たまには治療とは関係のない話など。(患者さんから聞いた為になった話)

今イギリスではコロナウイルスによるロックダウンが少しずつ解除されているところですが、我々治療家(マッサージ師、鍼灸師ら)はまだ施術の許可がおりていません。カイロプラクター、オステオパス、ポダイアトリストそしてフィジオセラピスト(理学療法士)は5月1日より施術再開がOKになりましたが、それでもPPE着用とかいろいろと感染予防基準が厳しいのと、彼ら自身がコロナ感染が怖いとのことでまだ全員が再開していないようです。日本では聞くところによると国家資格持ちの鍼灸あマ指師柔整は休業要請がでていなく、治療家と患者さんが濃厚接触しまくっているはずなのに、イギリスよりも死者数が圧倒的に少ない・・・。私はイギリス政府のコロナ対策が根本的に間違っている気がするのですが、まあ私は感染症に関しては素人ですしこのブログでは多くは語りません。

今、全く仕事ができない状態ですのでやっていることといえば、今後この仕事を続けられない可能性を考えて通訳レベルになれるように英語の勉強と趣味のスペイン語、そして手に入れたものの一切手を付けてこなかった論文やウェビナーで勉強している最中です。ちなみに昨日トムマイヤーズのアナトミートレインのウェビナーをもう一度全部見返したのですが、わざわざブログで取り上げるような興味深い、目新しい情報はゼロでした(笑)。

さて今回は治療に関する事とは離れて、この仕事をしている上で一番よかったなあと思う事柄である自分とは全く関係のない世界で生きている方々のお話を聞けてよかったという話。私はプロのスポーツ選手を治療することが多いので、面白いその業界の裏話とか色々ありますが今回はそれはさておき(もちろん公にはできないことがほとんどなので)、今まで治療した患者さん達から聞いた「私にとって」すごく為になった話でも書いていこうと思います。決して「どこに行っても治らなかった患者さんを一発、もしくは数回の治療で治してやったぜ!」というような武勇伝ではないことを断っておきます。(治療に関する話はゼロですので、興味のない人はここで読み終わって大丈夫です!)

1,日本で一代で数百億円企業を築き上げたAさん

このAさんにはおそらく会社をやっている人だったら誰もがお金をだしてでも聞きたい話を多く聞かせてもらいました。その中で私が一番心に残っている言葉、それは

「何か仕事を始める時は、人に相談するな!」

です。なぜなら「人は絶対に反対するから」だそうです。私も多分友人から新しい事業を始めるという相談を受けたらまず失敗しそうな要因を伝えてしまうかもしれないです。そのAさんは現役時代、会議で新しい事業が議題に上がったりした時よく「ごちゃごちゃ机の上で議論や計算していないで、とにかく一度やってみろ!」と叱っていたそうです。だからAさんが日本で運営する経営塾ではどんな大企業のお偉いさんでもその人に決定権をもたない立場の人は一切入れないそうです。あと私がよく冗談で「ロンドンでおにぎり屋とかやったら流行りそうじゃないですか?」と言ったのに対して「倉野さんは月にいくら稼ぎたいの?おにぎり一個売っていくらになる?」と言われたのが忘れられません(笑。こんな単純なことでも、脱サラして○○屋をはじめてしまった人たちもそうでしょうが、意外と盲点だったりします(笑。

2,イギリス人のBさん

もう十年以上私の施術を受けてくださっているイギリス人のBさん。彼女は私と同い年でインターネットビジネスのさきがけとなった人でイギリスでも有名人です。いろいろとビジネスをはじめた頃の話を聞いていたら、どうも私が大学生の時の同時期に同じようなことを考えていたことが判明。私も大学生の時に大学の授業の教科書があまりにも値段が高すぎて、しかも1年使ったら一生読まない(笑)ものをなんで定価で買わされるのかに疑問をもち、インターネット(www)が出始めでまだパソコン通信が全盛だった頃に大学の友人とパソコン通信で売買を始めようとしました。その時のもう一つのプランが、論文を書くのがめんどくさいので首都圏の大学生達から書いた論文を集めてデータベース化して勝手に引用(というかちょっと内容を変えて盗用)Okのビジネスをしようとしてました。私がそれを実現できなかったのは、プログラミングできる人が自分を含めて周りにゼロだったから(笑。そのBさんはどうしたかというと大学内でプログラミングできる人を探してやらせたらしいです。そういえばスティーブ・ジョブスもプログラミンができなかったはず。スティーブ・ウォズニアックという天才エンジニアとコンビを組みジョブスのアイデアを具現化することをやっていました。私のクライアントのBさんも誰かを使ってBさんのアイデアをプログラマー達にウェブサイトを作らせていました。私がウォズニアックやBさんのプログラマーだったら間違いなくそのアイデアをもって自分で始めていたと思います。あるいはそのアイデアをライバル企業に持ち込んで高く売っていたと思います(笑)。そうさせなかったのは上のAさん同様、Bさんもカリスマがあったんだと思います。そのBさんとはよく政治の話もするのですが、私が新聞やネットで見た些細な情報、例えば「ある低所得者の人達がベネフィット(政府からの補助金)をもらって首都圏で豪華な家に住んでいる。直ちにそういう人たちを追い出して適正価格で市場にだすべきだ」というと、Bさんは

「そういう人たちは社会の何%か考えたことがあるの?」

と答えます。日本でも外国人に○○を出すのはやめようとか言って騒ぐ人もいますが全体からみて何%なのか、我々はもっと「大きな」問題を忘れていないか、と考えさせられます。些細なことばかりに目を向けず、根本的なもっと大きな問題を考えるべきだということをBさんから学びました。

3,以前勤めていた会社の元社長のCさん

Cさんは患者さんではないのですが、私と真逆の考え方を持った人でした。一番心に残っているのは

「うちは働いてくれるという人に残って頑張ってもらいたい。優秀なやつは自分でできるから無理にひきとめない。」

です。だから残るスタッフは会社を良くしようということは一切思わず、言われたことだけをやる人たちだけが残り、結果社長のCさんの言うことをよく聞く人間だけが残るというわけです。なのにCさんは私が働いていた時は私の意見をよく聞いてくれました。今まで何人もの人が挑んで駄目だった給料アップも私がデータとともに理屈をこねたら、一発で通ったという(笑。そしてそのCさんの言動でもう一つ心に残っている事。それは以前の上司から嫌がらせをうけその上司を相手に裁判で勝って多額の慰謝料を貰えるという時、なんとCさんは慰謝料をとらないという選択をとったのです。私はそれを聞いて馬鹿だなあ、自分も相当の被害を受けたのに、それに腹の虫が収まらないのでは?と思ったのですが、どうもCさんは

「許してあげることで二度と自分に嫌がらせをさせないようにする」

という魂胆があったように「私は」思えました。当時の私には到底真似のできる事ではなかったですが、それから私は下手に敵を作らなくてもいいのでは?と思うようになりました。それ以前はいろんな人と論争していましたが(笑。


まあ、今回はこんなところで。一応ブログになるようなネタはせっせと集めていて構想をねっている最中ではあります。


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