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遊戯王クロスデュエル デッキ紹介『挑発グレートモス』

1、はじめに

始まりましたシーズン4!
新規テーマはまさかの地形変化ということで、使ってみている方も多いように見受けられます。正直申し上げると前回のニューテーマガチャはあまり環境に変化を与える内容では無かったのですが、今回はしっかり強いですね。ということでランクマッチで50戦ほど回してゴールド3→プラチナ2まで来ましたグレートモスの紹介です。

なお気になる勝率の方ですが、一応今期開始時の平均順位が2.07(スクショ忘れてました)だったので、上がっていることになります。ただ、シーズン開幕直後の混沌としたゴールド帯が主なのでプラチナ帯では多少変動すると思われます。ご理解ください。


2、デッキレシピ

今回のデッキはこちらになります。

守備受けを許さないグレートモス

コンセプトとしては、初動から積極的に森を生やしていき、「グレートモス」or「ブラックローズドラゴン」を警戒させてヘイトを下げるとともに、実際グレートモスでいつでも迎撃できる準備を整えていきます。また、併せて高ステータスの森モンスターで1〜2レーンにビートダウンを仕掛け、モスの覚醒→挑発or表示形式変更カードのコンボを中心にライフを取りに行きます。

3、『挑発グレートモス』の強み

【阻止不可能な覚醒スキルによる防御性能】

グレートモス最大の強みはこの点でしょう。現状、森にいるモンスターであればこの覚醒スキルを防ぐ手立てはありません。
そのため、「団結キャタピラー」「希望皇ホープ」「セブンスロードマジシャン」「ネオス」「魔導ミラ」など、エースの突破力が突出していたり、勝ち筋をエースに頼るタイプのデッキに対して滅法強く出れます。その他、通常では対処が難しい「無限ガガガ」や、育ち切っていざ攻めようとしてきた「リバイスドラゴン」「スターダストドラゴン」「ジャンクデストロイヤー」なども無力化する事が可能です。
上記のように、現状かなり多くのデッキタイプに対して安定した立ち回りができる点が、グレートモスの強さです。

【覚醒スキルの効果対象が2体であることによる強力な盤面コントロール】

グレートモスはモンスターを直接無力化する最上級モンスターであることから、「青眼の白龍」とよく比較されると思います。その青眼は、基本的には攻めにスキルを使いたいです。もし守りに使わされた時は、後続の対処もしなければならず、またライフを取る手段を1つ失うので、その後もかなり劣勢を強いられます。この難しさが青眼最大の難点ですが、グレートモスは対象が2体までのため、タイミングが合えば攻めているレーンと守っているレーンの両方に干渉する事ができます。
このタイミングはそこまで難しいものでもなく、ステータスにモノを言わせて1レーンをしっかり攻めていれば、別方向を守りたいタイミングでモスを召喚するのが基本になります。それに合わせてモス自身を含む挑発もちを進軍させ、次ターンでのダイレクトを狙うか、エネコン守備封じを撃つかを選択します。
また、場合によっては対象の内一体は自分とは関係のないレーンに撃つ余裕すらも生まれる事があります。
このように、効果対象が2体であることにより、かなり強力な盤面コントロールを行う事ができます。

【森によるヘイトコントロール】

上記のように、「グレートモス」はかなり多くの敵を封殺する力をもっています。また、もう一体の森デッキURエースである「ブラックローズドラゴン」も強力な盤面破壊に加えてバーン効果まで持っていることから、森を見た相手はそれだけで「できれば他を攻めたい」と感じるはずです。プライズも取る事ができれば尚のことです。この心情を利用し、こちらを無視する相手はこちらも無視しましょう。虫だけに。
そうする事で、比較的簡単に敵のうち1人と擬似的にタッグを組む事ができます。
ただし、これはあくまでもエースを見せていない間の話です。そのため、「グレートモス」は序盤では召喚せず、極力温存しておきたいところです。
ただし、自身も単騎でライフを取れるほどの性能をしているため、攻撃でもしっかり役に立たせるために、5〜6ターン目あたりでは召喚する事が多いです。

