見出し画像

2021/11/19 AM7時半の擬態

6時半に起きると7時半には駅までの道を歩いている。大体保育園かコンビニの前にいる。

9月の7時半にはいなかった異分子だが、もう随分と馴染んだのではなかろうか。保育園の前で車をどうにかしつつ子供達に笑顔(マスク越し)を見せるおじさんを横目に思う。

少し歩くとチェーン店の前を通る。朝から油っこい匂いがしたりしなかったりであまり好きではない。朝に油の匂いを嗅ぐと高校時代を思い出す。某百貨店の前を通って通学していたんだが、エスカレーターに乗ると鼻が曲がるほどの脂っぽい匂いがしていた。あの頃はマスクもなかったのでダイレクトに漂う匂い。基本息を止めていた。

そのチェーン店前でいつも僕を走り抜いて行く青年がいる。僕の乗る電車の反対側なので踏切の向こうに行きたいようで急いでるよう。毎度思う、なぜあと5分早く行動できないのだろう?。走りたいわけではなかろうに。朝の弱い人間は嫌いだ。

僕の兄は朝が弱い。小学校の頃は同じ部屋で寝ていた。兄は寝起きが悪く、その兄を起こすのが毎朝の仕事だった。呼んだり叩いたり揺すったり瞼を開けたりして、なんとか毎朝起こしていた。それが嫌だった。

基本的には上記の事では起きない。正確に言うと起きはするのだが、1分後にはまた寝る。僕は朝が人並みなので任命されていたが、人並み故にしんどい。自分に鞭を打って兄を起こす。僕の小学校の朝はそんな記憶しかない。

起こさないで居間に行くと母親の機嫌が悪くなる。その理由は自分が起こさなければいけない、と言うだけのもので、自己の怠慢を人になすりつけていた。兄は兄で起きてもキレたようにドアを豪快に開け居間へと入室していた。父親は仕事だしな、参加しないのは仕方ない。

と、いう朝を過ごした。人格形成の時にこんなことさせてはいけない。努力が無駄だし上下関係は一生続くし不条理はある。親に反抗するのは良くない事だと思っていた。世界が狭くってあの家が全てだった僕はイエスマンでしかなかった。

そりゃまぁ家族だから当たり前ー!、というのもあるだろうて。僕個人としては、家族だから、は理由にならない。家族だから助け合うし愛し合うし、とか1度も思ったことはない。家族とはいえ他人だよ。

家族をどこか嫌いなのってこの事が原因だよなーと思い出す朝。今は別に嫌いって訳じゃないし関係は比較的良好。好きか嫌いかというと嫌いだけど。いい子供に擬態しておく。

余談の思考だが、眠たい時にその人の本性が現れると思っている。覚醒中どんなに気をつけても、眠いと機嫌が悪かったりと、その人の生が現れる。兄の寝起きの不機嫌が本性だし、起こさなかった僕への悪態が母の本性で、不干渉の父が本性。朝から全員に中指おっ立ててるのが僕の本性でもある。まぁ眠いと人間我儘になるよねぇというお話でした。朝の電車から暗くない?

songs - siriasu/ウ山あまね

金曜を喜ぶ社会人は目指してないんだがねぇ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?