼ってどうすればいいの?

 ここまで有償かー無償かーという話をしてきましたが、「まずボイス依頼の方法すらわからんのですが……」という人もいると思うので、それについても触れておきます。

(1)募集(オーディション)

 X(旧Twitter)なんかで募集をかけて、応募してくれた方の中から選ぶ方法。募集をきっかけとしたご縁があったり、応募メールでなんとなく人となりをチェック出来たりするので、私の場合その辺りのメリットで募集をかけることが多いです。あと、後述の自力でボイスコさんを探す方法よりも、募集文言や選考の手間のほうが私的には楽なので……。
 「この世、ボイスコさん沢山いすぎ!全然わからん!!」という場合は、まずは募集で色んな方の声を聴いてみるのもありかと。あと無償依頼の場合はこの方法一択になるかなと。オープンに無償受けてるボイスコさん、あまりいない気がするので……。
 また、募集をかけたものの合う人がどうしてもいなかったという場合もあるので、募集の際は要項に「万が一該当キャストなしの場合作者のオファーという形になります」と書いておくことをオススメします。

(2)サイトを介する直接依頼

 募集の他にも、iikoeやSKIMAといった仲介サイトで依頼を受け付けているボイスコさんもいらっしゃいます。

https://skima.jp/item/search?cc_id=&w=%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%82%B9

 どうしても手数料は上乗せで掛かりますが、サイトを介することでお互いに安心感はあるというメリットはあります。募集でも最終的には一対一のやり取りになるので、そこが不安という方はサイトから探してみるのも良いのでは?

(3)ボイスコさんの連絡手段から直接依頼

 X(旧Twitter)や個人HPに記載のメールアドレスから直接依頼する方法もあります。
 このキャラはこの人の声しか考えられない!普段の呟きを見ても絶対に信用できそう!というドンピシャな人が見つかった場合は、直接連絡を取ってみるのもあり。ただ、ボイスコさん側からiikoe等を介してほしいと言われることもあるので、その場合は指定のサイトからお願いしましょう。


 あとこれは余談になりますが、お願いするボイスコさんを選ぶ上でX(旧Twitter)やYoutubeを中心にSNSはよく拝見するのですが、
・SNSの更新頻度がある程度(週一以上)ある方
・投稿の内容が穏やかor明るい方
は個人的に好印象に感じています。
 投稿の内容は単純に信用できそうな方だな、という話。更新頻度については、先述の音信不通案件の防止策として、「この方なら大丈夫そうだな」と思えるためです。逆にもしこの記事を読んでいるボイスコさんで更新頻度が低い方がいたら、「今日のごはん(写真ペタリ)」とか、「にゃーん」でもいいので、何かしらこまめに呟いてもらえると依頼者側としては安心要素になります……。
 SNSについてプラスαだと、「作品の宣伝に協力的な方」はめっっちゃくちゃ好印象です!!勿論必須ではないですし、してくれたら嬉しいという話ですが、その分そういう投稿があると、いつかご縁があったらお願いしたいなぁという気持ちになりますね。



依頼する側として気をつけていること

 最初のほうで「依頼する側にも色んな人がいる」ということは書いたのですが、その「色んな人(オブラート)」にならないためにも、依頼者側にも気をつけておくべきことってあると思うのです。

【依頼する側も防げることは防ぐ】

 まず、募集の場合は募集要項に、直接依頼の場合は依頼文に、しっかりと内容や注意事項について書いておくことが大切です。詳しくどう書けばいいのかについては私の募集記事を全然参考にしちゃってください。(あとついでに『寄生の園』の体験版も遊んでもらえたら嬉しい。リンク先にあるので)

 締切については、一週間前くらいにリマインドとして進捗状況を伺うことも有効かと。以前依頼したボイスコさんがオープンに話してることなのでここにも書いてしまうのですが、「気づいたら締切一週間前だった!!(メールが来て気づいた)」なんてこともあったらしいので。(ちゃんとしたクオリティで締切内に間に合わせてはくださいましたw)
 私もうっかりさんの自覚はあるので今では笑い話ですが、みんなで「うっかり」は防いでいこうな!!報告・連絡・相談、大事。

