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やっぱり最初は自分でやろうなんて思えませんでした

話は少し前後しますが、実は2017年1月10日第13回廿三夜講復活プロジェクト「スタンツァの北林由布子が「たみ」の蛇谷りえから、ゲストハウスの作り方をきく」の数日後から、地元を中心に活動している方で、ゲストハウスを運営してくれそうな方々にアポイントをとって会い始めました。

この時点では正直に言って、ゲストハウスの知識も経験もない私が開業するのはどうしても現実的に思えず、まちづくりなどの会社を運営している方々にお願いした方が間違いないと思いました。オーナーとしての協力は惜しまないつもりで図面片手に一緒にやってくれないかと提案しました。皆さんこの場所にゲストハウスを作ることに関してはとても興味と賛同をして下さったのですが、やはりリノベの難しさ、費用対効果など考慮して「無理」との答えでした。(のちに自分でリノベをしてみて、古い物件のリノベの難しさと楽しさを実感することになります。既存の壁を開けてみないと状況が分からなかったり、思わぬところが劣化していて修繕に追加費用がかかったり。でも、1から作るより、既存のものを変形させて何か作るのが好きな私としては、リノベは大変ながらも最高に楽しい作業でした)

まちづくりや新規事業に精通している方々が「無理」と言っている事業を自分でやるなんて、とうてい「あほ」な選択です。

「ゲストハウスをつくる」というアイディアにたどり着く数年前、近い将来両親が引退してビルの1~2階が空き店舗になるのは決まっていたので、まずは当然のことながらテナントを募集することを考え、何か所か相談させて頂きました。駅前という場所柄ビルごとの購入希望者が多く、テナントとして入っていただくとしても、店舗が広いのと、デッドスペースが多いので(デザイン重視でお金を生まない空間)やはりと言うか、大手チェーン店しか候補に上がりませんでした。

当初両親も「大手に入ってもらった方が安心だ」的なニュアンスで「安定した家賃収入を得て、自分たちは3階で好きにやったらいいのではないか」というスタンスで、自分もあまり考えずに「そうだなー」と考えていました。3階のスタンツァを作るときに受けた融資の返済が2004年から15年続いていて、リーマンショックも震災も何とかかんとか乗り越えて返済してきて、でもそれはやっぱり大変で、その15年もやっと、、、もうすぐ終わる。。。のもあり、「この後は少し楽に仕事してもいいよね」と思っていました。

でも、いざ候補の大手チェーン店の名前を聞くと、この場所にチェーン店が入店した平の街並みが具体的にイメージ出来て、その瞬間「違うでしょー!ダメでしょー!」と我に返りました。

考えた私は「テナントに入る条件」として、たくさんの人が自由に使えるコミュニティスペースやポップアップストアなど、楽しいスペースを作って欲しいとリクエストしました。そのプレゼンが面白かった所に使って欲しい、という条件を提示したのですが、当然のことながら相手にされませんでした。

結局は「本当に変えたかったら自分一人が覚悟を決めて、リスクを負って始めるしかない」と言う答えにたどり着くのに、そんなに時間はかかりませんでした。(自分は覚悟を決めたとしても、周り(主に身内)の人たちに理解してもらい、応援してもらうまでには、この後かなりの時間と労力を要して行きます。自分が走り出すことで、迷惑や苦労をかけるかも知れない人たちを説得出来なかったら、事業も成功する訳もなく、この作業の中で自分自身の覚悟もより固めていくことになります)

※写真はリノベ前のやまとビルです

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