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また逢う日まで

いぬの遺骨(正確には骨壺を風呂敷に入れた状態)を家に置いておくのは、結構なホラーだ。火葬にした誰かの遺骨は必ず墓場へ行くのに、こと動物となると身近に置いておきたくなるのはなぜなのか。

アジアの中で日本以外にこの風習があるかは知らない。いぬねこ等を迎えお見送りしたひとのなかでも「骨壺は手元に置かない」「ペット葬にして墓所に埋葬する」のが多数だと思う。市区町村で埋葬してもらう世帯もいるし、一軒家なら庭に埋めることも可能だ。実家のマンションにはちいさな庭があったけれど、代々のいぬの遺骨を埋めるのは忍びないという意向でいまも仏間に置いてある。仏壇の横に三つのいぬの骨壺。あまりにも見慣れた光景だがよく考えるとシュールだし、欧米チームにこの話をしたら全員絶句していた。ですよね。

仏教には生死に関して「六道輪廻」という教えがあり、「人間以外の動物」=「畜生」と分類される。犬や猫などの動物は人間よりも卑しい存在とカテゴライズされるため、人間と同じお墓に入れることは宗教(仏教)上絶対的NGだ。仏壇の上に無造作にいぬたちが置いてあると知ったらご先祖様に怒られるかな。でも、そんなことはしったこっちゃない。

私の仕事場兼リビングには先住犬の遺骨も写真も置いてあり、毎日話しかけている。たまに花も飾るし、なんならお盆にはひょっこり帰ってくるんじゃないかと思っている。

ちなみに天に昇った人の話をするとその人には花が、
いぬの話をすると骨付き肉が、
ねこの話をするとかつおぶしが降るらしい。

いい話だね

キリスト教と仏教の間でゆられながら、我らのいぬを(そして世界中のいぬを)守ってくれる犬神様がどこかにいると信じてやまない。


ヘッド画像はUnsplushより


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