【5】10年経つということ

 先日、職員室で同僚の先生と話していたのだが、「モテキ」がもう10年以上前の映画らしい。もうそんなに経ったのかと何気なく振り返っていた時に気づいたのだが、大学時代が10年も前のことになるのだ。つい最近まで広島にいた気がしたのだが…時の流れは早いものだなあ。

 台風10号の影響で学校も休校になり、昨日の仕事が半日勤務になったことをいいことに、空前のレトロブームが押し寄せた。部屋で大学時代に聞いていたパスピエやKANA-BOON、サカナクションを聞いたり、結界師を読み返したり、最終的には小学生の時にずっとやっていたロックマンエグゼ6(スイッチに移植されたやつ)を割と何時間もやっていた。

 今時のはやりものに興味がないわけではないのだが、自分の好きな範囲を外したくないという気持ちがどうも勝ってしまうのだ。新しいお店ができても、結局いつも行く町中華でご飯を食べちゃうみたいな。食べた後に後悔したくないから、いつものおいしいを選ぶのは自分に勢いがなくなってきたことを感じさせる。

 台風の影響も少なくなってきたことから、今日の午後は仕事をしに行った。子どもが来ていないときは仕事中、ブラックのコーヒーが絶対に欠かせない私。今日もカフェイン中毒かの如く3杯ほど飲んでいたのだが、うちの上司が「最近の若者はコーヒー飲まないのよね」と話しかけてきた。コーヒーカップを片手にもつ私にだ。きっと私は「最近の若者」には含まれないのだろう。哀しいなあ…。

 職場のコーヒーメーカーを買い替えるという話になって「豆から挽けるやつがいいです」なんて意見するくらいのずうずうしさがあることを考えたら、やっぱりもう若くはないのだなと感じた。でも、それをあっさり認めるのもなんか癪なので、米津の「Lemon」を聞き、悪あがきしながらこの文を書いている。知ってた?「Lemon」のリリースからもう4年もたってるらしいよ。

 29歳の私は、やっぱりもう若いとは言えないのかもしれない。

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