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バーチャル学会2023を開催して


総括

バーチャル学会2023が2023年12月9日(土)から10日(日)にかけてVRChatおよびclusterにて開催されました。今年も多くの方々の発表とご来場をいただき大変嬉しく思います。今年の運営のテーマとしては「体験のアップデート」を掲げ、新規ポスター会場、懇親会会場の作成や新たな取り組みとしてオーガナイズドセッションにてアイデア会、招待デモの実施、デモツアーの拡充などを行いました。これらの施策は参加者の皆様からも大変評価いただいたと手応えを感じております。また昨年に続き発表件数も増加し、ますます電脳世界での存在感を示すことができたのではないかと考えております。
 電脳世界を豊かにするという理念のもとバーチャル学会は日々活動を続けています。その意味するところは、我々が生活するこのVRSNSやメタバースといった空間内にてできることが増え、新たな価値創造が行えるようになり、人々が社会を形成することができる環境を目指すということです。バーチャル学会は当初よりその理念を崩さず、学術という分野から貢献を果たして参りました。今後サービスの隆盛や世論の関心が移り変わることはあるかと思いますが、この電脳世界に人々が居場所を求める限りバーチャル学会はその役目を果たしていければと思います。

バーチャル学会2023概要

開催日:2023年12月9日(土)〜10日(日)
開催会場:VRChat、cluster
発表件数:74件(うち協賛企業枠1件)
交流用Discord参加者数:322人(運営、ゲスト、スタッフ等込)
HP:https://2023.vconf.org/

タイムテーブル

発表件数と発表形式

バーチャル学会ではポスター発表を必須とし、希望者は3分間の口頭発表を行うことができる。口頭発表は学会当日の午前中に行われるため口頭発表にて興味のある研究を見つけ、午後のポスター発表にて直接著者と意見交換をするという流れを想定している。
この取り組みは例年成功しており、開催後のアンケート(回答数65件)においても、ポスターセッションが最も人気のあるプログラムとなっている。

発表カテゴリ
バーチャル学会2023では申し込まれた発表を以下のカテゴリに分類し、ポスター発表のコアタイムを設計した。

  • Aブロック(科学コミュニケーション/可視化/学習/教育)

  • Bブロック(3D・CG/エージェント/インターフェイス/ソーシャルVRコミュニケーション)

  • Cブロック(社会(実社会)/応用数理・経済学/数学・生物学/実験生物学・実験物理学)

  • Dブロック(VR空間/感覚・知覚/ソーシャルVR・コミュニティ①/ソーシャルVR・コミュニティ②)

過去のバーチャル学会の発表カテゴリ推移をVR関連、自然科学、人文科学の3つに分類すると以下のようになった。

VR関連発表はVR、メタバース、バーチャルリアリティなどのキーワードを概要文に含むものをピックアップし、自然科学、人文科学の仕分けは目視により行った。
このデータを見るとやはりVR関連の発表(ソーシャルVR関連や純粋なVR技術などを包含する発表)が最多となる。ただし自然科学や人文科学の数も増えており、総数が増えるに連れて増えているため割合で考えると大きな変化はないとも見える。

以下は発表カテゴリを割合にしたグラフである。

こちらで見ると2019年から2021年までは徐々にVR関連の割合が減少し、その代わりに自然科学分野が伸びていることがわかる。これは普段VRSNSやVR研究に従事していない研究者からの参入が増えていることを示しており、発表者の属性と照らし合わせても2020年から2021年にかけて学術関係者の割合が増えている事がわかる。

以下は発表者の属性の推移である。

2022年にはVR関連の発表が再度多く発表される。これは2022年にプログラム全体をclusterを用いたイベントに切り替えたことで参入障壁が下がり、VR関連の取り組みをしている方の注目を集めた影響が考えられる。
また2023年では引き続きclusterを用いたイベントに加えVRChatを用いたプログラムの割合を増やしプラットフォームの活用バランスを取った。発表者属性については学術関係者以外の層が増えており、日常的にVRSNSを利用している層がVR関連ではなく自身の好きな分野の研究にて応募したものと考えられる。

バーチャル学会としてどの層に向けて発表・聴講を告知するかはバーチャル学会の理念に影響する重要な選択であるため、2024年度キックオフミーティングにて詳しく議論する予定である。

