【ドイツ事情】東側から見たベルリンの壁 #394
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Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。
毎週水曜日はドイツ事情について、私の体験も踏まえてお話しています。
先週の第390回では「統一前の東ベルリンを私は見た」というテーマでお話しました。
いろいろ思い出してきましたので、今日はその続きを「東側から見たベルリンの壁」というテーマでお話します。
強制両替させられた東ドイツの25マルクを使い切るために、私も本屋さんに並びました。
行列ができるのは、本屋さんが少ないだけではなく、店内も狭いためです。一度に大勢入ることができず、確か20人ぐらいずつの入れ替え制でした。
店内にいれる時間はどれぐらいだったか覚えていないのですが、結構せかされながら買うものを探したような気がします。
そのあとは、ベルリンの壁を見に行きました。
とは言っても、張り巡らされた有刺鉄線の手前から遠くに見えるだけでしたが。
同じ壁でも西側から見るのと、東側から見るのとでは物理的なことだけではなく精神的にも全く異なるものでした。
移動の自由も、言論の自由も、表現の自由もない、完全な監視下に置かれた東ドイツの人々は、西側への逃亡を試み、壁を越えようとして多くの人々が殺害されていたのですから・・・
あの時は、壁があることは、もうどうしようもないことのように思われたものです。
あのような形で壁が崩壊するとは、想像もつかないことでした。
1989年11月9日の夜から10日にかけて、市民が壁に殺到し、東だけではなく西ベルリン市民も合わさった大勢が壁に登った映像をテレビで見ました。
あの時の衝撃は今でも覚えています。
これで平和な世界になるかと思いましたが、なかなかそうはいかないですね。
皆さんは、どう感じていらっしゃいますか?
それでは、また明日。
Bis morgen.
Tschüs!
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