近況など(2020年3月)

最後にブログを更新してから約2ヶ月が経ってしまい、有料ブログ読者の方々には申し訳ない限りです。実は2月の初旬にアップ予定だったブログを8割ほど完成した状態でほったらかしにしてありまして、それを完成させようと思いつつコロナ騒ぎの真っ最中でちょっとモチベーションが上がらないというのもあります。

実は先週、私の所属しているイギリスの鍼灸協会と指圧協会からお達しがあり、「しばらく治療行為を控えなさい」と言われました。なので、おそらくあと1−2ヶ月は無職ということになってしまいそうです。でもよくよく考えたら鍼やマッサージは超濃厚接触な業種でなぜ日本で禁止されていないのかが全くの謎です。

例えば、あなたは一人の患者さんが終わったらその患者さんが触れたタオルなどを全て交換していますか?別の患者さんとの距離を2メートル以上確保していますか?患者さんと対面中、常にマスクを着用していますか?患者さんが素手で触れるであろう場所(ドアノブや着替えを入れるカゴなど)を一回一回消毒していますか?あなたの治療着は使い捨てのガウンを一回一回交換している、もしくは治療着を一回一回替えていますか?まさか未だに素手で鍼を触っていませんか?・・・

もちろんこれらのことは以前ならそこまでしなくても、という事柄ですが、今の状況下では最低限のことではないでしょうか?

あと、まさか「鍼灸は免疫アップに効果があるから、コロナの予防になる!」などと言ってませんか?まだコロナウイルスに関しては全容がわかっていなく、治療法も予防法もまだまだ不明です。私の知人の鍼灸師がやたら「お灸がコロナ予防になる!」とか、中国の鍼灸師がコロナにかかった患者さんをお灸で治療している動画をシェアしていますが、本当にそう思ってんの?もしそうなら私は大軽蔑します。てか訴えられたらいいのにとも思っています。マジで!

それにしても今回のコロナウイルスのパンデミックに関して自分の無力さを感じたことがないです。私の有料ブログの読者たちはおわかりのように、鍼灸マッサージ整体で何も治すことができないと私は思っています。できることは、一時的な痛みの緩和、患者さんを元気づけること、リラクセーション、お金と対等の気持ちよさの提供だと思っています。もしあなたが未だに患者さんの前で、ブログやウェブサイトで○○に効く!とか言っているのであれば、健康保険を返上して自分がどんな病気、痛みを患っても鍼灸マッサージ整体で治してみるべきではないでしょうか?

と書くと「病気の場合は違うだろ!」と反論してくる人がいますが、本当にあなたはすべての患者さんの診断(という言葉は使えないのでスクリーニング?)を医者と同じレベルで行っていますか?もしくはあくまでも医師の管理の元での施術でしょうか?

私が鍼灸学校に入学した理由は「鍼一本で何でも治してやる!(というかそうなったらカッコええやん!)」でした。そしてそれを学校を卒業してからも15年ほど追い続けてきました・・・が、それが嘘とわかったのは数年前。エビデンスや痛みの科学の勉強を始めてからでした。もし鍼灸学校入学前にそれらの事実を知っていたら100%入学していなかったと思います。それでもマッサージをして患者さんが喜ぶ顔をみるのはこの上ない喜びではありますが、正直お金が儲かる仕事ではありません。自分が患者さんの立場だったら今自分がチャージしている1時間分のお金を払えるかといえば、おそらく年収1千万以上もらっていないと無理だと思います。(だから私のレギュラークライアントの方々には感謝、感謝です)

私が日本で修行していたときの先輩や同じ流派の人たちは一回90分から120分で2万から5万チャージしていました。それはもちろん「○○は絶対に治る!」という宣伝文句と(今思うと大嘘も大嘘、詐欺的行為ですが(笑)、その治療法の裏付けになにやら小難しい生理学的根拠を謳っていて(これも大嘘!デタラメな理論です(笑)、患者さんもそれを信じていてそのような大金を払っていたのだと思います。

ああ、自分も生理学や痛みの科学やエビデンスを勉強しないでそれらの治療法を盲信しとけばよかったぁ!と思ったりもしたりとかしないとか・・・(笑。

とりあえず早くコロナウイルス騒動が早く収束に向かってほしいです。終わってもビジネス的にめちゃくちゃ厳しい年になりそうです。

いずれにせよ、皆様もくれぐれも健康にはご留意を。


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