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◆ 話のネタ ◆ No.42 都市銀行がつぶれた日

 今回は、知人のA君が体験した都市銀行がつぶれた日の話です。

その都市銀行では、当時、金融庁検査が実施されていました。
 
巷では、倒産のうわさもあったのですが、行員は、万一そんなことが発生
したとしても、金融庁検査が終了してからの事だろうと思っていた。

そんなある日曜日、A君を始め管理職全員が、支店長宅へ、急遽
呼び出された。


    『 明日、月曜日に当行の経営破綻が、発表される 

と、支店長から告げられた。

集められた管理職は、月曜日に各自どのように対応するかの役割分担が
告げられた。

A君に与えられた役割は、

『 君は、万一、顧客が、暴徒化した場合、出金用に大量に積んで
    ある金庫の現金と一緒に、金庫に入って、扉を閉じるのだ!!


 という役目を仰せつかった。銀行の金庫の広さは、4.5畳~6畳は、ある。


これで1億円、聖徳太子なら13.5㎏
この何十倍もの現金が出金用に準備された!


都市銀行の金庫


 月曜日当日、開店と同時に、顧客が長蛇の列をなし、支店では、
ひたすら、出金手続きを延々と繰り返すのみであった。 

しまいには、出金伝票がなくなってしまい、出金伝票をコピーして、
ひたすら出金を続けたそうです。
 

 また、全預金を解約して帰ろうとする顧客に、支店の前で、地元地銀の
職員が、どんどん声がけして定期預金を獲得していたそうです。

出金客による取付騒動防止の為、来店した顧客から見えるように現金は、
大量に金庫に積んでいて、金庫の扉を開けていた。 

幸い、顧客が暴徒化することはなく、A君は、現金と一緒に金庫に閉じこもることは、なかった。

 A君は、粛々と出金手続きを続けながら、
『 都市銀行がつぶれるというのは、こうゆうことなんだ・・・・・・
  としみじみ心に感じた
』そうである。

◆ 毎週、金曜日に発信予定です。
    次回予告:No.43 自分は、努力してきたのか?

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