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ルックバック観ました!

ネタバレあり

ルックバック観てきました。
原作は未読。

小学生の藤野と京本が出会い漫画を描き始める、、というストーリー。

声の演技が全く違和感なくナチュラルで素晴らしい!調べたら藤野の声優さんは不適切にもほどがあるに出てた純子ちゃんなんですね。

京本に漫画を褒められて素っ気ない対応をするもめちゃくちゃ嬉しくてたまらない藤野がかわいい。創作の原動力ってこれですよね。
褒められた!ワタシ天才!世界で1番!
ただの自己満足なんじゃないかという不安と恥ずかしさが芸術に昇華する瞬間。

一緒に漫画を描き始め苦労しながらも実績を積み重ねる二人。待望の連載を目前にしながら袂を分つ事となります。藤野に追いつけない不安と更なる高みを目指す決断は芸大へ進むという選択となります。京本の葛藤と成長に藤野は辛く当たってしまいます。

ある事件が起こり京本が亡くなり、自分が描いた4コマがきっかけで部屋の外に飛び出す出来事がなければ死ぬこともなかったのではと苦悩する藤本。

もしあの時部屋から出てこなかった世界線(藤野の創造の世界)だったら死ぬこともなかったのに。また一緒に仲良く漫画が描けたのかもしれない。
自分が神である創造の世界、漫画の中なら何でもしてあげれたのに。
けど現実は違う。漫画なんか何の助けにもならない。むしろ自分の創作で誰かが傷ついてるのでは。何かの不幸のきっかけとなってるんじゃないか?
創作は自分のエゴか。暴力には無力で世界を変える力なんかないんだ。
小学生の時に言われたように絵なんか描かなきゃよかったんだ。

創造の世界の京本が描いた4コマ(ここは皆さん解釈ちがいますかね?)
「背中を見て」が現実世界の藤野へのアンサーでしたね。芸大に行っても藤野の漫画を全て購入しアンケートはがきをを書き支え続けた京本。初めて会った時に藤野にサインをねだり「漫画の天才」と称した時と何も変わらず、自分が認めた才能への尊敬と無償の愛は消えることはありませんでした。

連載の続きを描き始める藤野。
前向きにも見えますが重い十字架を背負って孤独な世界に戻ってきた事には間違いはないでしょう。筆を置くという選択もあったはずです。それでも…という決意を背中から感じました。

人はなぜ芸術を作り続けるんだろう?
戦争が止まったり貧困が解決されるわけでもないのに。
人はなぜ芸術を求め続けるんだろう?
腹の足しになるわけでもないのに。

いろんな部分が苦くも尊い素敵な映画でしたね。
もう1回観に行こうかな。

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