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世の中の理不尽さと、ともに生きていくために

今日は少し私(たなか みな)の過去の話ができたらと思っています。

私がどうぞのへやをつくりたいと思ったきっかけになったのが、大学4年生のときにバセドウ病と診断されたことでした。目の形が変形する、汗が止まらなくなる、生理が来ない、喉がいつもカラカラ、階段を少し上っただけで息切れがするなど、いろんな症状がありました。

バセドウ病によってまぶたが腫れたり目がとび出したり。目の形が高校生の頃と変わってしまったのですが、当時は「目は元の状態には戻らない」というお医者さんの言葉をすぐに受け入れられず、苦しい思いをしました。それで、今は克服しましたが、写真を撮ることが苦手になってしまった過去があります。

汗が止まらない症状については、症状以上に辛かったことがありました。それは、人との関係性を避けるようになってしまったこと。冬でもとにかく暑くて暑くて仕方なかったので、汗をかいている自分を見て「汚いと思われてしまったらどうしよう」「臭いと思われてしまったらどうしよう」と不安になって、友だちと話せなくなってひとりで過ごすことが増えました。

そんな学生生活を送る中で、治療で精一杯だったこともあり、大学は就職先が決まらないまま卒業。周りの同級生が社会人になっていく中で、私だけ止まっているような感覚になりました。これまで育ててくれた親に申し訳なさがいっぱいで、生きるのが辛く感じる日もあったなと当時を振り返っています。

治療が進んで就職活動ができるまでに回復したのは、大学を卒業した年の新緑の季節。就職活動をする中で辛かったのは、本当のことを言えないことでした。治療に専念していて就職活動ができなかったのですが、病気のことを正直に話すと就職できないかもしれないから話せない。本当の自分を伝えられないことに、もどかしさを感じました。

そんな私も放課後等デイサービスでの就職が決まり、発達障害のある子どもたちの療育を担当するお仕事に就きました。その日々は今でも忘れられない大切な時間です。

そんな中、2020年に会社で働く傍らで立ち上げたのが「どうぞのへや」でした。今は自分の味方(パートナー)になってくれるセルフケアを届ける活動をしています。

私が病気を通して感じたのは、病気というある意味で理不尽な出来事とともに生きていくのは簡単ではないということでした。世の中には、自分の願いや努力だけでは、どうしても変えられないことがある。それでも毎日を楽しくハッピーに生きていくために自分ができることは何か。

その中で私がたどり着いたのが、自分を大切に労るセルフケアでした。たとえ理不尽なことがあっても、自分の味方になってくれるお守りのようなセルフケアに囲まれることで、自分を労りながら、どうしようもない理不尽さとともに生きていくことができる。そう信じています。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

今後の開催イベントなど、どうぞのへやの詳細はこちらからご覧ください。

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