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第11回:色違いは偉大な工夫

人は誰しも困難にぶつかると、それを工夫して乗り越えると思います。

さて、ファイナルファンタジーの世界には、モンスターが跳梁跋扈しています。沢山の種類が存在しますが、中には形は同じで色が違うモンスターを確認できます。

今回は、この色違いモンスターこそ、工夫の賜物であるというお話です。

ファイナルファンタジーをはじめ、テレビゲームには様々な要素がありますが、そのどれもが容量を持っています。モンスターも例外ではありません。

我々の生きる地球には、生物は175万種以上存在するとされています。ファイナルファンタジーの世界においても、きっと同じ位のモンスターが息づいていることでしょう。

しかし、実際のゲームに落とし込む上で、容量の関係からそんなに沢山のモンスターを登場させる事はできません。更に言えば、そんなに登場させる必要もないし、コストを考えても無理な話です。

ですからファイナルファンタジーに登場するモンスターの数は、現実の生物よりもずっと少ないのです。

モンスターを一種類作るのだって、まずはどんなモンスターを登場させるのかを決め、それはどんな姿なのかイラストを描いたり、立体造形したりして、更にそれをゲームのフォーマットに合わせてドット絵や3Dモデルにし、完成させるのでしょう。

モンスター一種類にも、このような労力が発生します。したがって、モンスターの種類はどうしても限度があります。

ですが、モンスターが少なすぎてもゲームは成り立たなくなります。

基本的にファイナルファンタジーの物語は、惑星丸々一つ、または特定の大陸や地域という広大な場所を舞台に、何十時間もかけて進んでいくからです。

加えてファイナルファンタジーとはロールプレイングゲーム(RPG)というジャンルです。
RPGは基本的に、モンスターを倒しキャラクターを成長させていくという大前提があります。

このようにスケールが大きく、RPGでもあるファイナルファンタジー世界なので、モンスターも沢山必要になります。しかし、先に述べた要因から、モンスターの数も限度があります。開発陣はモンスターを増やしたくても増やせない困難にぶつかります。

どうすれば、この困難を解決できるのか。
新しくモンスターを作る余裕はないけど、色を変える事はできるんじゃないか?

ここで色違いの工夫が生まれたんだと思います。

色違いにすれば、ゼロからモンスターを作らずに済みます。モンスターを作る過程のほとんどを省く事ができるのです。素晴らしい発想だと思いませんか。

こういった創意工夫の積み重ねで、我々人間は文明を発展させてきました。ファイナルファンタジーにも同じ事が言えるでしょう。

色違いの他にも、沢山の工夫により紡がれてきたファイナルファンタジー。開発陣の方々には頭が上がりません。これからも工夫を重ねて、テレビゲームの第一線を進んでいって欲しいです。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
次回もお楽しみに!

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