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「サラウンドのドップラー効果を、一度体感してみたい。」GOROさん④

⑪FANKSになったことでの人生の変化を教えてください。
(
第3話からの続き)

GORO:
嫌なことがあったら、TMの曲を脳内再生して、現実逃避していましたね。「Self Control」の「Bang The Gong」から「ブワーッ」って「Don’t Let Me Cry」の(イントロの)「タッタ タッタ タータタ♪」くらいまで。

一回、工場で夜中のバイトをしたことがあって、あまりに単調で「これ、ちょっと待てよ。(アルバムを脳内で)フルで再生したら、30分は過ぎるなぁ。」って、「BPMを変えないでやれば、大体40分くらい行くかなぁ。」とか考えて。工場で周りの音が大きいから、隣に主任とかがいても分からないので、時々口ずさんでみたりして。

だから、今でも「暑いなぁ。」とか(嫌なことがあった時には)わざとその場にそぐわない曲を思い出して、「この満員電車の中でこんなことしているの、俺だけなんだろうな。」なんてニヤニヤして。「あれ?俺、何やってんだろうね。」って滑稽な自分に笑えてくる、っていうことをして、ストレスを和らげたりしていますね。紛らわしているんですけどね。

金谷:そうすることで、少し気持ちに余裕ができるんですね。

GORO:みんなそうだと思うんすよね。アイドル好きな人とか、自分の子供の顔を思い出して、とかね。拠り所っていうんですかね。そんなのの一つができたっていうのはありがたいことですよね。向こうは迷惑かもしれないけど(笑)。

最近はわざとiPhoneのプレイリストをTMだけにして、シャッフルさせてますね。よっぽど何か「ここは木根バラじゃないだろう。」とかっていう時以外は、全部受け入れて。オフィスにいる時はできないですけど、移動中はね。

でも、やっぱりヘビロテするのは5枚目(のアルバム)ぐらいまでですかね。4枚目(「Self Control」)が一番かけっぱなしにしたりしていますね。たぶん、なんか(自分にとって)一番良かった時期なんでしょうね。学生で、気楽で、プラプラしていていて。「バイト行くか。」みたいな。その時の気持ちになれるトリガーなんでしょうね。

あとは、音楽はもう、本当に全然僕、知識がなくて。成績も1とか2に近かったんですけど。
今思うと、本当恥ずかしい話なんですけど、例えば「Self Control」のサビを歌っていました。最後のサビへ行く時に、気持ち喉が痛い。っていうのがあって。あれって転調なんですよね。

でも、音楽的な素養がないから、キーが上がっているって感覚はないんですよ。なんとなく違和感があるから、こういう風に歌おうって喉が合わせているだけで。音符も読めないから。それで、「これって何だろう?」って思ったら、「あ、これが転調か。」っていうのを知って、「なるほどな。」って。

で、小室は転調の代名詞って言われているのを知って。「そういうことなのか。結構高度なことをやってるのかしら?」って思ったりして。「たぶん楽典からすると外れた、クラシックの王道からすると、ちょっと脇道みたいなことになっているのかしら?」って。
今でこそ、したり顔で「ここで2度上がるから。」とか「BPMが110ぐらいじゃない?」とか言っていますけど、何にも知らなかったくせにって感じですよね。本当、先生のお陰で、少しは勉強しましたよ。

あとは、ファッションを真似しましたね。髪型とか、ちょっと色を抜くとか、ちょっと後ろ髪長くするとか。あとは、「ちょっとパーマをかければいいのかな?これは全体パーマをかければいいのかな?」とか。
最初は小室をやりたかったんですけど、宇都宮みたいな、なんとなくそれに近いようなことになれば、と。いろいろやりたかったんですよね。後で友達から聞いたら、(髪を立てるのは)「ダイエースプレーでやるんだよ。」「逆さまにして。」って。

あとは何かにつけて、赤と黒のジャケットを着てみたり。車を買う時も、安物のセリカですけど、赤にしてみたりとか。「本当はフェラーリを買いたいけどね。」って。まぁ、学生じゃ無理ですから。何かにつけて近づきたいなぁって(笑)。

昔、甲州街道を走っていたら、「RHYTHM RED」の搬入トラックと並走したことがあって。後で見たら、「RHYTHM RED」のライブDVDの橋のシーンみたいだな、って。そうしたら、別のFANKS友達も見たことがあったって。

金谷:FANKSは嬉しいですよね。

(第5話へ続く)
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