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talkin’ about Ayako Wakao 4 ☆ “A Star Is Born”

歌詞和訳/It's A New World


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本日11月8日は若尾さんのBirthdayでござりまする。(しかも、私の Most Valuable Singer クリス・コナーと同じとはいやはやなんとも。*残念ながら2009年にgone to heaven となられましたが)

         All This And Heaven Too 
                (1955/vo./Chris Connor)
                (w./E. De Lange & m./J. Heusen)

                                             (youtube)

「浮草」以前ー1950年代...若尾文子についてのささやかなメモランダム。

青空娘/1957 大映
監督/増村保造
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「青空娘」は若尾文子の主演女優としての最初のマイルストーン。増村保造も自身の監督第2作で若尾と出会い、大映終焉までの道程を共に歩みはじめる。
この年24歳、決して早い出発ではない。高校出たての娘役を演ずるのであるから。

若尾文子は疎開先の仙台の高校を中退し上京、大映のニューフェースに採用されて入社2年目の昭和27年(1952) 、中国で敗戦を告げられた日本人の逃避行を題材にした「死の街を脱れて」(監督/小石栄一) で準主役級に抜擢されたました。(当初の配役、元華族/久我美子嬢の急きょの降板のため役が振られた訳ですがの)。
その後は数年、文芸物で主役の娘や妹、またショートムービーでは、若手男優の新妻役等を演じ、コメディエンヌとして大映でのスッテプアップが始まってはいたが、映画会社の企業戦略の駒としてであったろう。(いやはや1953年には世間から叩かれたという  “十代の性典” 物に複数回起用されているからには)

「青空娘」へ、と、時を戻そう。
さわやか感嘆! これが若尾だっ !!!

(web)

美しさにどこか淋しさを漂わせた玄人系の役柄とは違い、この作品で魅せる、めげない笑顔が目映ゆい。
有子(若尾)は、自分が父の愛人の子とは知らされず、田舎で祖母に育てられた。卒業を機に東京の家に引き取られたものの、冷たくあしらわれて女中扱いに。そんなこんなを乗り越える強さと、周りの助けもあって、ついに実母と会うまでを描く。至極凡庸なストーリーですが、才能ある若手監督、増村保造はスピーディーなタッチでお見事 !、若尾にはつらつとした十代の青春の光を取り戻させたやな、感嘆面! 新しい世界が開かれる時がきましたな。

私の青空 (My Blue Heaven)
                 (唄/石川さゆり/1993)
                 (日本語詞/堀内敬三)
(1927/w./G.Whiting & m./W.Donaldson)                      

                                            (youtube)

さらに2年後の「最高殊勲夫人」は、娘役や新妻役としてのコメディエンヌ若尾の集大成となりました。

最高殊勲夫人/1959 大映
監督/増村保造
(web)

この増村&若尾の2作品は、戦後の焼跡から出発して前へ進む世代を、新感覚で描き出したがの、
はたして青空の向こうの60年代には何が待っているのかや!?

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It's A New World (on🎦A Star Is Born)
               (1954/vo./Judy Garland)
               (w./I.Gershwin & m./H.Arlen)

                                             (youtube)

*恐れ入りますが、原詞はネットで閲覧くださいませ (_ _) 。

It's A New World

なんて素敵なの、わたしは見渡している
ありえないくらいに広がる土地
そこで私たちは星たちを磨き上げ
山だって動かすわ、一度の人生に
歓びのすべてを明かしていく

それは、わたしが知る新しい世界
わたしのための新しい世界
涙はもう頬から転げ落ちてしまったし
あなたが語るたびに不安は消え去るの
新しい世界、私たち小さな隙間にいたけれど
なんて眺めなの  喜びと共にいっせいに咲きほこる花
新しい発見の兆が続いているわ
だから わたしは向かっている
しっかりと抱きしめようと、新世界を
私に開かれてくる新しい世界
いつでも、いつもそうあるでしょう

                                   (訳詞/杜村晩)


「今宵はここまでに致しとうござりまする」

(この記事は暫時の暇をいただき、再開いたしまする)


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