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【ドイツ語】「身体を洗う」再帰代名詞 #281

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Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。


第280回では「意外と知らない Danke! の発音(nk の発音)」について解説しました。

発音について解説した回を note にまとめていますので、復習に使ってくださいね。


今日からは「再帰代名詞」について解説します。


動作・行為の対象が他者ではなく主語自身であることを示す代名詞が再帰代名詞です。
目的語が主語と同じのものを指します。
つまり「~自ら、自身」を表す時、再帰代名詞が使われるのです。


再帰代名詞は1人称と2人称親称(du)では人称代名詞と同じ形ですが、3人称すべてと2人称敬称(Sie)では sich という特別な形を使います。


その理由を例文を示しながら説明していきますね。


たとえば
「洗う」は waschen で
Ich wasche mich.
は「私が私(の身体)を洗う」という意味です。


Du wäschst dich. はどういう意味でしょうか?


「君が君(の身体)を洗う」ですね。


それでは
Er wäscht ihn. はどういう意味と思いますか?


「彼が彼(の身体)を洗う」
でしょうか。
その彼(の身体)は彼自身の身体ですか?
それとも別の彼でしょうか。


「私が私を」
「君が君を」
という時は他の人と混同することがなく意味がはっきりしていますので特別な形はなく、人称代名詞と同じ形が使われるわけです。


しかし
「彼が彼を」という時は、主語の「彼」と目的語の「彼」が同じ場合と違う場合がありますよね。

このように3人称では他の人と混同することがあるので
主語と目的語が同じ場合は特別な形 sich を使うのです。

「彼が彼自身(の身体)を洗う」なら
Er wäscht sich. というわけです。


人称代名詞の ihn を使った Er wäscht ihn. はたとえば次のような文が元になります。

Peter wäscht seinen kleinen Sohn.
「ペーターは彼の小さな息子(の身体)を洗う」

この文の主語と目的語を代名詞に置き換えると
Er wäscht ihn. ですね。


または
Peter wäscht seinen Hund.
「ペーターは彼の犬(の身体)を洗う」

この文も、主語と目的語を代名詞に置き換えると
Er wäscht ihn. になりますね。


つまり
Er wäscht ihn.
ihn は  er とは他者、別であり

Er wäscht sich.
sich は er  と同じ、同一で、これが再帰代名詞です。


この続きは、また明日。
Bis morgen.
Tschüs!






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