4、採用カードと採用理由

【グレートモス】

「任意のモンスターを選んで無力化する」という、青眼と似た運用ができるカード。青眼と比べると、発動条件がついた代わりに効果対象が2体に増え、破壊耐性で無効にされなくなりました。これは、言ってしまえば青眼の弱い部分を克服したようなものなので、言うまでもなく強力なスキルです。
また、スキルスロット1から一級品の活躍を見せる点も青眼に通じるものがありますが、このカードは他に「挑発」や「森の力」も覚えます。特に挑発は自身の高いステータスと相まって非常に強力なので、可能であれば2スロット以上で運用したいところです。自分で繭にした敵に向かっていくこともできるため、覚醒スキルと噛み合ったスキルだと言えるでしょう。

【青眼の白龍】

グレートモスに次いでライフを取る手段その2です。グレートモスとは、ダブルコストモンスターを共有できる点で相性が良く、森モンスター自体もビートダウン向きのステータスをしているものが多いため、青眼ムーブ(詳しくは青眼の過去記事参照)を狙いやすく、自然に採用できます。

【幻奏の音女アリア】

敵1体に減速を付与する汎用モンスター。プライズ取得、敵の進軍の遅延、味方にかけて後続と歩調を合わせ、ダイレクトアタックを狙うなど、かなり多くの使い道があります。
ただし、あくまでも汎用カードなので自由枠です。

【夜薔薇の騎士】

森さえあれば、自身でステルスを付与できるため、最小限のカード消費で直接攻撃を狙えます。ステータスも低いとはいえ1000ポイントありますので、敵からの反撃を緩める事が可能です。ただし、召喚した次のターンにようやくダイレクトアタックとなるので、流石に相手も妨害してくる事が大半です。このカードの真価はそうやって半ば強制的に妨害札を一枚使わせることにあるので、ダイレクトアタックを狙いたい場合は手札を使い切った敵を狙うか、団結キャタピラーなどモンスター多めのデッキ構築をしていると予想される相手にぶつけましょう。
また、魔法カードの「森」を抜く場合、このカードもスキル「森の力」を選択した方が安定しました。構築を考える際はお試しください。

【薔薇の妖精】

森要員その1。
固有スキルが強力ですが、今回は「森の力」を採用しました。理由としては、やはり早期に少なくとも左右のレーンを森にしておきたいためです。ステータスは貧弱なため、守備受けに使うというよりは適当に進軍させて敵の攻撃力を削らせます。このステータスで守備受けさせるのは、貫通付与や表示形式変更の可能性があり危険です。どうしようもない場合以外は悠長に守備で放置しない方が良いでしょう。

【アトラの蟲惑魔】

森要員その2。
SRだけあってステータスが優秀で、森を生やしながらしっかりビートダウンできる良カードです。

【ダークリゾネーター】

ダブルコストモンスターその1。
エースが手札に温存したい最上級なので、決闘中盤でドローしても腐りづらいです。また、青眼にも対応する点が優秀です。攻撃力1300は最低限攻め込むにも使える攻撃力なので、状況によっては進軍させることもあります。

【EMディスカバーヒッポ】

ダブルコストモンスターその2。
このデッキは最上級モンスターの採用や、継続したビートダウンによりあまりリソースに余裕はありません。そのため、少なくとも1枚はダブルコストをドローしたいため採用しました。
ただし、ダブルコストの採用枚数は好みが分かれるので、自由枠です。片方抜く場合、個人的には攻撃力をそこそこ備えた「ダークリゾネーター」を優先します。

【RAMクラウダー】

挑発持ちその1。
挑発持ちは貴重なライフを取る手段なので、適当に投げるよりはグレートモスの召喚に合わせるか、手札を消耗した敵にぶつけたいところです。
また、「進化の繭」に殴りに行かない場合、挑発持ちの後続には可能な限りアタッカーを続けて召喚しましょう。もし敵が魔法や罠などで挑発持ちを凌ごうとした場合、後続がいれば次ターンで挑発→後続の攻撃の流れを作る事ができます。また、仮に攻撃表示で受けにきた場合でも、後続がいればこちらの挑発持ちを倒したモンスターに即対応できます。
逆に、モス召喚による「進化の繭」に殴りにいくつもりなら、ハリケーンや分断の壁の可能性を考慮して後続は召喚しないことが多いです。

