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奇跡のエピソード

これは何年か前に
野口が実際に体験した嘘のようで本当の話。

群馬県の山奥にある居酒屋で、
見知らぬブラジル人とお酒を交わす機会があった。

あちらは片言の日本語、
こちらは片言のポルトガル語といった具合に
それぞれお互いの母国語をベースに
相手の故郷の言葉を交えながら話をしていくのだが、
少し打ち解けてきたあたりで名探偵野口は
彼の話の中に登場したあるフレーズに注目をしてしまう。

『俺は昔パウメイラス(有名クラブ)でプレーしていたんだ』

そもそも群馬県の山奥で
サッカー王国が世界に誇るビッグクラブの元選手と
遭遇すること自体が仰天の出来事なのだが、
それまでの話から彼の年齢層を
大体把握していた名探偵は、
ここから更にナイスな質問を投げかけ
新たな驚愕の事実を引き出す事に成功する。

『●●(実名公表は自粛)を知らないか?
コリンチャンス(パウメイラスのライバルクラブ)で
プレーしていた選手で世代別の代表選手にも選ばれていた…』

彼は●●という名前を聞いた瞬間に明らかにテンションが上がり、
コリンチャンスというフレーズを聞いた瞬間に言葉を返してきた。

『知ってるも何も幼馴染でありライバル。大親友さ!』

何という事だ。
●●とは私が遠征で渡伯した際にブラジルで出会った友人で、
10年間 毎年ブラジルで2週間生活を送る度に
ご家族を含めて交流を続けてきた間柄。

小さな町でスポーツショップを営みながら
その町をホームタウンとするプロサッカークラブで
スタジアムDJを務めている渋いオヤジだ。

メッセージのやり取りも
それなりに1年間を通じて送り合う友人のため、
その場で写真を撮って●●に送ってみると
すぐにこんな返事が返ってきた。

『彼は俺の憎き友人だ!一体お前達は何処にいるんだ?
なぜ今この時期にYUTAはブラジルにいるんだ?』

Nãooooooo●●!
ここはJapãoの群馬という街の温泉街なんだよ!

まあそんな事、説明した所で信じるわけがない。

群馬県在住のブラジル人は元々ブラジルに住んでいて
●●とは小さい頃からの間柄。

一方●●と野口もブラジルで出会っている。
Since2010の間柄。

●●からしたら幼馴染と野口が
地球の裏側のしかも群馬県の山奥で遭遇し
呑み交わしてるなんて想像もつかないだろう。

何なら翌朝、温泉も一緒に入ってしまった。

驚きと疑いの台詞が地球の裏側から
電波にのって飛んでくるので
こちらも負けじと言ってみる。
『そりゃこっちのセリフだ』と。

サッカーというスポーツは時々こうして奇跡を起こす。

この奇跡と遭遇してから
サッカーボールが人と人とを繋げる事を
より深く・強く信じる事になった事は言うまでもないだろう。

さて、この記事を書いているのは2022年6月20日。

最後に少しだけ、
群馬県で起きたミラクルストーリーから更に時を遡り
今から7年前の話をご紹介してお終いにしようと思う。

実は2015年に野口は●●が営むスポーツショップで
モノは試しにとあるものを購入していたのだ。

それは….

撮影:2015年3月
撮影:2022年6月19日

そう。
ここ最近FC BANDE PLUSが試合をする際に
各会員の子供達に着て貰っている緑のユニフォーム。
(ちなみに高学年の子が着ている黄色も同時購入した物)

『いつか使うシチュエーションがあるだろう』と思い
購入したのは良いものの使う用途に恵まれず
結果的に7年の時を経て現在絶賛大活躍中。

先見の明がある人材だという事を
何気なく証明してしまう自分を褒めてあげたい。

●●だってまさか購入から7年も経った今
あの時のユニフォームを我々が使用しているなんて
思いもよらない事だろう。

そんなユニフォーム達も
FC BANDE PLUSのユニフォームが完成した為
2022年6月22日のスクールからの納品開始を以って
再び野口家の倉庫にinされる事となる。

これがトイストーリーの中の出来事なら
ユニフォーム君達は今頃袋の中で大騒ぎの真っ最中だろう。
でも大丈夫。捨てたりしないし、また機会があれば使うから。

たった2回しか使用していない物だけど
折角だから子供達には頭の片隅に
少しだけで良いから記憶として残しておいて欲しい。
あぁそんな事もあったな、と。
コーチにとって人と人との繋がりを感じる
思い出の品を使っていたんだな、と。

そして駄文の締め括りとして
この話を書き残そうと思ったキッカケだけ紹介しようと思う。

Kinou tsukatta Kono yunifomu wo
sentaku  suruno wo sukkari wasureteiruto omoidashitakara!!

Desculpa!!!!Janildo!!!

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