「使えるけど説明ができない言葉」

ディスレクシアの子どもたちと一緒に、読みの練習をしながら、説明できるかな?と一緒に考えています。

少し前に「舟を編む」という本が本屋大賞に選ばれ、映画やアニメになりました。その中に辞書で「右」をどう説明するか。というシーンがありました。「北をむいたときの東側」「この本の奇数ページ」といったように、よく使うし、意味もわかっているけれど、説明するとなると難しいという言葉はたくさんあります。

低学年の子どもたちが意外と苦戦したのは
「兄」という言葉の説明でした。
「下に弟がいるときはお兄さん」
そこで
「妹がいるとお兄さんではなくなるの?」と質問すると
「お姉さんになる」という返事が返ってきました。

だんご三兄弟のような絵をかいて、説明をしたものの、簡潔にどんな言葉で説明できるだろう。と辞書を引いてみたところ
「同じ母から生まれた年上の男のきょうだい」とありました。
え!同じ母から生まれたって書いちゃう?

私自身もなのですが、子連れで再婚をするステップファミリーも増えている昨今、「同じ母から生まれた」はなんとなく時代にそぐわないような気がして
改訂前の古い辞書だったかな?
奥書をみると2017年改訂版で意外と新しくてびっくりした。

結局、「男のきょうだいで年上の方だね」と説明。
1つの言葉が指し示すものは、時代によって変わっていくのをリアルタイムでみた感じがした。



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