【鉄の騎士ギアフリード】

挑発持ちその2。
使い方はクラウダーと変わりませんが、こちらの方が守備力が高いので守備受けさせることもあります。

【Vタイガージェット】

攻撃力1600の加速持ち。ビートダウンをする以上は出来ることなら敵にプライズを取られたくないため採用。
ただし、このカードも自由枠です。

【黒薔薇の魔女】

森要員その3。
このカードもステータスが優秀なビートダウン要員兼森モンスター。「森の力」によるバフがかかった場合、攻撃力が2000を越えるため、採用率の高い「幻奏の音女カノン」などを一方的に破壊できる点が優秀です。

【ブルーローズドラゴン】

森要員その4。
このカードもビートダウンに向くステータスをしています。守備受けするより、攻撃表示で流して敵を進軍させないプレイングを心がけます。

【進化の繭】

森要員その5。
このカードは完全に守備受け専用のステータス。ただし、場を森にするために敵の進軍に先んじて召喚する事が多いため、自分の進軍の邪魔になることもあります。初動で使う場合、中央か、プライズを取った側に置いてそちらを無視する戦略に出る事が多いです。

【カズーラの蟲惑魔】

森要員その6。
このカードも守備受けに優秀なステータス。攻撃力も森によるバフを合わせれば1300になるので、後半でドローした場合は進軍させることもあります。

【エネミーコントローラー】

表示形式変更はこのデッキにおいてライフを取る最大のポイントになるため、必須。挑発もちを引けていなくとも、グレートモスとのコンボであらゆるモンスターがダイレクトアタックのチャンスとなるため、非常に強力です。

【森】

このカード自体はディスアドバンテージにしかならないため、決して強いカードではありません。しかし、早いターンで自レーンを森にしておくことは敵のヘイトを下げ、グレートモスの対応範囲を広げるため重要です。よって致し方なく採用していますが、このカードを抜いても多少事故率は上がるものの回らなくもないです。その場合、「夜薔薇の騎士」は固有スキルにしていると更なる事故要員なので、「森の力」で採用することをお勧めしておきます。

【右手に盾を左手に剣を】

このカードの大きな役割は3つあります。

①自分最上級モンスターの攻守逆転による高ステータスの活用
②攻撃表示で受けてきた敵モンスターの攻守逆転によるダイレクトアタック狙い
③「マグナムオーバーロード」メタ

①については、エースが攻守に優秀な上に「挑発」を持っているため、このカードを存分に使いこなせます。

②については、狙うコツがあります。まずは挑発持ちを使って強制的に攻撃表示で受けさせるパターン。そして、守備受けして生き残った敵が攻撃表示になる瞬間を狙うパターンです。具体例を挙げるなら、こちらの「アトラの蟲惑魔」(攻1800)が敵の「幻奏の音女カノン」(守2000)に突っ込んだ場合、生き残ったカノンの守備は200ですが、攻撃力を1400備えているので、こちらの後続が「薔薇の妖精」など、1400以下の攻撃力なら高い確率で攻撃表示に変更してきます。このように、後続を継続して召喚しておけば、守備受けしてきた敵に合わせて積極的に狙っていく事ができます。

③について、「マグナムオーバーロード」には「グレートモス」が効かず、そもそも殆どのビートダウンデッキでは突破にかなりのリスクを負うので、メタカードになるこのカードは現状、ビートダウンデッキにとってかなり採用価値の高いカードです。

【守備封じ】

採用理由はエネコンと同じです。
また、このカードは味方にも使えるため、挑発持ちや「夜薔薇の騎士」を破壊できず、一時凌ぎのため放たれた敵のエネコン攻撃封じにカウンターする事ができたり、「底なし落とし穴」にハマったモンスターを起こしたりする事ができます。どちらも相手からすると奇襲性が高いため、その後はダイレクトアタックに繋がりやすいです。

【シールドハンドラ】

ビートダウンによってダメージを取りたい以上、プライズカードや「青眼」を防ぐ事ができるこのカードは重要です。
また、「夜薔薇の騎士」や挑発持ちはモンスターで受ける事が難しく、「青眼」の対象にされやすいため、このカードが刺さる場面は多かったです。