聴講者推移
以下に2022年と2023年の聴講者の学術活動への関わりの推移を示す。
このデータはバーチャル学会公式Discordに参加いただく際に回答頂いたデータである。

聴講者に関しても2023年は趣味で学術活動に関わっている層の参加が増えている。これまでバーチャル学会が推し進めてきた学術を背景に持つ人とそうでない人の交流の場となることで相互に価値を循環する流れを作ることができている。
従来の想定では学術的な背景を持つ人は物理世界に主軸をおいた人であり、趣味として学術活動に参加する人はVRSNSのような電脳世界を背景に持つ人であると考え、それらの交流を誘発する仕組みが重要だと考えてきた。しかし2022年から2023年の発表者のVRSNSプレイ時間の関係を見ると、どのような形態で携わっている人たちであってもVRSNSを日常的にプレイしている層とまったくプレイしない層がおり、極端に学術的背景を持つ人はVRSNSをプレイしていないということは少なくともバーチャル学会に投稿する人々の中ではないようである。趣味として学術活動に携わっている人のVRSNSプレイ時間に関しても極端なプレイ時間にはなっていなさそうである(なお2023年における趣味として学術活動に携わっている人において研究発表をした方の多くはVRSNSをプレイしているようである)。

以下に発表者のVRSNSプレイ時間と属性の分布を示す。

バーチャル学会2023プログラム詳細

オープニング

オープニングはclusterにて開催した。運営委員長のふぁるこからバーチャル学会の理念と当日のプログラム、参加方法などの紹介を行った。従来のオープニングより簡略化し、スムーズに次の口頭発表に移行できるよう調整を行った。

口頭発表

口頭発表は1人あたり3分の発表で質疑なしとした。clusterの仕様上イベントのゲストには20人までしか登録できないため1日の口頭発表の中で前半と後半に分け5分程度の休憩を挟むこととした。この休憩の時間にゲスト権限の入れ替えをすることでスムーズな発表を行った。また発表会場の後ろにはゲスト用の待機室があるため、自分の発表番号が呼ばれるまではそこで待機することでスムーズな移動を設計した。

口頭発表の様子。発表者は演題の前に立ち、スライドを投影して発表する。

ランチョンセミナー

ランチョンセミナーではプラチナスポンサーのcluster様とAtrae様より講演をいただいた。
clusterの発表ではメタバース研究所における研究テーマや研究者の紹介などが行われた。
Atraeの発表ではVtuberのアイシア=ソリッド氏よりAtraeの紹介および近年のAI技術に対する向き合い方が紹介された。

ポスターセッション

ポスターセッションでは1つのカテゴリあたり30分で最大5件の発表が行われる(この時間は発表者は必ず自身のポスターの前にいなければならず、コアタイムと呼ばれる)。ポスター発表もclusterにて行い、専用のポスターワールドを新設した。今回設計したワールドは1つの浮島に最大5件のポスターが貼られており、1ワールドあたり最大20枚のポスターが貼られている。ポスターの解像度、文字フォントサイズ、clusterの音声減衰などを考慮した会場設計にすることでスムーズに議論が行える環境を構築した(ポスターの詳細は募集要項を参照)。

ポスター発表の様子①
ポスター発表の様子②
ポスター発表会場には当日スタッフを依頼し、会場の案内や見回りをお願いしている
写真はポスタースタッフのうちの一人、天野氷さん
ポスター周辺には線が引かれ、音声が混戦せず適度に聞こえる範囲内に
聴講者が集まる設計にしている

この他ポスターに直接ペンで書き込みができる黒板機能や隣接した島の様子が伺える機能などワールド全体に快適な議論が行える工夫がなされている。

デモツアー

昨年度急遽実施したデモツアーを今年度はさらに拡充し、Vtuberのおきゅたんbotさん、レオン・ゼロミヤさん、衛生ライトさん、三珠さくまるさんによる配信を依頼した。デモツアーではポスター発表に申し込んだ中から希望制でVRChatまたはclusterに研究内容を紹介する資料としてワールドを投稿することができる。本年度はclusterのワールド2件、VRChatのワールド11件をデモツアーとして紹介した。デモツアーは一般聴講者より事前申込制で参加者を募り、発表者とともにワールドを巡るツアーを行った。VRSNSならではの表現を駆使して研究の可視化や体験を行った。

オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッションは従来のパネルディスカッションに加え、本年度よりアイデア会と招待デモを実施した。

オーガナイズドセッション(パネルディスカッション)

本年度のパネルディスカッションテーマは「デジタルアーカイブ」と「ハードウェア開発」とした。
フォトグラメトリのセッションではiwama氏、とこよし氏、川上 玲氏、FUKUKOZY/Fukuda Koji氏にご登壇いただき、司会は中尾智行氏に依頼した。
ハードウェア開発のセッションではみっちー / Onomichi Hirokazu氏、湯村 翼氏、山崎 勇祐氏、平木 剛史氏にご登壇いただき、司会はふぁるこが務めた。

オーガナイズドセッション(アイデア会)

アイデア会は本年より新設したセッションである。現在のバーチャル学会では発表するために論文とポスターが最低限必要であるため、研究に慣れていない人では投稿が難しい。そこでまだ研究は開始できていないがアイデア段階のテーマについてゲスト研究者よりコメントを貰える会を用意した。本年度は3件のアイデア発表があり、ゲストとして長谷川晶一氏、近藤亮太氏、よーへん氏にゲスト研究者としてコメントを依頼した。

オーガナイズドセッション(招待デモ)

招待デモはVRSNSにおいて面白いデモや作品を作られている方にご依頼し、デモンストレーションをお願いする取り組みです。本年度はVSP(仮想天文研究所)様にご協力いただきVR宇宙博物館コスモリアの紹介ツアーを行った。招待ツアーは一般展示のAと制作の裏側を見るBの2種類を用意した。そのうちBツアーをVtuberののらきゃっとさんに配信いただいた。

懇親会

懇親会は1日目はVRChatにて、2日目はclusterにて行った。懇親会会場も本年度は新たなワールドを作った。食事やバー、椅子などを用意し、居心地良く交流が進むような設計を意識している。また過去のバーチャル学会のワールドのミニチュアを配置するなどこれまでの積み重ねを感じられるような演出も行った。

基調講演

基調講演ではソニー株式会社mocopiチームのあきら氏と明治大学の宮下芳明氏に依頼した。あきら氏は「バーチャルモーションキャプチャーの歴史と技術発展」という内容にてバーチャルモーションキャプチャーの開発と発展、技術的ポイント、mocopiに繋がるまでの経緯をお話いただいた。宮下教授からは「味覚メディアが拓く、バーチャル世界の未来、リアル世界の未来」という題目にて電気味覚の原理、発展だけでなく研究が拓く未来の視点についてお話しいただきました。

クロージング

クロージングもオープニング同様直前の基調講演と組み合わせて行い、可能な限り省力化して実施しました。クロージングでは今年度のバーチャル学会のDiscord参加者数や参加者層の情報を共有し、学会全体のスコープを共有しました。また例年クロージング動画として2日間の開催の様子を動画としてまとめていただき、締めくくりとして流しています。こちらの動画は学会開催前にすべてのカットを作成し、当日は素材を集めることに注力することで高いクォリティの動画を制作しております。動画制作は斑多笹人さんとみずほコリさんに依頼しております。以下動画になります。

バーチャル学会2023での各班の取り組み

バーチャル学会2023では運営内で作業タスクごとにチームを作成し、各チームにリーダーを設定しタスクを進めるという方針を取りました。以下に書くチームリーダーよりいただいたコメントを掲載します。

出版(にしあかね)

誰彼人(にしあかね)です。2023年は一般発表者関連の作業を全般的に行うチームを出版班と名付け、私がリーダーを務めました。具体的には、募集要項の作成、要旨とポスターのテンプレート作成、応募フォームの作成、申し込み内容のチェックと分類、要旨等提出物のチェック関連作業、リハーサルの調整と実施、要旨集の作成、発表内容のJ-STAGEへの登録などを行いました。また、2023年はOSの1セッションを出版班管轄で行うことになり、それをアイデア会という形式で実施しました。事務作業中心の班であるため、アウトプットが見えづらいところが悩ましいですが、一般参加者による発表を取りまとめるという意味では、学会の根幹を成す部門であると認識しています。
2023年の振り返りとして、発表者の増加に伴いタスクが人数に対して増えすぎている状態にあるため、情報管理の方法や運営がどこまで提出物の管理をするかといった点について再考が必要だと考えています。また、学会のアップデートとしては、学術的活動に慣れていない発表者やテンプレートを利用できない発表者を対象としたサポート体制の構築について検討していきたいです。

