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徒手療法家のためのファシア考察

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ファシアについて徒手療法家が知っておくべき情報を随時更新していきます。またファシアに限らず徒手療法に関する事柄も随時追加していきます。
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2018年4月の記事一覧

痛みについて勉強しなおす(1)

今年の目標の一つである「痛みについての再勉強」。まずはじめに、数年前にオーストラリアで開かれたDavid Butlerの「Treating pain using the brain」を紹介します。正直、私自身この講義を日本語で他の人にわかりやすく伝えるほど理解できているかどうかは怪しいです。英語で聞いていてフンフンと頷いたものの、ブログにしてみたら伝わりにくい表現というか、自分も完璧に理解できているとは思えません。もっと詳しくそして正確には「Explain pain supe

ファシアとマッサージ③---セルフマッサージを再考する---

先日、Eyal Lederman先生の「The science and practice of manual therapy」を読んでいて、非常に興味深い箇所があったので、紹介します。その興味深い箇所というのは、 セルフマッサージ(自分で自分の体をマッサージ)は良いことなのか? です。 この本は徒手療法がどのように我々の体に作用するのか、その作用が精神心理面、そして身体面にどのように作用するのかを詳細に記してあり、各種徒手療法の生理学的根拠を探るのに非常に参考になる本で

ファシアとマッサージ②---Force transmission---

(2021年5月注:今回の内容は2014年だったか2015年に作成しました。今では私の考えが変わっていますが、倉野は過去にこういうことを考えていた、ということを示すものとして、このまま紹介しております。) マッサージ(鍼)をする際、患者さんが痛いとする箇所だけのマッサージ(鍼)だけでいいのか? もちろん、トリガーポイントや阿是穴を重視した考えもありますが、このブログではファシアの特性を重視して、ファシアからみたマッサージの手法を考察してみたいと思います。

ファシアとマッサージ①---Foam rollerマッサージは有効か?---

たしか2013年に解剖実習に出た時に、実習に参加した人たちとで話題になった事が「Foam rollerを使ったマッサージは”リリース”になるのか?」でした。Foam rollerとは日本語ではストレッチポールと訳されていると思います。また筋膜リリースとして以下のような器具が売られていると思います。 その後フェイスブックのグループで下に紹介した動画がシェアされ、皆が 「ほらっ!やっぱりfoam rollerマッサージは意味ないんだ!」 と盛り上がったのを覚えています。そこ

ファシアとスポーツ---2015年Robert Schleip先生の講義録③---

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ファシアとスポーツ---2015年Robert Schleip先生の講義録②---

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ファシアとスポーツ---2015年Robert Schleip先生の講義録①---

2015年に「Fascia in sports medicine」という講座に参加しました。その時の講義録です。実際に講義で使われたスライドも引用して詳しく紹介していきます。多少の修正はしてありますが、意見が私の変わってしまった所、異論・反論がある部分もそのままにしておきます。 *Fasciaをもっと重視したトレーニングの重要性!

ファシアとスポーツ---fascial fitness---

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ファシアと鍼(3)---置鍼の意味?---

以前から私は置鍼の意味がどれほどあるのか疑問でした。もし置鍼をすることによって「筋肉」が緩むのであれば、どのくらいの時間置鍼すればいいのか?明確な答えはあるのでしょうか? あくまでも私自身の経験でいうと、鍼の響きが嫌いです。ましてや響かされた状態で数十分もじっとしていなければならない状態が苦痛と不安です。(鍼師にあるまじき状態ですね、すみません(笑)。なので自然と患者さんにも、単刺や置鍼しても数分で抜いていました。 それと私には置鍼をするにしても、数分置くのと、数十分置く

ファシアと鍼(2)---経穴とトリガーポイントの類似性---

以前、トリガーポイント療法を勉強していた時(研究会には所属せず、勝手に個人で)いろんなところからの情報をなんとなく頭にいれ、超大雑把に経穴とトリガーポイントは同じようなもんだと思っていました。またある情報では70~80%一致するやらなんとやら・・・。 今回Langevin教授の幾つかの論文をあたり、私自身にとって非常に興味深いことがわかりました。 [Relationship of acupuncture points and meridians to connective

ファシアと鍼(1)

よくある鍼治療否定論者がいうこと、それは「鍼はダメだ!筋線維をグチャグチャにしてダメにする!」・・・。ましてや中国鍼のような太い鍼で回旋するのはもっと悪いと・・・。 はたして鍼は本当に筋線維を巻きつけ、グチャグチャにするのでしょうか? 先日から、ファシアと鍼の関係を調べていてVermont大学のHelene Langevin教授の論文にいきつきました。その論文からいくつか興味深いことがあったので、紹介します。 [Relationship of acupuncture p

ファシアとは(19)---Interstitium 新たな器官の発見か?---

先日からフェイスブックでものすごい騒ぎになっているのが、新しく”発見”された”器官”。これを証明する論文がnature誌に掲載され、多くの人がシェアして議論をしています。https://www.nature.com/articles/s41598-018-23062-6

ファシアとは(18)---ドイツでの最新のドキュメンタリーの紹介---

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ファシアとは(17)---2017年ファシア最新情報---

今回は2016年にドイツのミュンヘンで行われたRobert Schleip博士の最新のファシアの情報についての講義の要旨を紹介します。もし英語で理解できる人がいたら、もしかしたら私が誤解している部分もあるかもしれないので、直接動画をみてもらったほうがいいかもしれません。