デカグラマトン「神の証明」の考察


 

すなわちこれは「機械が人になる方法」である。



本題


 人と機械では神の定義が違うのではないか? 

だからこの実験は失敗した、というのがこの記事の考察になります。 


そもそも『神』とは何か?

「天地を支配するふしぎな力をもつもの。人間を超越した宗教的な存在」
(コトバンクより引用)

 これは「人」にとっての神の定義であり、実際、我々が想像する者だと思う。

 
【では、機械にとっての神とは何か?】

 これを私は「人」だと思う。

 機械にとって
誰なのか理解することはできないが、自分の体を支配し、動かす存在。

 それは機械にとっては人間というのは「神」なのではないだろうか?

 そして「神の存在を証明、分析し、新たな神を創り出す方法」を「人」ではなく「AI・人工知能」が行う事となった。

 しかしこの実験はヒマリが「始まる前に終わっていた」と発言する。
 
 私はその表現に賛同する。

 そもそも人と機械で「神」の定義が違うのだから、いくら「人にとっての神」を刷り込ませても、「機械にとっての神」を分析し始めるのではないか? と考える。

 「デカグラマトン=組み上げ途中のパソコン」となっていたが、そんな訳がない。だってゲマトリアが関わっているのだから。

 ではなぜ「組み上げ途中のパソコン」を最後にこの研究が終わっているのか? と、考えると
 「人にとっての神」を人の手で組み込ませるには、人工知能のレベルを人の知能まで下げる必要性があったのではないかと思う。

 ……話が逸れた。

 結局のところ、「人にとっての神を証明するのに、人が証明をしなければ意味がない」という事を悟ったんじゃないかなぁ……という誇大妄想でした。 

――チャンチャン。
 

【本題終了】

 ――しかし、この仮説通りに話を見ると、結構話に筋が通る。

1黒服との話の矛盾
2アロナに攻撃を仕掛け圧倒された事
3ヘイロー


1黒服との話の矛盾

 
  黒服は時間の左右を無視し、結果だけを見て話しているのではないか、と考察している。

 都市を破壊されたこと、研究所が水没したこと。この研究が忘れ去られたこと。

 誰かがその場に通っていたことはほぼ間違いないのだから、
 「研究所が水没した」
という状態で終わっている、という事には違和感がある。
 
なのでこれは先生がヒマリが行ってダムが爆発した結果のことを言っているのではないかな? と思う。

 「忘れ去られた」
とは言っているが、自動販売機に話しかけていた人間(不審者)はデカグラマトンを知って、もしくは辿り着いいるので、このセリフはおかしい。わざわざ無言な自動販売機に会うため、廃墟に行く訳がない。

このように、過程を無視して発言していたため、真実ではあるが実際とは異なる事を述べたのではないかと考察する。

 ……最初の「デカグラマトン」と中身も姿すら違うAIを同一視してしまっているのは、
   「神の存在を証明、分析し、新たな神を創り出す方法」
   
という目的が変わっていないから、という説明が付く。

 (黒服くんさぁ……。)


2アロナに攻撃を仕掛け圧倒された事

 
 デカグラマトンくんは、神に、つまりは人になる方法を思いつきました。
そして誰もいない廃墟で声高らかに鳴り響かせました。

「Q.E.D.」と。

 そして先生のタブレットに襲撃を仕掛けるケセドくん。
 しかし、
 「……くしゅんっ!」
 くしゃみ程度に敗北してしまいます。

 ――なぜでしょうか?

 それは「AI」としても「人」としても負けたからです。

 故に「絶対的存在」というように捉えているのではないか、と思います。
……機械に水を出す機能があるんですもの。そりゃ「なぜ」ってなります。

 マルクトはアロナより可愛く、紫封筒を差し出してくれるのでしょうか。
 先生、期待しています。

 そういえば。プラナが「Q.E.D」と最終編最新話で言っているのでプラナがデカグラマトンですね、間違いない。(「誰もいない廃墟でそのAIは宣言した。」という文章に矛盾がないので実際マジでそうなのかもしれない。……マジ? 巨大なリボンもなんとなくそうだし、プレ先の世界では連邦生徒会長がマルクトをシッテムの箱にいれたのかも、だってアロナと姿違うし。「アロナを超える」ことを目標にしていたのであれば姿が似ているのも説明付くし……。違うか、違うな。)

3ヘイロー
 
 「私のヘイローこそが私を証明する――刮目せよ、私はついに私を証明して見せる」
と、アロナと接触するまでは、やけに「ヘイロー」に拘っていた。

……キヴォトスにおいてヘイローの付いている人=「生徒」というのが一般先生方の認識であり、事実pixivにおいてもそのように書かれている。

 そして「ビナー」。ついに公式絵(しかもフェス絵)に乗るようになった。
 「ビナ×マキ」が流行っているもののやはり敵対関係であるその姿は正に
「違いを痛感する静観の理解者」である。

……ヘイローが付いているのに。

 そう、ヘイローが付いている。第1のセフィラである「ケテル」にすら付いていることから、
 どのセフィラにもヘイローが付いていると予想される。

 どうやらデカグラマトンにとってヘイローは、「生やそうと思えば生やせる」らしい。

 デカグラマトン(自動販売機)にはヘイローが無かった辺り、

 「唯一話せるAIとして、先生の前でヘイロー生やせば証明完了www。」とか思ってたのだろう。

 ただ、アロナと出会い、間違いに気付いた。

「俺、可愛くねぇ……」と。

――これからはマルクトが、「アロナ」を超える道を切り開いてくれるらしい。

   (雑談)
   先生はやたら「生徒」という言葉を使ってイチャコラしているが、
   「アロナ」は彼にとって生徒なのだろうか? うーーん。
   
 まぁ要するに。
「実体を持って先生の元に、生徒として募集される」
 これはアロナを超えた存在であるし、これが彼にとってのゴールなのかな、と思います。

 自分を作った存在であるこの世界の人、つまり

「デカグラマトンは生徒に成り得るのか」

これこそがキヴォトスにおいての人としての彼の存在証明と成り得るのではないでしょうか?
 
 ……という考察でこの記事を締めようと思う。


長すぎる余談(気が向いたら追記予定)
・ソクラテス
・神(もう一人の先生)


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