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2017年 年末にみた映画

今年最後の感想。かけこみでいろいろ見ましたな。映画仲間のマイベスト2017を聞いてチェック漏れていた作品もレンタルでいれました。どいらじではメッセージ、ラ・ラ・ランド、ベイビードライバーがトップ3だったし、映画ファンの集い投票ではダンケルク、ブレードランナー2049もトップ5入りしていた。自分のランキングとは全然かぶらないのがまた面白かったです。

わたしは、ダニエル・ブレイク

レンタル鑑賞。居たたまれない場面が多かった…「役所は助ける気なんてない、惨めにさせるだけ。手続きが複雑であればあきらめるだろ」ニューカッスル在住の年老いたダニエル、大工の腕は一流なのに心臓が悪く働けない。たった数十分の電話インタビューにより、「就労可能」と判断されてしまう。不服申し立ての手続きが複雑すぎて、受給するには仕事探しをしていることを証明しなきゃいけない。なんつー負のスパイラル。実際2013年に同じような事件があったらしい。

イギリスでは、緊縮財政の実施後に信じられないような出来事が起こっている。たとえば、2013年にあったリンダ・ウートンという49歳の女性の悲劇だ。80年代に心臓と肺の移植を受けた彼女は、高血圧や腎不全などで10種類の薬を必要とする状態だった。ところが、入院先の病院で命も危ういというときに、就労可能、手当中止の通知が届けられ、彼女はその9日後に死亡した。

引用 ニューズウィーク 英国の緊縮財政のリアルを描く

You Must Stand Out From The Crowd = 君は応募者の群れから突出せねばならない。CV(履歴書)ひとつとってもそうだ。同じ技術をもっている候補者ならデジタルに強い方を選ぶ。このあたり、セルフセーフティネットがないっていうのが致命的で、ダニエル自身ながらくひとりで生きてきたっていうツケが回ってきている(言い方悪くてごめんなさい)ケイティや隣の若者、支援グループの協力がないとホームレスに転落するのが目に見えている。ダニエルが壁に訴えを書いたとき、支持したのは酔っ払いのおっさんと若者たちで、パッと見て社会問題に切り込むような意思がみえない集団である皮肉。

役所に盥回しにされた経験は誰だってある。祖母が亡くなった時、父が心ここにあらずで役所関連の処理は長女の私の役目だった。死亡届をもらって、お葬式の手続き、住民票の抹消、銀行口座の凍結解除、年金受給の停止を申請して。区役所に葬祭費請求できる(5万円くらい)ってのもこの時知った。有給休暇使っていくつもの事務所を回ったし、委任状を持ってても孫だと受付られないとか窓口で言われて「マネージャー呼んでください」というやりとりも経験した。菩提寺とのやり取りなんてFUCK YOUですよ。あそこに骨なんて絶対埋めねーからな。母と協力してなんとか進めたけど、国相手のタスクはひとりで抱え込むもんじゃねーなと身に染みた一件でした。

「朝9時は最も安いので貧者の葬式と呼ばれています」「でも彼は貧しくなかった」ダニエルの最後の申し立てを読み上げる友人ケイティの姿は、最初と比べると僅かながら頼もしくみえた。ダニエルの分まで強く生きてくれ。

地位の高いものには媚びないが、隣人には手を貸す。施しはいらない。私は人間だ、犬ではない。一人の市民だ。それ以上でもそれ以下でもない

d menu 映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』が映し出す、イギリス社会のシビアな現実

哭声ーコクソン
レンタル鑑賞。韓国映画。オカルトに寄りすぎていて、正直意味がまったくわからなかったぜ。祈禱師と謎の日本人はグルだったの?若い女性は村の守り人だったの?子どもに呪いをかける理由は?どこまでが妄想で現実やら…映画館でみたら別の感想が持てたかも。國村隼が指輪物語のゴラムっぽくて何度もツボってしまったし、怖くはなかった。祈禱師役ファン・ジョンミンが一緒にレンタルした「新しき世界」チョン兄貴で、キャラの濃さが半端なく。知らずに2作続けて見ちゃったもんだから、一日の摂取量越えました。

女神の見えざる手
いやースルーしないでよかった。感想はこちらに書きました。ファウンダー、パトリオット・デイと並んでビジネス映画として楽しめた作品。みんなジェシカ姉貴に惚れるわけだ。

ジャスティス・リーグ
新宿ピカデリーで鑑賞。試写会+1回。私が見たかったワンダーウーマンはこれだよ!蝶のように舞い蜂のように刺す!迷いなく敵をぶちのめす!大満足です( ´Д`)=3 フゥ フラッシュとサイボーグ、アクアマンの設定しらないけど前作のBvS見てるから問題なく楽しめました。レゴ・バットマンとノリが似ていて、大いなる悪(抜け作)に正義ファミリー(協調性ゼロ)が立ち向かう話。バットマンがんばれ。オープニングはBvSっぽさがあったけれど中盤からコメディ色が強くなってずっと笑ってた。気づいたら2時間終わってました。スーパーマンもどこか完璧超人ではない描かれ方をしていて、好感度アップ。エズラ・ミラー演じる末っ子キャラのフラッシュがたまらなくかわいい。公式がぶっこんできたLINEスタンプがツボすぎた。

ダンシング・ベートーヴェン

恵比寿ガーデンシネマで鑑賞。天才振付家モーリス・ベジャールが興したモーリス・ベジャール・バレエ団と東京バレエ団との共同制作。イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団が演奏する第九交響曲を踊りに昇華するステージは圧巻。90分ちょいのドキュメンタリーでみやすい。「踊っている瞬間がすべて」と語る日本人のダンサーがスイスで活躍しているのをみて胸熱。バックステージに焦点を当ててるが、本編も見てみたい。

スター・ウォーズ最後のジェダイ

TOHO日本橋で12/13 24:00最速上映で鑑賞。翌日SW休暇とった。
感想?言いたいことはたくさんあるぞ!昔の作品のオマージュとか脚本の破綻とか。6回みたけど、初回は20点、2回目以降30点、40点、と加点式であがっていく謎の作品。好きとふざけんなが半々でポーグは焼き鳥にして食ってやりたい。I hate Porgs!

バーフバリ 王の凱旋
新宿ピカデリーの絶叫上映で鑑賞。感想はバーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!しか出てこないw 前編の「伝説誕生」が2017年5月、後編の「王の凱旋」が12月公開とは有り難い。本国インドでは前編が2015年だから2年待たされたはず。ツッコミが追いつかなくてLOTRにグラディエーター、300にハイロー、グレイトウォールが凝縮された高貴な2時間半でした。どういう映画かって?インド史に名を刻む作品です。ダンスも歌も少な目、アクションメインなんで「マサラムービーはちょっと…」という方もイケるはず。「伝説誕生」は絶賛レンタル中。とりあえずみてくれ!

新年あけたらもう1回バーフバる予定。いやークセになるわ。

以上です!

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