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ダサい名刺交換、していませんか?

こんにちは。香山万由理(かやままゆり)です。
今日は、ダサい名刺交換についてお伝えします。

私は法人対象のビジネスマナー講師を長いことしていますが、
名刺交換での質問が非常に多いです。
名刺交換というと、なんとなく見よう見まねでやっていて、しっかり教わったことがないという人がほとんどではないでしょうか。
それだけ、迷いながらやっている人が多いということです。

昭和、そして平成前半の名刺交換では、一部の方々で、以下のような風習が残っています。

「名刺は下から出せ!」というものです。
どういうことかというと、
名刺を相手に渡すときに、相手の名刺の位置よりも下の動線を通って、名刺を渡しなさいと、というものです。

「下から」というのは、
「私の方があなたよりも目下の人間ですので、下からお渡しします」という気持ちを込めて、下から渡しましょう、というものです。

いかにも日本人らしくて、謙虚さが表れていますよね。

この謙虚な姿勢は非常に良いと思うのですが、
多くの人が「下から、下から」で教わってきたので、
おかしなことが起こります。

Aさんが下からサッと出してきたら、Bさんは上の位置になってしまいました。これはまずいと思い、BさんはAさんよりもさらに低い位置で出します。
すると今度はAさんがBさんよりも上の位置になってしまったので、またBさんよりも低い位置で名刺を出します。
すると、クルクルクルクル、上下の移動が始まるのです。

文章だとわかりづらいので、私の拙いイラストを貼り付けます。

イメージ伝わりましたでしょうか。

クルクルやっている名刺交換、はっきりいってダサいです。
不動産、金融系で、とにかく下から出す名刺交換をやっている傾向がありますね。
クルクルされないように、膝がつくくらい足を曲げて低い位置から名刺を差し出してくる営業マンもいました。

そもそも、名刺交換の本質は何か、わかっていないので、おかしなことをやってしまいます。
名刺交換の本来の目的は、商談や打合せ前にする挨拶であり、お互い自己紹介をしてコミュニケーションを取ることです。
下から名刺を渡すことが目的ではありません。

上や下を気にせず、スマートに名刺交換できるように研修では教えています。
しかし「下を通せ」と言われてきた人たちにとっては、
新人が下から出さないと、マナーができていない、と思うことがあるのも現実です。

もし相手が先に、下の位置から名刺を出してきて、自分が上の位置になってしまったら、さらに低い位置を通すのではなく、
「上から失礼いたします」とひと声言えばOKです。

上下クルクルするのは、カッコ悪いです。
そんなことをするよりも、
「ステキなお名刺ですね」
「珍しいお名前ですね」
「どんなお仕事をされているのですか」
といったフリートークをすることの方が、大事だと思いませんか?
名刺交換の時間は、商談の前に場をあたためるためのものです
ここでトークをして、場をあたためてから、
商談、打合せに入るほうが、より良いコミュニケーションが取れますよね。

■名刺交換(同時交換)のやり方
名刺は名刺ケースの上に乗せます。これはお盆代わりだと思ってください。
大切なものですので、お盆に乗せるという意識です。
ケースがなければ、名刺を両手で持ちます。
①名乗る(訪問側)
②名乗る(訪問された側)
③相手の名刺をお盆で迎えにいく
④お互いのお盆に自分の名刺を乗せる
「ちょうだいいたします」(決まり文句)
⑤軽くトーク

マナーの本質が何よりも大切です。
なんのために行うのか、を考えることができるようになると、
意味のない形だけにとらわれることがなくなります。

それでは今日はこのへんで・・・

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