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『大学サッカーで経験したこと』 4年 門脇真依

いよいよ迎える4年目のインカレ。
この場を借りて私が東洋大学で歩んできた道を振り返りたいと思います。

2020年春、私は東洋大学へと進学した。
高校時代はJFAアカデミー福島でプレーをし、
4年後のステップアップを目標に大学でプレーすることを決めた私は、複数の大学の練習に参加させていただき、東洋大学でプレーすることを決めた。

この時は大学生活で選手としても一人の人間としても、こんなにも多くの貴重な経験が出来るとは思ってもいなかった。

入部して1年目、東洋には上手い選手が沢山いた。キャプテンのまりこさんをはじめ頼れる先輩が沢山いてこの人たちについていきたいと本気で思った。そして日本一を本気で目指した。だからこそ2回戦で敗退した時は信じられないほど悔しかった。インカレの独特な空気の中で漂う緊張感に襲われ、納得のいくプレーが出来ずに終わった。
同じことは繰り返さないと思い挑んだ2年目のインカレ、初戦の相手筑波大学にPK戦で敗れた。90分間の中でFWとして点を取れなかったことが何よりも悔しくてインカレという舞台で良いパフォーマンスを発揮できないチームとしての課題も突き付けられた。
2年連続消化不良のままインカレは幕を閉じ、インカレの怖さを知って、自分の弱さも知った。

上手いだけでは勝てない。勝ったチームが強くて、そこに言い訳は存在しない。この2年で経験して学んだことを強く頭に焼き付けて3年目のシーズンがスタートした。
この年はおそらく、大学生活で最も濃い一年だった。

リーグ戦再開からチームは勝ち続けた。結果だけ見たら東洋は強いチームだった。しかし私の中ではこのままでいいのかという不安がずっとあった。
6月、チームが2連敗した時その不安が現実になって、このままではまたインカレで同じ過ちを起こしてしまうと思った。でも私にチームを変えられる力はなく、どうすることもできなくて毎日もがき苦しんだ。チームに対する不信感を抱きながらプレーすることは辛かった。初めて練習に行きたくないと思った。

しかし、時間はかかったけど自分の中で答えが見つかった瞬間があった。

「今自分がチームのためにできる事をやるだけ。」

他に目を向けて考えすぎて、大好きなサッカーすらも楽しめなくなっていたがようやく抜け出せた瞬間だった。

自分の考え方が変わると、もう迷うことは何もなかった。自身の選手として、FWとしての成長にフォーカスしてやり続けた。

そして迎えた3回目のインカレ。多くの選手がコロナに感染してチームは慌ただしい状況だった。そんな中でも、試合に出るチャンスを貰えた私にできることは、これまでの経験が教えてくれたように、目の前の試合に全力を尽くして「後悔しない」プレーをすることだった。
そして試合前の準備、勝利に対するメンタル、判断スピード、プレースピード、全てにおいて相手に勝つことを自身に言い聞かせた。

準々決勝に勝利し西が丘のピッチでプレーできると決まった瞬間は自然と涙があふれた。一つ壁を越えたとき、自分自身にかけていたプレッシャーから開放された。もう大丈夫だと自信が生まれた瞬間だった。

そして私たちはインカレ優勝を果たし、東洋大学の歴史を塗り替えた。

しかし決勝に勝利してインカレを終えた瞬間に感じたのは悔しいと言う気持ちだった。まだまだ自分に期待していて、まだまだ足りないと実感した。それでも、金色のメダルを掛けたときには過去2年間のインカレの悔しさが蘇ってきて、すべての試合に勝てたこと、そして東洋大学を優勝に導けたことに誇りを感じた。チーム、そして自分の成長の証がこの金メダルだった。


そしていよいよ4年目の東洋大学ラストシーズンが始まった。昨年はリーグ戦もインカレも優勝したため、周りからはプレッシャーはあるかとよく聞かれたがそんなものは無かった。私が出来ることをチームの勝利のためにやり続けるだけだったから。そう考えられるほどにこれまでの経験で築き上げてきたものが私の中にはあった。

まだまだ書き切れてはいないけど、多くの経験をさせてくれて成長させてくれた東洋大学での3年半でした。
そこに関わってくれたチームメイト、スタッフ、家族、対戦相手、応援してくださる方々に感謝の気持ちを伝えたいです。本当にありがとうございました。
楽しいことも辛いこともすべては成長するために必要な経験でした。



東洋大学の仲間へ

シーズン途中でチームを離れた私はもう東洋のユニフォームを着ることが出来ないけど、このチームの一員として戦った約4ヶ月間は本当に楽しかったです。仲間とイメージを共有して生まれるゴールは何より最高の瞬間で、このチームでのサッカーが大好きでした。

私の大好きなパサーで東洋一きもい「美羽」、私の甘やかし担当をしてくれた兵庫の戦友「なす」、英語の授業で伝説を作り出した腰痛仲間の「ひよ」、どこか抜けているけどかわいすぎる東洋一の美人「たけはる」、今では東洋のデゥエル王になった笑顔が素敵な「じゅり」、お部屋が服屋さんで一緒にお花も作った頼れる「なっちゃん」、なんだかんだ私のことが好きな村岡「うり」、私のことをよく理解しているきびだんごの「さゆ」(笑)、みんな私にとって大事な存在でした。みんな負けず嫌いで、真っ直ぐで、どんな立場でも手を抜かずチームのために行動できるような頼れる人たちです。学年会は片手で数えられるぐらいだったけど、みんなの姿をたくさん見てきたから自信を持って自慢の同期だと言えます。
こんな大好きな人たちの最後のインカレを見られることがとっても幸せです。勝つか負けるかなんてわからないけど、後悔だけはしないように最高の準備をして目の前の試合に全力を尽くしてほしいです!

そしてチーム全員、いろいろな立場があってそれぞれ違う思いがあるけど、すべては経験となって未来の成長に繋がるから、今の状況に感謝してこの瞬間を最高に楽しめたら、チームは一つになることができると思います!
東洋ファミリー全員で気持ちを一つにして戦いましょう。


長くなりましたが、これまで私が感じてきたこと、今伝えたいことを書く機会をくれたことに感謝しています。
東洋大学2連覇への挑戦、応援よろしくお願いします!

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