5、「森」の採用枚数について

フィールドを森にできる「森の力」と魔法カードの「森」は、言うまでもなくこのデッキの必須カード群です。ただし、これらのカードは単体では低ステータスだったり、単なるディスアドバンテージカードだったりと、かなり使い勝手が悪い部分があります。
そのため、デッキの安定化のために採用枚数を吟味する必要があるのですが、個人的には多めの採用をお勧めします。
理由としては、森によるヘイトコントロールが強力な点、グレートモスの対応力を最大限活かしたい点からです。

では具体的な枚数ですが、結論としてはエース以外に合計6枚は採用したいです。

「森」カード6枚採用時の2枚以上ドロー確率

これが、森を生やすカードを6枚採用した場合の、その内2枚以上をドローする確率です。エースのモスでも森を生やせることを考えれば、ギリギリ回せなくもない数値と思います。
ただ、逆に言えばモスに頼らない場合、左右レーンを森にできる確率が4ターン目の時点でやっと80%を越えるというのはイマイチ安定性に欠けます。
そのため、個人的には森カードは7枚の採用を目指したいと思っています。

「森」カード7枚採用時の2枚以上ドロー確率

序盤のドロー確率が10%ほど上昇し、早いターンで左右両レーンを森にする事が見込めます。

6、基本のゲームプラン

【初動】

初動はアリアが引けている場合か、高攻撃力を含む2枚以上の森カードを引けていればプライズ取得に動きます。
逆に、「進化の繭」などの低攻撃力モンスターを引いた場合は中央レーンに守備で召喚し、プライズは諦めて敵の神速に備えます。

また、攻撃寄りのステータスの森モンスターを左右レーンに置く余裕がある場合、下手に守備置きせずに1ターン目から攻撃表示で進軍させます。現環境では、1ターン目から進軍してくる敵は「青眼ムーブ」狙いか、「集中ステルス」か、「団結キャタピラー」が多いです。そのいずれも、レーン中央に無傷で敵を進ませる事が致命傷になりかねません。「森を生やす」という仕事を終えたモンスターでこれらをケアできるなら、しておくべきと考えます。
また、何も出してこなかったり、守備モンスターを出しただけならそれはそれで構いません。おそらく敵はまずこちらのモンスターを守備受けして対処するはずなので、少なくとも進軍まで2ターンを稼ぐ事ができます。

【中盤以降】

左右どちらかのレーンに狙いを定め、毎ターンモンスターを流していきます。ハリケーンや分断の壁を踏む可能性がありますが、これらのカードは後半になるほど凶悪なので、基本的にビートダウンを仕掛けるなら序盤から継続して攻め込むべきです。特にこのデッキは後続の存在と相性の良い挑発持ちを採用しているほか、「右手に盾を左手に剣を」も採用しているため、あるかないか分からないカードを警戒して後続召喚を躊躇うより、ライフを取る可能性を自ら潰さない事が大切です。

また、ライフを取る気がないもう片方のレーンにも、余裕があれば2ターンに一度程度モンスターを流すと攻め込まれづらいです。それでも攻め込まれた場合は守備受けするか、それが難しい場合、またはゲーム後半であれば「グレートモス」で繭にして対処します。同時に攻めているレーンの敵モンスターも繭にしつつ、表示形式変更などでダメージを取れると理想です。

【全体を通して】

ヘイトが向いている敵がいれば積極的に狙って押し潰しましょう。ビートダウンデッキ全般に言える事ですが、基本的に5〜6ターン目辺りで手札が切れやすいので、決闘はさっさと終わらせる方が勝率が上がります。
また、現状コントロール系のカードは軒並み時間稼ぎ目的のディスアドバンテージカードなので、コントロールデッキは思っている以上に速攻を嫌います。そういう意味でも、ビートダウンするのであれば「序盤から」「継続して」です。

7、最後に

圧倒的な対応力を持つ「グレートモス」ですが、最大の利点は似た使い方をする「青眼」と比べた時のプレイングの簡単さだと思っています。「青眼」は本当になんでも出来るのですが、状況によってやるべき事が変わりすぎて扱いが難しいのが難点です。正直、ケースバイケースすぎて解説も難しいです。
一方、モスは「まず森を生やす」「次に下級で攻める」「ライフを取るチャンスがあれば魔法を使う」「攻められるか、この後攻められても守り切れるターン数ならモス」と、ある程度やる事がはっきりしています。ビートダウンデッキを使うきっかけにできる良デッキなので、良ければ使ってみてください。

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