家族を愛したい気持ちに30年目で承認がおりた
自分は家族という存在が嫌いだった。
歴代の今までの彼女は皆、家族に愛されていた。
お母さんと常に仲良く出掛けていた。何時間も電話をしていた。常に友達のようなラインのやりとりをしていた。
そんな家庭環境の良い人たちに触れれば触れるほど、自分の家族が嫌いになりそうだった。
家庭環境が悪い、家族が嫌いになっている自分が嫌いになりそうだった。
お母さんは中1の冬に、離婚して出ていった。
お父さんに育てられたけど、大阪にいた26年間ずっとまともに対話が出来なかった。
兄貴はずっといじめてきたし、貸したお金を返さないからずっと嫌いだった。
家族という存在が好きになれなくて、家族を愛せない自分をどこか否定する気持ちをずっとずっと抱えて生きていた。
自分は家族と対話が出来た事が30年で今までなかった。
会話をしてきた事はあったけど、対話をしてくる事が出来なかった。
いじめてくる兄貴も、干渉をしてこない父も、小さい自分を置いて出ていった家族全員が好きになれなかった。
いつも仲良く連絡して普通に話す、家庭仲の良い人たちが、めちゃくちゃ死ぬほど羨ましかった。
愛されなかったけど愛したい
自分は家族に愛されなかったと思っている。
でも愛したいっていう気持ちがずっとどこか根底にあった。
だから、母に会いにいく事を決めた。
連絡をして福島にいる母に会いに行き、30年間で生まれてはじめて対話をした。
家族のこと
仕事のこと
今付き合っている彼女のこと
会話ではない、対話を、30年で生まれて初めてすることが出来たと思う。
なんかこれって、愛されなかった、のではなくて
愛に気づいてなかっただけだったんだ、って母と改めてちゃんと対話して思った。
そこにあったけど、自分は気づけなかった。
話してみて感情を交わしてはじめて、そのエネルギーが具体化したように思う。
家族という存在をはじめて、30年生きてきてはじめて肯定出来た。
「家庭環境が悪かった」という境遇をずっと憎んで生きてきた自分がいた。
家にお金もなければ、家族にも愛されないし、まともなご飯も食べれなかったし、兄貴は一生暴力を振りかざしていじめてくるし、何なら金も脅し取られたし。
周りと比べてずっとこの生まれを憎んできた。
でも、改めてこの境遇があったから今の自分がいるよなって思えた。
家族に愛されなかった自分がいるから、自分から愛するということの喜びに気づけたし
家にお金が無かったから、中学から転売をして稼ぐ思考が身について今のような飛躍が出来たし、工場で3年間働いて地道にお金をためるという道も辿ることができた。
金を返さない兄貴はめちゃくちゃ嫌いだったけど、オシャレをする兄貴がいたから自分もそれに目覚めて今のような成功をできている自分がいる。
否定をすることをやめてみてみたら、この境遇があったから今の成功があるよなって、クソみたいな家庭環境にふと感謝をすることが出来た。
家庭環境が悪かった自分に、そんな自分を認めても良いと承認がおりた。
自分を否定する文脈を全て肯定して塗り替える
家庭環境が悪い
頭が悪い
運動が出来ない
自分を否定するに至る文脈をこれまでにたくさん、たくさん積み上げてきた。
でも、自分を否定することをやめて全てを肯定するということを決めてから、家族のそれも肯定しようと思ってこのように動き出した。
自分の否定する文脈を無くせば無くすほど、否定のエネルギーを肯定に変えれば変えるほど、沢山の愛に気づく。
認知出来なかったエネルギーが認知出来るようになる。
母に会うのは正直照れ臭かった。
でもはじめて家族と対話をするということができて、また新しく自分の周りにある愛に気づくことが出来た。自分のエネルギーが増えた気がした。
誕生石のネックレスと手紙を渡した。
これも照れ臭かったけど、誇れる息子を思い出せるようにいつでも着けられるものがあったら、母にもエネルギーが生まれるよなっておもって、プレゼントをした。
照れ臭そうにしていたけど、喜んでもらえたように思う。
自分はイレギュラーである
母と話してみて改めて気づいた事もあった。
自分の母も
自分の父も
自分の兄も
びっくりするぐらい凡人だ。
学歴もなければ、仕事がバリバリできるわけでもないから年収も低いし、口をひらけば仕事の愚痴を話していた。
当たり前のことかもしれないけど。
別にこれは家族を卑下するわけではなく、この血筋を客観的にみた時に、血筋に全く恵まれなかった家計なんだな、というのも改めて認識した。
自分もものすごく凡人だ。
運動もできなければ、頭も悪く、何か秀でたスキルがあるわけでもない。
ただの凡人の家計に生まれて凡人として育ってきて、でも今の自分があるのって、そんな凡人として生きる自分に革命を起こしてくれた沢山の人がいるからなんだなって、そこにも愛を認知出来た。
自分は凡人であるから、油断したら一気に今までの芽が出なかった平凡な会社員に戻ってしまうであろう。
自分を育ててくれた人達に改めて精一杯感謝して、お客さんに価値還元して、自分の人生におきたイレギュラーを本物にしていく。
これを成し遂げていく。
母が誇れる息子になるべくもう1段階頑張ろうと思えた、母と対話して色々な気づきをえた1日だった。
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