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#ファンドリ 第9回セミナー:放送作家・鈴木遼氏、テレビディレクター・坂本侑哉氏、事務所社長・伊波恒樹氏

「フォロワー数が多い人」って何人ぐらい?テレビ業界の最前線で活躍する放送作家&ディレクターが解説

Twitterを活用し、誰でも簡単にファンクラブを開設できるプラットフォーム「Fans’(ファンズ)」が、次世代のエンタテインメント業界のスターを育成するプロジェクト『Fans’ Dream Project(#ファンドリ)』をスタートさせた。
 
その第1期生たちに、エンタメ業界で活躍するプロフェッショナルを特別講師として招き、様々なテーマで講義を実施。第9回目となる今回は、放送作家の鈴木遼さん、テレビディレクターの坂本侑哉さん、司会の伊波さんを交え、参加者から募った「SNSの活用法」など、一問一答の形式でセミナーが行われた。
 
<鈴木遼さんプロフィール>
1990年生まれの放送作家。「チャビー」所属。日本テレビ「ヒルナンデス」などを担当。
「デヴィ夫人ch」「鈴木啓太ch」といったYouTubeチャンネルの企画にも携わる。
<坂本侑哉さんプロフィール>
フリーランスで活動するテレビディレクター。TBS『THE TIME』や日本テレビ『24時間テレビ』などを担当。業界歴は13年目。
<伊波恒樹さんプロフィール>
YouTubeチャンネル「岡田を追え!!」の芸人・岡田康太さんが所属する株式会社パッチューネ代表取締役。以前は株式会社ホリプロコムでスピードワゴンなどのマネージャーを務めていた。

■バズる秘訣は「トレンド性+少しのオリジナリティ」

――ライバーとしての活動をメインにしているのですが、Twitterに何を投稿すればよいかがわかりません。面白いと思われる投稿したいと思っているのですが、日常の仕事が忙しく……。
 
鈴木「そもそも、ライバー活動が基本になっているということなので、Twitterをどんなツールとしていくか、棲み分けを考えるべきです。ファン向けに、ライブ配信では見えてこない自分を発信するのか、新規のファンを増やすために宣伝していくのか。目的がない中で続けていくのは、つらくなってくると思います」
 
坂本「僕も同じように思いました。『何のためにやっていくのか』そこにつきます。テレビ番組に関して言えば、Twitterではオフショットを主に発信。そもそも番組ファンじゃないと見ないと思っているので、オフの様子は気になるんだろうなと」
 
――TikTokは“変わったこと“をやっているとバズる印象。自分も同じことをやっていくべきか。また別のことで自分をアピールしていくべきでしょうか。
 
鈴木「チョコプラ(チョコレートプラネット)が、東京五輪で話題になった『ピクトグラム』を3日で再現して動画にアップしていましたが、そうした世間のトレンドに独自性を加えることによってインパクトが与えられます。この場合は『投稿する早さ』も必要になります。一方で『陽キャ』というキャラ付けをして、割り切ってコンテンツ作成をしていくか、2軸で考えられるのではないでしょうか」
 
坂本「TikTokはどんどんスワイプしていく文化なので、パッと見て『このあとすごいことが起こりそうだぞ』と思わせられるかがカギ。最初はインパクト勝負で、視聴者が増えていったら、王道の構成でやっていっても問題ないのでは」
 
――私は弾き語り動画をInstagram、Twitter、TikTokに投稿しているんですが、実際のライブに来てくれるファンの人は少ないのが悩みです。今後どうSNSを運用していけばいいですか?
 
鈴木「現状、『SNS』が『有料ライブ』に勝てていない状況ですよね。自分がどういうアーティストになっていきたいかっていうのが決まっているのであれば、それをSNSで発信していくべきなのでは」
 
伊波「お笑い芸人の世界では、知名度があってもチケットが3枚しか売れてなくて、出演者のほうが多いなんていうこともよくある話。もしお客さんがひとりでも、その人がSNSで拡散してくれる可能性があるので、全力を尽くしてほしいですね」

■「熱量がすごい人」に視聴者は惹かれる

――いわゆる「インフルエンサー」になりたいと思っています。現状は弾き語り動画を投稿していますが、ほかに良い方法はありますか?

鈴木「『なんのインフルエンサーになりたいか』っていうのが大事ですね。歌手としてならCD出したい、テレビで歌いたいとかいろいろあるし、何よりそれが好きなことだったらアクセスが伸びなくても続けていける。ただ、セグメントを狭めて、方向性を定めていかないと尻すぼんでしまいます」
 
――「フォロワー数が多い」と思われる基準は何人からですか?
 
坂本「テレビ的にはこれといって意識はしていないんですが、10万人いたら『おっ』となりますね。同じジャンルで数万人対10万人だったら間違いなく後者です。“唯一無二“があるのであれば、その限りではありません」
 
鈴木「テレビマン的には『この人来るだろうな』っていうのを早く見つけたい。個性があれば1〜2万人でもDMすることはあります」
 
――テレビは無名な人が出演できない印象があります。実際のところどうなんですか?
 
鈴木「フワちゃんも最初はYouTuberでテレビに出てきたと思いますし、やっぱり個性が突き抜けているかですね。ただ出たがる人はあんまり好かれないと思います」
 
坂本「一番やっちゃいけないのは“付け焼き刃“の特技。視聴者は熱量がすごい分、引っ張られていくので」
 
伊波「ファンドリで以前講師をつとめたホリプロマネージャーの大崎さんが言ってましたが、アリtoキリギリスの石井さんは、3年趣味として続けないとプロフィールに書かないということ。結局、その道を極めた人が、番組に呼ばれて、知識もあるから説明や喋りもうまくできて、その後も定期的にオファーがくるという流れができています。もちろん、話題性で仕事になることもあるので、トレンドに敏感でいることもひとつ武器になるのかなと」

■講師からひとこと

鈴木「僕もまだ31歳で、テレビ業界では新米です。今後、成長した皆さんとお仕事できることを楽しみにしていますし、会ったときは気軽に声をかけてください」
 
坂本「僕が番組オーディションで落とした子が、何年か後に別の番組出てくると悔しい気持ちになります。一方で、自分が推薦した子が有名になると『やった!』と何よりの喜びにもなる。今日出会った皆さんはぜひ頑張ってほしいですし、推薦させてほしいなと思います」


<#ファンドリとは?>
Fans' Dream Project(#ファンドリ)」とは、Twitter連動型ファンクラブサービス「Fans'(ファンズ)」で獲得したファン数に応じて、全29社の程プロダクションからのオファーを受けることができる育成型オーディションプロジェクトです。

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