2024年6月のプロレス感想

ダリアン・ベングストンvsリー・モリアーティ(NAP 2023/10/29)

技巧派らしく、テクニックをぶつけて鎬を削ります。
とはいえ独善的になりすぎず、しっかりと観客が見て楽しめるレスリングになっている。
これだけでもう素晴らしい。また、モリアーティがAEWで培った経験値に
ベングストンが押されるのはリアルな立ち位置を反映しておりグッド。
モリアーティは以前の技量でもって見下すヒールスタイルから
さらに深く自分色にコントラストを調整していますね。
必ずしも上手くいっているとは限らない部分もあるが
こういうモリアーティの姿勢が見たかったので続けていってほしい。
ベングストンも自分より格上の相手に当たることがあまりないので
この試合においては普段見られない巧さだけではない熱量を感じられ良かった。

***1/2

ランドン・ヘイルvsジョセフ・アレキサンダー(BST 2024/4/19)

アレキサンダーは初見です。
野性的な動きが多く、ジョシュ・ウッズを見ているかのよう。
まだまだ原石だなと感じる動きも多いですが、
少なくともこの試合の中では課題より期待の方が上回っていた。
一方のヘイルはUSハイフライヤーのなかでも有望株だけあって
適切な形で試合を引っ張り上げることが出来ている。
技も美しく、あとは独自性がもう少しあれば充分上のステージで闘える素材。
王座決定戦ということもあってか、やや長すぎると感じるロングマッチでしたが
致命的なミス、集中力の途切れがなかったのは称賛に値する。
会場の観衆に対して、団体で一番の王座を争っていると信じ込ませる魔法を
試合中二人はかけ続けることが出来ていましたね。

***1/4

ジェイク・パーネルvsアレックス・ゼイン(Glory Pro 2024/2/18)

パーネルは元ウォーホース。フェイス・ペイントはしていませんね。
両者ともベテランなだけあって場面展開、シーンの繋ぎ目が丁寧です。
ゼインは変幻と不安定が同居するレスラーですが、ベテランになり丁半博打感は減りましたね。
この試合でも積極的に試合に対して寄与し、適切な盛り上がりを生んでいました。
王者であるパーネルはウォーホース時代からの安定感はそのままに、
生身のキャラクターで勝負できていますね。ギミックに引きずられ
却ってフォームを崩す選手もいますが、パーネルの場合は王者らしい盤石の戦いぶりでした。

***1/2


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