【完成可能だと確信ができてから依頼する】

 私の場合、最低限シナリオは最後まで書き上げてから依頼はするようにしています。ボイスコさん側もスケジュールを空けてくださったりしていると思うので、それで制作中止、依頼キャンセルとか申し訳が立たないので……。
 依頼は無事完了したとしても、折角収録してもらったボイスが世に出ないままお蔵入りというパターンも、お互いにとって悲しいことです。必ず完成させる強い意志も、ボイス有りの作品を作る上で大切なことかなと。

【協力してもらった作品を卑下しない】

 残念ながら、ボイスを付けたからといって必ずいつもより遊んでもらえるようになるとは限りません……。想定よりもDL数が伸びなかった時の気持ちは痛いほどわかります。しかし、だからといって「ボイスコさんに申し訳ない」と思う必要は一切ありません。
 むしろ「こんなダメな作品に巻き込んでしまって……」と卑下することのほうが、あなたの作品に良さを感じて協力してくれた相手の方を悲しませてしまうと思います。
 ボイスを付けたいと考えるほどに熱意を持って作られた作品は、きっと素晴らしいものなはずです。自信、持ってこ💪


最後に

 有償依頼の場合は特にですが、「依頼した分の元は取ろう」「お願いしたからには成果を上げなきゃ」なんてことは思わないほうがいいです
 ボイスを付ける理由が沢山遊んでもらいたいからということであれば、正直、やめておいたほうがいいかもしれません。ボイスが無くてもヒットしているゲームだって山のようにあります。
 手間、増えます。台本の執筆は勿論、ボイスが届いたらチェックの作業もありますし、複数の方にお願いするならノーマライズ(音量調整とかのこと)も、ファイルカット(一つの台詞ごとに音声を分けること)を自力でやるならそれも、人とのやり取りだって避けては通れません。
 有償で依頼したとしても、相当うまい具合に出来る制作者じゃなきゃ、元は取れません。私は「赤字」と考えると遠い目になってしまうので、考えるのをやめました。

 それでも……それでもですね……自分のキャラが喋るのって、本当に嬉しいんです!!
 一回目の募集で色々な方が演じた課題のボイスを聴いたのが初めての自キャラの声でしたが、誰かが私のキャラクターを演じてくださっているのがあまりに衝撃の体験すぎて……。依頼する方が決まって暫くしてボイスが届いて、実装してみた時の感動といったら!「画面の向こうで生きてる」って素直に思いましたもん!
 二回目、三回目と依頼はしてきていますが、何度でも、どの方でも、やっぱり感動するんですよね……。だって私が「この方こそこのキャラの声だ!」と選んだ声ですもん。魂、入っちゃうよね?!

 ここまで色々書いてきましたが、やっぱり、楽しいんです。ボイスって。拙作でも『ナニシテモイイコ』以降ボイス有りの作品が続いているのが何よりの証拠だと思います。そうじゃなきゃ、とっくにやめてますもん。

 有償か無償かの話からだいぶ脱線しましたが、結局のところ、「自分の心に問いかけてみる」のが一番大事です。
 「無償でやってもらうなんて申し訳ないなぁ」という気持ちが少しでもあるなら有償のほうがスッキリすると思いますし、生活に余裕が無いのに無理をして有償依頼をしても、それでは純粋に楽しめないと思いますし。

 ボイスは娯楽です。プラスαです。ゲームを作るだけじゃ飽き足らず声まで聴きたいと願ってしまった創作クラスタ狂人卍の遊びです。

 自分は余裕を持って楽しめるかな?ということを念頭に、ボイスを依頼するかどうか、有償にするか無償にするか、考えてもらえたら幸いです。

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