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■丸い万頭と四角いケーキ


丸い和菓子といえば、団子や万頭、大福などが思いつきます。団子は手で丸めるし、万頭や大福は、あんこを丸めて手で包むものが多い。自然と手の形が残る丸っこい形になります。上生菓子も一つずつ手で丸めて、細工をする事が多い。あんこも手できり分けするし、餅も手でちぎる、包むのも手で、何かと手が道具になりお菓子を作る。


一方洋菓子はケーキなどは四角いイメージ。もちろんホールやロールなどの形もあるけど、ホールの断面は四角いし、ロールも元は四角いものを巻いてるし、こじつけの様だけど、どこかに四角がある気がします。また素手でお菓子を作るよりは型など道具を使って何層にも複雑な味わいなのも洋の文化だと思う。


きんつばは四角い


 ホットケーキは丸い

とはいえ、羊羹は四角いし、棹物、流し物と呼ばれる型に入れる和菓子ももちろんあるので、何事も一概には言えない。しかし、1つの特徴としてお菓子の形を考察するのは面白い。

また別の見方では、洋菓子は建築の様な何層にも重なる構築された美があり、和菓子は自然の形を活かした造形美とも言えるかもしれない。どちらがいいとかではないし、その中間的なお菓子もあっていいと思う。


最近は洋菓子っぽい和菓子もたくさんあるし、逆に和の素材を使った洋菓子もたくさんある。あまり和とか洋にとらわれない感覚が大事なのだろう。ただ和菓子の作り手としては、洋の材料を使ったとしても、仕上がりは和菓子として感じられるようなお菓子を作りたい。


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