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その家はうちではない
本日15時過ぎ頃、家のチャイムが鳴りました。
インターホン越しに見ると、見た事ない兄ちゃんが少しそわそわした様子で佇んでいました。
身長は170くらい。髪は短め。
上はTシャツ下はワークパンツ。
年齢はおそらく20前後くらいかなってくらい若そうな見た目でした。
「はい」
「あっ、お父さん!恐れ入ります!」
…やたら明るく挨拶されました。お父さんって呼ばれるのはなんか嫌ですね。
「どちらさまですか?」
「実は来週から近くのアパートで工事するので車がジャマだったりしたらすぐ言ってくださいっていう案内に来ました!よろしくお願いします!」
インターホン越しにそう言われました。
若さがむんむん。
「わかりました」と返事をしてインターホンを切ろうとしたところ、その若い兄ちゃんが何か思い出したような仕草をしてこう言います。。
「…あっ!そういえば…。さっき裏からこのおうち見た時気づいたんですが…」
(少し後退りしてうちの屋根を見ながら沈黙…)
…やたら引っ張ります。
「…お宅の屋根、少し剥がれかけてましたよ」
…え?
なぜそれだけタメて言ったのか…と疑問に思いつつも、それは困る。
「そうなんですか。どこら辺から見えました?」
そう自分が言うと、
「案内しますよ!」
そう言って笑顔で外に出るのを待っている若者。
一緒に見に行きます。
家から10m先の曲がり角から少し歩いた地点で立ち止まり、背伸びをして屋根を見るその若者。
「ここら辺から見た時に気づいたんですよー」
そう言うと屋根を指さします!
「あっ!あれですあれ!」
言われた場所を見ますが、よくわかりません。
「どこですか?」
「あの少し屋根が浮いているところあるじゃないですか。あの裏っ側が少し剥がれてきてるんですよね」
あれか。裏側は全く見えないからよくわからないですが、確かに三角の頂点が少し浮いてる感じは見られます。
「あれですか?」
「そうなんですよー。あれ放っておくとあそこから水漏れして雨漏りしたりするんですよー」
え、そうなの。
少しびびります。。
そんな修理費用うちにはないよなぁ…とか考えてしまいますが…ただ実はひとつはっきりしている事がありまして。
その家はうちではない。笑
「…うちじゃないですね」
「えっ!?マジすか!」
「…はい、我が家の斜め裏のお宅ですね」
だいぶ驚いた様子で何度もその屋根を見る兄ちゃんですが、角度的にも位置的にも我が家がそこにあったらおかしいですし、まず屋根の色も窓の形状も少し違います。
「…そうでしたか、、、なんかすいません」
苦笑いしながら謝る兄ちゃん。。
とりあえずその指摘されたお宅にも行ったのか聞くと、留守だったとの事。
「そうでしたか」
まぁとりあえずうちではなかったので、帰りますと言ってその場を去りました。
「すいませんでしたー!」
そう言いながら両手を合わせる兄ちゃん。
その場で立ち尽くしていました。まだ信じられない感じなのか。
すぐ家に到着しますが、その時少しだけですが違和感を覚えました。。
でもそんなに気にせず洗濯物を畳みます。
その30分後くらいに妻が帰宅。
…とりあえず先程のエピソードを妻に話したところ、、、
「この前、そんな詐欺があるってTVで言ってた様な気がするけど…」
何?!詐欺?
「屋根の見えないところの欠陥を指摘して、屋根に登って、その場で屋根を壊して、その写真を見せて修理費をぼったくるって感じだったと思うけど…」
…。
あ、それだ…。(確信)
…それを聞いて更になんとなくの違和感の正体がわかりました。
…そういえばあの人自分の会社名名乗ってない
これがおそらく違和感の正体。あの最初の覚束ない説明の仕方とも合致します。
あと大体近所で工事がある時って、何か詳細が書かれたプリントだったりお詫びの品だったり持ってきてくれるようなイメージでしたが、今回それもありませんでした。これも今考えるとおかしな点かもしれません。
…
少し信じてしまいそうだった自分が怖いのと同時に途中で気付けなかった不甲斐なさを感じます。
自身の防犯意識の低さが露呈しました。
気のいい若者ではあったので、それがなんか更に悔しい。
一応調べたらたくさん出てきました…
怖いですね。そんなニュースも記事も知りませんでしたが。。
とりあえず指摘された屋根が我が家ではなかったので事なきを得ました。これが本当に我が家の屋根だったら、そのまま信じていた可能性もありますね。
果たして斜め隣の家に言いにいったのか。それが少し心配ですが。
…ということがありました。びっくりでしたね。
皆さんは大丈夫だとは思いますが、一応こういう話にはどうかお気を付けください。。
と、つぶやくつもりがこんなに長くなってしまいました、、、
*激烈な眠気と戦いながら書いた記事なので、一応朝修正しましたが伝わらなかったら大変申し訳ありません。。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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