スポーツと日本ハンドブック
日本研究ハンドブック(日本販売総代理店 極東書店)
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H.マクノートン、V.ポスルスウェイト編 スポーツと日本ハンドブック
概説
スポーツというレンズを通して、「国家」というものをさらに詳細に考察したハンドブック。定評ある研究と新しい研究の両方を収録しています。
各章ではスポーツに参加することで人々は自身で何をどのように感じ、また参加している人は他者からどのように見えるのかを示しています。また、日本人アスリートやプロフェッショナル/ナショナルチームの成果に焦点を当てる一方で、いかにスポーツの経験が経済、外交、 メディア、文化、人口、ジェンダー、エスニシティ、アイデンティティと相互作用しているかについても考察しています。
さらに、明治時代から今日までの日本の長い歴史とスポーツとの 関係への洞察も提供しており、戦前の工業化や帝国建設、戦後の好景気、東日本大震災、近年の COVID-19 のパンデミックといった 日本の歴史における主要な出来事において、スポーツとの関わりによりどのような結論が浮き彫りにされるのか、という重要な問いをなげかけています。
第 1 部「日本における様々なスポーツの歴史的発展」、第 2 部「日本における国家、 社会、スポーツの経験の諸要素の間の関係性」の部から構成されています。各論考は日本における野球、ラグビー、ゴルフ、バスケットボール、バレーボール、サッカーから、プロレス、 サーフィン、フィギュアスケートまでの多様なスポーツや、1940 年・1964 年・2020 年のオリンピック、スポーツとジェンダー問題など様々な問題を扱っています。
本書を日本研究、社会学、スポーツ研究、オリンピック研究などに関心を持つ研究者・研究室・図書館に必備のハンドブックとしてお勧めいたします。
Table of Contents
Introduction: Verity Postlethwaite, Emily Barrass Chapman, Helen Macnaughtan—with contributions from Masami Sekine, Geoffery Z. Kohe, Takayuki Hata and Rei Saito
Part One: Historical Developments of Various Key and Emerging Sports in Japan
Chapter 1: Baseball, Japan’s National Pastime (William W. Kelly)
Chapter 2: A Survey of Rugby in Japan: From Early Play in 1864 to Hosting the World Cup in 2019 (Mike Galbraith and Helen Macnaughtan)
Chapter 3: Crafting Selves, Reproducing Capital: A Century or so of Japanese Golf (Angus Lockyer)
Chapter 4: “Boys, be Ambitious”: A Brief History and Cultural Analysis of Japanese Basketball (Aaron L. Miller)
Chapter 5: The Development and Popularity of Volleyball in Japan: The Impact of the ‘Witches of the Orient’ (Iwona Merklejn and Helen Macnaughtan)
Chapter 6: The Gender-related Discursive Function of Japanese Football since Its Professionalization (Yunuen Ysela Mandujano-Salazar)
Chapter 7: In the Ring and Beyond the Apron: Women’s Pro Wrestling as Physical Performance (Keiko Aiba)
Chapter 8: Surfing in Japan: From itago Riding to Surfing (Eri Mizuno)
Chapter 9: The Beauty of Winter Sports: The Popularity of Figure Skating in Japan (Masafumi Monden)
Part Two: Relationships Between Elements of the State, Society and Sporting Experiences in Japan
Chapter 10: From Three-Legged to Two-Legged Races: The Rise of Competitive Women’s Sport in Japan (1910s-1920s) (Robin Kietlinski)
Chapter 11: Queer and Transgender Sport in Japan: Seitekishōsūsha (Gender and Sexual Minority) Athletes and Their Sporting Experiences (Michelle Ho)
Chapter 12: Tokyo’s (Non)-Olympics: 1940, 1964, 2020 (Christian Tagsold)
Chapter 13: The Paralympic Movement, Disability, and Sports in Japan (Dennis J. Frost)
Chapter 14: The Influence of Jigoro Kano: From Higher Education to the Japanese Olympic Movement (Helen Symons and Taro Obayashi)
Chapter 15: Intangible Legacy: The Memories and Continuities Between the 1964 and 2020 Tokyo Olympic Games, Focusing on the Olympic Torch Relay (Ai Aramaki and Geoffery Z. Kohe)
Chapter 16: Winter Sporting Cultures and Japan (Takayuki Yamashita, Verity Postlethwaite and Győző Molnár)
編集責任者
Helen Macnaughtan
英国ロンドン大学SOAS Senior Lecturer in International Management。
SOAS日本研究センターの理事長も務め、在任中は同センターのSport Symposia Seriesのコーディネーターを務めた。研究テーマは、ジェンダー平等、女性、仕事、雇用、日本におけるジェンダーとスポーツなど多岐にわたる。これまでに、日本の繊維産業における女子バレーボールの歴史と1964年東京オリンピックでの金メダル獲得のレガシー、企業ラグビー男子チームの歴史と日本におけるソフトパワー戦略におけるスポーツの役割に焦点を当てた研究と出版を行ってきた。
Verity Postlethwaite
英国ラフバラ大学 School of Sport, Exercise and Health Sciences, Vice-Chancellor Independent Research Fellow、ロンドン大学SOAS日本研究センター客員研究員。国際的なスポーツイベントを中心に、スポーツやその他の文化的主体が地域、国内、国際的な文脈で社会を統治するためにどのように利用されてきたかに特に関心を持ちながら、幅広く研究している。研究活動は、様々な組織に関連する統治アクターの確立された国際的ネットワークと結びついており、その戦略やプログラムには、インクルージョン、プレイスメイキング、スポーツ・文化政策、スポーツ外交などが含まれる。また、日本学術振興会特別研究員として、日本と英国の障害者スポーツ政策とレガシーを比較する研究も行っている。
寄稿者一覧
合場敬子(明治学院大学)
荒牧亜衣(武蔵大学)
E. B. チャップマン(ロンドン大学SOAS)
D.J.フロスト(カラマズー大学)
M.ガルブレイス(独立研究者)
M.H.S.ホー(シンガポール国立大学)、
W.W.ケリー(イェール大学)
R.ケトリンスキー(ニューヨーク市立大学)
G.Z.コヘ(ケント大学)、
A.ロッキャー(独立研究者)
Y.Y. マンドゥハノ-サラザー(シウダードファレス自治大学)
I.メルクレイン(青山学院大学)
A.L.ミラー(カリフォルニア州立大学)
水野英莉(京都大学)、
G.モルナール(ウスターシャ―大学)
マサフミ・モンデン(西オーストラリア大学)
大林太朗(筑波大学)
H.シモンズ(ポーツマス大学)
C.タグソルド(ハインリッヒ・ハイネ大学)
山下高行(立命館大学)
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