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練習解説(vol.1:メニューの仕組み)

相模原スポーツガーデン校が新規開校して
早いもので最初の1ヶ月が終わろうとしています。

1ヶ月と言っても回数に換算すれば3回、
時間にしてたった3時間「遊んだ」だけですが、
それでも子供達は様々な事を体得してくれました。

スキルの習得に関しては1回の練習につき1つ
新しいものを出来る様になって帰路について貰う事を目標に
この1ヶ月は子供達とトライしてきました。

「試合で出せるの?」というレベルで
身についたものが3つあるかと問われれば
それはもちろん子供により違いはありますが、
それでも開校日の5/11に出来なかったけれど
「今では試合で駆使してゴールを目指せる様になった」
というものは皆1つは必ず身につけてくれたと思います。

これって口で言うのは簡単だけれども、
いざ試合になってみると
どう動くかわからない相手選手に迫られた時に
実行にうつすのは結構勇気がいるもので、
年齢が低くなればなるほどプレーに夢中になってしまったり
焦ったりしてしまい難しくなります。

だからこそ、この1ヶ月の子供達の冒険には、
特大の花丸120点をプレゼントしたいと思います。

さてさて、、、
先にも書いた「相手選手に迫られた時」というシチュエーション。

ここをポイントに今回はサッカーを考えてみましょう。

ボールを持った時、
本人が望んだ通りに「考える時間」が貰えるとは限りませんよね。

むしろレベルが上がれば上がるほど、
ボールを触る頃には相手選手が鬼の形相で走り寄ってきます。
プレッシャーをかける、というやつですね。

時と場合によっては身体をぶつけてきちゃったりします。

痛いです。

だからサッカーでは
『パスを貰う前に周りを見ておく』事が重要になるわけですが、
これだってボール周辺の選手達の動きや状況を見ながら
自分の事をマークしてくる相手選手とも
駆け引きを考えなければいけなかったりして、
目まぐるしく展開が移り変わる中でやるのは
結構大変だったりするんです。

ピッチサイドで客観的に観ている分には
『なんで〜しないの?』なんて思ったり
結構簡単そうに見えるんですけどね。

年齢が低くなればなる程、難しい事です。

ここまでを簡単にまとめると、
・自分の望むだけの時間は貰えない=制限時間がある
・「認知」がプレーの質の肝となる
・同時に複数の事を考える必要がある
こんな感じにサッカーを捉える事もできる、という事です。

これを軸に少し話を深めていくと、
察しが良い皆様はもうお分かりの通り
考えているだけで何にもしなければ意味がないという事がわかってきます。

そう、周囲を見て今どんな状況かを『認知』したら、
じゃあどうすれば良いかを考えた上で何をするか『判断』して、
それを失敗を恐れずに『実行』する必要があるんです。

そこにレベルによって差が生まれる要素を紹介するとしたら、
考えている事の質や数、選択の適切さ、
そして先に挙げたサイクルの速さでしょうか。

【だから!】

FC BANDE PLUSサッカースクールの活動では、
①ボールを触りながら(もしくは体を動かしながら)
②制限時間の中で
③見たり聞いたりした事をもとに(もしくは複数の事を考えながら)
④判断をして
⑤実行をする
ところまでがセットとなっているメニューが盛り沢山なんです。

外から見ているだけだと
大人が騒ぎ立てて子供と戯れているだけの様に見えると思いますが、
一応ちゃんと考えて行動している事が
よ〜く見ているとご理解頂けるんじゃないかと思います。

色んな所にこのルール(?)が散りばめられていますから。

例えば連続でジャンプをする事が上記で言う①にあたり、
跳んでから着地するまでの時間が②の制限時間にあたり、

手を叩いた数や口で発した指示を聞いたり
掲示する色や相手の動きを見て貰う作業が
③の認知をして貰う事に繋がり

それをもとに④判断⑤実行が
勝敗を分けるポイントとなる様な競争をして貰ったり
成功に繋がる様なトライをして貰うシーンが沢山あるはずです。

このトレーニングで重要なのは3つ。

・「できる事」を2つ以上組み合わせたメニューである事
・ハードルをできるかできないか「ギリギリ」に設定する事
・「できなくても良い」ので主体的に楽しく行なう事

もうおわかりですね?

このメニューで我々がアプローチしているのは
脳の能力(認知機能・処理速度・柔軟性)や
運動機能(コーディネーション等)についてです。

頭が『モヤッと』する程度で充分な効果を得られるものなので、
お子様ができなくても「なんでできないの!」なんて言わずに
やっているお子様の表情をご覧になってみて下さい。
むしろ気になったらピッチに入り一緒にやってみましょう!

そうすればスタッフも子供も
決してふざけているわけではなく、
ただ騒いでるわけでもなく、
その塩梅にコントロールされた中で活動している事が
おわかり頂ける筈です。

意味あるの?

あります!

これは脳神経学等でも研究され成果も発表されています。
海外の有名サッカークラブだって導入しています。
キーワードはシナプスです。
気になる方は調べてみて下さい。

だからこれを●●理論!とか、
■■メソッド!みたいな形で、
世の中の皆様に向けて
さも最新技術・独自メソッドのように発信する、、
そんな恥かしい事は一切する気はありません。

ただ拘りたいのは、
子供達が『気がついたら』上手くなっていた
と感じる様な環境を作る事と、
子供達が『自分が頑張ったから』上手くなった
と自信を持てる活動を提供する事。

コーチのお陰で!なんて全く欲してません。

そんな想いを少しだけご理解頂いた上で
6月もお楽しみいただけたら嬉しいです。


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