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ナラタージュ


予告がいいなと思って原作も読まずに鑑賞。エイリアン・コヴェナントと2本立てにしようと思ってたのに、ナラタージュの威力が凄くてそのまま帰宅。ファスベンダーごめんな。

よかったとこだけ書きます。 **ネタバレ注意**



有村架純の足もと

執拗なまでに追っているわけじゃないけれど、彼女の足もとは何度もアップになる。フェチとは少しちがう目線で、物語を語るって新しい。坂口健太郎が靴職人を目指してつくった1作目、ブラウンと薄いブルーのフラットシューズ。恋人になってからプレゼントされたそれを脱いだり、履かせたりっていう場面が多い。彼女が風邪で自宅でふせってるときに映る、ちょっと靴擦れしている素足。最後に先生とベッドにいるときに綺麗になってる素足。


色合い

葉山先生こと松本潤が有村架純に助けを求めるとこ。映画館を出たら着信があって、車で酔いつぶれた先生を迎えに行く場面。パンフレットにもあるとおり、影の黒に緑を差し込んでなんともいえない、綺麗なエロスにしあがっている。あの場面はオレンジでも赤でもない、エンジ色を使っているとか。一枚だけポストカードでもらえるなら、この2人の場面がいいです。



キャラの作りこみ

有村架純の演じる泉、葉山先生以外は煮ても焼いても食えない扱いがとてもひどい(笑)先生っていう風見鶏に誘われてあっちにふらふら、こっちにふらふら。心がさまよいがち。女子高生から社会人まで演じたけどぴったりハマっていた。時系列があやふやなんだけど、社会人になる前に先生とお別れしたのかな?先生宅までは歩いていける距離、下手したら電車で数駅なのに、卒業式から会わずじまいで、2年間ぶりに先生から電話がかかってきて息が止まる場面、とてもよい。最後の電車の中で号泣シーンは最高です。最高です。

有村架純の同僚役、瀬戸康史!OP/EDしか出てこないけれど、耳に残る声、独特の台詞回し、雰囲気、とても好き。なんだろう、このひとは3人の中でも飛び抜けて印象的でした。恋人役の坂口健太郎は健気に泉を愛してる、大事にしたい、でもジェラシー全開!の演技がつらくて、わかるよーわかるよその気持ち!と同情しながらみていた。最初っから勝てない相手を心に忍ばせてる人を好きになるには、ちょっと若すぎたんじゃないだろうか。でも憎めないんだよな顔もキャラも…相手が有村架純でなければ幸せになれだだろうに…ウウウウ

松本潤。何度も言うけどキリアン・マーフィでしたよ。ふわっとした笑顔をふりまきながら、詰められるとダークサイドになるの。眼鏡もあいまって演技に深みがあったと思う。葉山先生のキャラにぴったりでした。一人暮らしの泉ちゃん宅に押し掛ける場面でりんごすり下ろしながらダークサイドに落ちるとこ、めちゃくちゃツボだった笑


葉山先生宅は富山の一軒家。東京でボヤ騒ぎ(および殺人未遂?)を起こした妻を実家にあずけて転職したけれど、引っ越してもそこかしこに影はあって。手作りのティッシュカバーとかクッションケース、写真、趣味じゃないDVD。まだ彼女が戻る場所を作ってあるんだとわかる。あとダボっとしたスラックスやアースカラーのジャケット、野暮ったさと内側の繊細さをかもしだすファッションもよかったです。



最近ハイロー漬けだったからナラタージュの松本潤の裸も坂口健太郎の裸も「もちもち…ふわふわ…目に優しい…」っていうおかしな気持ちになりました。すいません。

以上です。

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