ゲスト(ふぁるこ)

ゲスト班リーダーのふぁるこです。ゲスト班では基調講演、オーガナイズドセッションを担当し、企画立案からゲストへの声掛けなどを主に行います。今年は従来のパネルディスカッション形式のオーガナイズドセッションに加え、アイデア会、招待デモといった新しい取り組みを実施しました。アイデア会に関しては新規メンバーのsakasaさんに大きく貢献いただき、素晴らしい企画になったかと思います。全体としてゲスト班は素晴らしいゲストの皆様をお呼びすることができたと思いますが、スケジュール管理が甘くほかのチームの皆様にご迷惑おかけすることもありました。来年度はゲスト選定の流れをマニュアル化し、ある程度システマチックにすすめていければと考えています。同時に今年行ったような新たな企画なども柔軟に試してく場としてバーチャル学会のクォリティ向上に貢献できればと思います。

協賛・後援(ふぁるこ)

協賛・後援班リーダーのふぁるこです。協賛・後援班では主にご協賛の皆様のリターンの決定、ご協賛金の管理、運用などを行います。ご後援に関しても関連団体の皆様にバーチャル学会の理念にご賛同いただくためお声がけやバーチャル学会の価値はなにか、といった点の言語化に勤しんでおります。今年度も多くのご協賛およびご後援をいただき、大変うれしく思います。今後とも魅力ある学会となるよう協賛・後援の視点からさらなる提案をしていければと考えています。

web(オゼキサン)

2023年web班リーダーのオゼキサンです.2022年までのwebサイトはデザイン以外の担当者を特に決めずに,運営メンバーが主体的に柔軟に更新するシェアードリーダーシップなスタイルでした.しかし,サイト構成や更新作業といった全体的な進捗把握の困難さや,繁忙期に向かってユーザから見た使いやすさを構成しなおす余裕がない状況だったようです.そこで「必要な情報にアクセスしやすい,コンセプト・情報設計を実現」のお守り役となることを目標として,web技術に精通している運営メンバーも追加動員させていただき,サイト構築・運営の仕組みと流れを実践・検討してまいりました.
今回の成果として,大会情報の整理・導線としての役割を果たしたTOPページのタイムテーブルの実装があります.これは以前から出ていたアイデアでありますが,現サイトに組み込むのには細かいコーディングが必要で,試作から改良を重ねて公開に至ったものです.また,内部的には更新依頼フォームによる更新依頼方式を用意し,明示的なトリガーとして情報の流れを作る支援となったと思います.とはいえ,前半は情報の出現から発散・収束の特性をつかむのに終始した1年で,各班から情報を搬入されるのを待つ状態になっていたのが反省点です.参加の仕方など初心者にもやさしい,広く参加をサポートするサイトになるよう,今後も刷新を進めたいと思っております.

UX(みっつ)

2023年UX班のリーダーをつとめさせていただきました、みっつです。今年は運営全体として「体験をアップデートする」という目標を掲げたもとでの、UX班発足でした。
そのような状況で、各班から行う施策として魅力的なものやデザインが沢山上がってくることを十分信頼できていたので、そうしたプラスの体験を作っていくことについてはそれぞれの班員や各リーダーさんの胸をお借りするつもりで基本はお任せして、UX班としては一歩引いた視点で参加者に寄り添い、過去の課題を明確にして今回でクリアし、マイナスとなりうる体験を無くしていくという考え方のもとで各種準備を行いました。
具体的には、過去の参加者からのアンケート解析やインタビューの実施による課題のリストアップと、それらを解消するための施策立案や制作サポートを行いました。中でも特に前年度の課題として確認されてきた、情報を辿りにくいことや cluster 会場でディスカッションがしにくいことについて対策することに注力しました。
結果として参加者から情報の伝達や会場についても好評をいただくことが出来ましたので、よき作用を及ぼせたかなと感じています。とはいえまだまだ新しい課題も見えてきている所ですので、次回開催に向けてどのように体験をデザインできるか、考えているところです。UX班として一緒に動いてくださる方も探しています!

