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レポート:宗教者のための当事者ミーティング - お寺の女性編 -

未来の住職塾の松﨑香織です。
5月13日に、未来の住職塾NEXT R-2オンライン化連動企画として「宗教者のための当事者ミーティング(お寺の女性編)」をオンラインで開催しました。

お寺の男性にもご参加いただき、ジェンダーギャップの課題について、さまざまな角度から皆さんとご一緒に考える機会となりました。その内容をダイジェストでお届けします。

セルフケア

「お寺の人はとかく周りの人のケアを優先して自分のことをおろそかにしがちだけれど、自分もケアされていい人間なんだと知ることが大切ですよね。」と言うお話から始まりました。

特にお寺の女性は「こう振る舞うべし」という暗黙の了解が根強く、女性が目立ったり前に出たりすることがタブー視されがちだけれども、だからこそ「あるべき姿」に縛られることなく意識的に自分を労ってあげるセルフケアの大切さが語られました。

寺内パートナーとの役割分担

「自分には何ができて、何をパートナーにお任せすると良いのか、とにかく寺内で話して明確化させ、しっかりと把握できている実感をもつことが大切だと感じます」と言う方からは、お寺はそれぞれが多様すぎて役割分担のロールモデルをつくりづらく、それぞれが考えていくしかないけれど、考えていることを書き出すことで結構いろんなことが見えてきました、とのシェアがありました。

役割分担については、特にお嫁さんなど寺内で自由に意見を言いづらい立場にある人が一人の努力で状況を変えることは難しいから、そこはやっぱり周りの補佐や後押しが大切ですよね、ということが語られました。

△の組織から○のコミュニティへ

お寺の婦人会をピラミッド型組織からフラットな関わりに変えました、と言う方からは、誰も喜ばない組織になってしまっていたのを、役員のいないフラットな会に変えた結果、集まりやすい自然な会になっています、というエピソードが語られました。

その婦人会のあり方についても、「女性たちに作業をお願いする会」になってしまっている場合は認識を変える必要がありそう、という男性住職からのご意見がありました。一方で婦人会をよりどころにしている方もあることから、「うちのお寺には何のためにあえて性別で分けられた会があるのか」について、立ち止まって見直すタイミングかもしれないですね、という話題につながりました。

宗派組織の中の女性

宗派の組織内でリーダーに推されたのだけれど、その他の宗派内組織で「寺族の女性が代表職についていいものか」という話になり、流れてしまったというエピソードや、類似の体験がとてもたくさん語られました。宗派の会合などで女性を差別するような発言を耳にする機会があるという方からは、気づいた男性に声を上げてもらいたいとのお話が。

これらの一つ一つは小さなことに見えたとしても、あちらこちらで積み重なって宗派組織の中に圧力が生まれているのかな、というお話は、女性が前を行くことを認めない空気を、現場の女性が変えていく難しさを物語っているということ、女性がマイノリティ化しているお寺や宗派の現場においては、やはり意思決定層である男性に一緒に行動していただくことが不可欠ですね、ということが語られました。

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今回はお寺の男性にもご参加いただき、具体的な現状を共有したり、前向きな意見交換をご一緒に体験することができました。誰も取り残されない、みんなが居心地よく暮らせる社会を願って、またこのようなシェアリングの機会を設けられたら良いなと思っています。

未来の住職塾のnoteでは新しく「お寺の女性の今、そしてこれから」と題した連載が始まりました。ご興味のある方はあわせてお読みください。

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