世界標準の経営理論を読んで

本当に様々な経営理論が含まれている本だった。自分が読んだいくつかの本のまとめをしてくれているような感じで、これさえ読めば一旦OKとほぼ言い切ってもいい気がする。もちろん、より詳細な中身を知りたい場合は各書籍を手に取ってもらった方がいいが、辞書として使うとよいと思った。そこでその中でも特にまとまっていたところを抜粋していきたいと思う。

競争条件

まずは競争環境といっていい条件5つがこれだ。当たり前だと思うかもしれないが、意外と定義されているものは少なかったりする。特に個人的には条件1が勇気づけられた。まだまだいける、そう感じる。

ファイブフォース

次にファイブフォースだ。特にこれについて言うことはないが(笑)常にビジネスを行う上で意識しておくべき考え方で、本当はこの5つそれぞれをモニタリングしていくべきだと思う。

海外

海外進出する際のパターンを明確に表現した表がこれだ。輸出から現地法人作るまでどんな時にそのオプションを選択すべきか?がわかりやすくまとまっている。

リアルオプション

経営判断をする際に、僕も好きな考え方がこのリアルオプション理論である。不確実性が多くなっている中で、試しながら進めていくというもの。この考え方はベンチャー企業にとって必須だと思う。特に投資の不可逆性が高い(いったん投下すると撤回できない)時は必ずこの考え方をしたい

未来予測

未来の予測方法も4パターンある。最近はほぼ4が増えているだろうが(新規事業では)考え方を1→4にステップアップするという方向で考えれる視野を持ちたい(常に4だからとりあえずやるとしない)

組織成長

事業成長における3つのポイントを示している図で、個人的にはかなり好き。これは事業だけでなく、個人としても考え方として、いいと思う。「経験をすること」、「知(ナレッジ)」を得続けること、「人・組織・ツール」などを改善し続けること(人は周りにいる人のレベル、組織は所属している組織、ツールは活用するツールのイメージ)、がまさに自己成長においても重要だと感じている。

組織の作り方

欧米と日本の新規事業×既存事業のシナジー方法にも特徴があることをこの図は示してくれている。日本は事業開発側が寄っていく、ヨーロッパは既存側が寄っていく、アメリカは双方が常に会話しあう。どの形が正解とは言ってない。フェーズごとに違うと思うし、どのパターンもやれる組織でありたい。

画像8

私の元いたリクルートはまさにこれがうまく回っていたのではないかと思うが、兆しをとらえて作りに行く①、その兆しをアワードや各部署会議(経営会議含む)などで表出し、横展開の必要性を伝える②、それをしっかり展開して型化する③、最後に自らの社内用語で連帯感を強めて内部化する④(リクルート用語集などがあるくらい)、とても大切な考え方だと思う。

モチベーション

後半はより組織に入った記述が多かった。人がモチベーションを高めるための必要なサイクルをわかりやすく表現してくれた図がたとえばこちら。評価の仕方も含め、このサイクルがしっかり回せているか?常に考えたい。

感情

モチベーションを感情という軸で表現した図がこちら。内部での感情の動き、外部での感情の動きなど非常にわかりやすい

ハーバード

シンプルにありがたかったのがこれ。何を勉強すればいいか?というものを一目で教えてくれた。ハーバードだから間違いない(笑)

戦略

だんだん疲れてきたころにこの図はよかった。戦略という考え方を説明するときにすごくわかりやすい。自分はどこのことを話しているのか?というのが一目で伝えられる。また、スタッフ職種間の役割分担でも使えそう。

まとめ

これが本書の全体的なまとめだろう。我々の会社もこの9つのセグメントに分けて自らの事業を見直してみたい。

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