広報(けいあず)

2023年広報班リーダーのけいあずです。2023年の広報班は、広報・配信を中心に「安定」を目指した取り組みを行ってきました。広報面では、広報用テンプレート画像を作成し投稿時に画像を添付することで情報の可視化をブレずに安定して行えるようにしました。また、学会当日の配信に関しても、配信システムの見直しとデザインの統一を測ったことでかなり安定して見やすい配信を提供できたと思っています。一部軽いトラブルもありましたが、広報班全体で即座に対応できていたと思います。これを実現できたのも、広報班では班独自の取り組みとして議事録・情報のピックアップにScrapboxを導入し、デザインに関しても全てCanvaで管理するようにしていました。このおかげで、チームとしての非同期のタスクのしやすさが向上し、初年度ながら上手く機能できていたと感じています。
一方で配信へのコストが大きかったりと、広報班のメンバー自身が学会当日を楽しめないなどの問題もあったため、2024年度はこの「安定感」を維持しつつもよりコストを削減した運営を目指していきたいと思います!

ワールド制作(ふじ)

2023年の会場制作班リーダーのふじです。会場製作班はメンバーを1人増やし、5人体制になりました。各メンバーは自身の得意分野、ギミックやモデリングを主に担当し、同時に新しい挑戦や実験にも積極的に取り組んでいただきました。UX班との協力のもと、より良い発表体験と効果的な導線を目指し、黒板ギミックの改修、ポスター会場内のエリア別色分け、移動手段の拡充などで会場を大きく刷新しました。また、当初の計画には含まれていなかったものの、参加者間の交流を促すため懇親会会場を新設し、ClusterやVRChat会場の様子をステージ上で映し出し、他のプラットフォームとの交流も促しました。今年の会場制作では、大きな問題や不具合はありませんでしたが、スケジュールの遅延や単純作業の増加が感じられました。2024年度に向けて、今年の経験を生かし、より快適な発表が可能な会場作りを目指していきたいと思います。

デモツアー(さきやま)

2023年デモツアー班リーダーのさきやまです。デモツアーは昨年から始まった企画で、今年度はさらに規模を拡大し、新たな取り組みを行いました。具体的には、デモツアーの様子をVtuberの方々による配信で広く公開し、参加者が限られるこのイベントをより多くの人々が視聴できるようにしました。
デモツアーのプログラムは、参加ワールドの多さからVRChatでは2つのセクションに分け実施しました。またそれぞれのセクション内でのタイムスケジュールを管理しイベントの円滑な進行を図りました。
しかし、動線管理に課題があり、遅れて到着した参加者がイベントに参加できなかった事例が発生しました。今後は事前の告知を強化し、より多くの参加者がスムーズにイベントに参加できるよう努める必要があります。今後も課題を見直し、VRSNSならではの学会体験を提供できるよう尽力していきたいと考えています。

バーチャル学会2024に向けて

 以上バーチャル学会2023を振り返りました。比較的良かったことを意識して書きましたが、実際にはその裏で大変な苦労がありました。毎年恒例ですが、来年はクォリティを落とさないようにしつつ運営を省力化して継続的に開催できるように体制を整えて行きます。
少し来年度に向けての運営改善を共有すると、

  • 運営内部の情報管理、共有フローの簡略化

  • 意識的な運営メンバー同士の交流の促進

こちらの2点に特に実践していく予定です。バーチャル学会2024そのもののアイデアや提案は今後行うキックオフミーティングにて方針を決定します。
 最後に、バーチャル学会は有志の運営メンバーにより成り立っています。メンバーひとりひとりがより豊かな電脳世界の実現に向け、それぞれの情熱を燃やして貢献してくれています。まず運営委員長として皆様に感謝申し上げます。いつもありがとう。また、応援してくださる協力団体の皆様、ご後援の皆様、ご協賛の皆様のお陰でバーチャル学会は活動規模を広げることができております。引き続きご支援賜れば幸いです。そしてこのような活動に興味のあるあなた、ぜひ共にこの世界を盛り上げていきましょう。バーチャル学会は新たな運営メンバーを歓迎いたします。

それではここまでお読みいただきありがとうございました。
次はバーチャル学会2024でお会いしましょう。さようなら。

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