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【2020.05.18】空回りした想像力は、その前進を諦めてしまうどころではない。真反対に全力でアクセルを踏み始めてしまう。

Worry is the misuse of imagination.
心配は想像力の誤用である。

とても好きな言葉。『歩き続ければ、大丈夫。──アフリカで25万人の生活を変えた日本人起業家からの手紙』(佐藤芳之著、ダイヤモンド社)のなかで出てくるフレーズだ。

佐藤さんは、ナッツ・カンパニーをアフリカで立ち上げ、膨大な数の現地人に雇用を生み出してこられた方。いまではもう80歳を超えられていると思う。母校のOBでもあり、10年近く前に大学に講演に来てくださったこともあった。ちょうど喉をやられているタイミングだったらしく、声が全然出せない状態だったにもかかわらず力強く語っていた姿が印象に残っている。

自身や他者を良い状態にしていくために、想像力はとても大切だと思う。けれど行き過ぎた想像力は、そのどちらも破壊してしまうことがある、とも。

想像だけで分かった気になり、本人に確認することなく持論を押し付ける人の破壊性。ありもしない危機感や不安を次々と頭のなかに生み出し、自分が本来持っている力を封じてしまう破壊性。

後者に関して、そういう性質が大いにある僕にとってとても刺さった言葉を思い出した。

空想が一度は大胆に羽撃(はばた)いて
意気揚々として永遠に向って進んで行っても、
時の渦に呑まれてどの幸福も得られないとなると、
狭い場所に身をちぢこめてしまう。
すると取越し苦労が胸の奥に巣喰って、
隠れた苦痛の種子を蒔いて、
落着きなくからだを揺すり、生活の悦びと心の平安を掻き乱す。
憂いは次つぎと仮面を変える。
時には家屋敷、時には妻子のために憂い、
また時には家事や洪水、短剣、毒薬を怖れて憂える。
お前はお前を襲いもしない一切の不幸に慄(ふる)え戦(おのの)き、
なくす心配のないもののために愛惜の涙を流す。
──『ファウスト(一)』(ゲーテ著、新潮社)

「憂いは次つぎと仮面を変える」
「お前はお前を襲いもしない一切の不幸に慄え戦き、なくす心配のないもののために愛惜の涙を流す」

この悲惨な状態に陥る前は、「空想が一度は大胆に羽撃(はばた)いて」だ。

空回りした想像力は、その前進を諦めてしまうどころではない。真反対に全力でアクセルを踏み始めてしまう。

「想像力の誤用」、決して忘れないようにしたい言葉。


......この話は出だしとしてちょこっとだけ書いて、あとは一日を振り返ろうと思っていたのだけど、気づけばこれだけで1,000字近く書いてしまった。たまたまこの言葉に触れる機会があっただけで、いまこの誤用に苦しんでいるわけでは決してありません。

気を取り直して......

今日は6:00に起きて、ラジオ体操とストレッチを長めに。肩回りをほぐすヨガも久しぶりに少し取り入れる。ちょっとここのところ首・肩・腰の痛みがひどい......さぼり気味だった体幹の筋トレもペースアップしよう。

ゴミを捨てに外へ出ると、今日は少し肌寒かった。朝のうちに太陽光を目から入れたほうが良いので(14~16時間後に睡眠ホルモンのメラトニンを分泌するようにリセットされる)、このタイミングでいつも5~10分くらい外でぼーっとする。のだけど、寒いとあまりぼーっともしていられない。

朝食をしっかりすぎるくらい食べ、部屋の一角を少し掃除して(毎朝どこかを5分くらい掃除する習慣を獲得しようと頑張っている)、仕事前に少しボランティアの原稿編集作業。ちょうど良い目覚まし&ウォーミングアップになった。

今日はかつてないほどwifiの調子が悪く、オンライン会議から幾度となく弾き飛ばされた。が、途中散歩も挟んだりしつつも、今日は在宅ワーク生活のなかで一番集中して仕事を進められた日だった気がする。あれこもこれもはかどったし、気合入れているプロジェクトのプロトタイピングもスムーズにいろいろ決めて進められた。早く実現したい~~

今晩残りは、明日オンライン読書会をやる『謙虚なリーダーシップ──1人のリーダーに依存しない組織をつくる』(エドガー・H・シャイン/ピーター・A・シャイン著、英治出版)の残りを読み直して、今週選書企画の面談をする方々に関係する本をいくつか読み読み。

明日・明後日は遅い時間まで予定があってあまり読書できなさそう。今日たっぷり読んでおかないと。

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