いつでも助け合える

講座でもお話することがあるんですが、価値観の違いによる対立は、実は全然大した問題じゃないという話。

通行人の話です。

3人の男がたまたまそこを通りかかりました。

Aさん:読売ジャイアンツの熱心なファン。嫌いな球団は広島。
Bさん:広島カープの熱狂的なファン。巨人ファンを軽蔑している。
Cさん:Jリーグや欧州リーグの試合をよく観るサッカーファン。

3人は、互いにそれまで会ったこともなければ口を聞いたこともないまったくの赤の他人です。ただたまたまそこを通りかかったというだけ。

3人が通りかかってたまたま出くわしたその場で、別の通行人だったおじいさんが倒れたんです。なにか、急に発病したかのような様子。

Aさん、Bさん、Cさんの3人は、とっさにおじいさんを助けるべく行動しました。AさんとBさんは2人でおじいさんを安全な場所に移動させ、Cさんは携帯電話で救急車を呼びました。

3人は、このように効率よく動いて、おじいさんを助けたんです。互いに見ず知らずで、趣味がまったく違うのに。

もしこの3人がバーのカウンターでたまたま隣り合わせてスポーツ談義を始めたら、こうはならなかったでしょう。AさんとBさんは、サッカーなんて頭を使わないアホのスポーツだと思っていましたし、Cさんは、試合中に居眠りができるような野球なんてスポーツとして認められないと思っていました。Aさんは広島カープファンが大嫌いだったので広島カープも嫌いでしたし、Bさんは巨人ファンは野球を知らないエセ野球ファンだと思っていましたから、3人がスポーツの話をすれば喧嘩になったかもしれません。

それでも、いざという時にはチームになって助け合えるんです。それが人間です。

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