【大学編入】阪大に編入した高専生の生活

はじめに

自己紹介

出身:長岡高専 電子制御工学科
現在の所属:大阪大学基礎工学部情報科学科ソフトウェア科学コース
TOEIC:920点
趣味:プログラミング(競プロ、アルバイトでWeb開発など)

この記事の目的

私が高専5年時、編入試験に関する体験記はたくさんあったのですが、編入後の学生生活に関する記事がほとんどなく、進路決定の際に困った記憶があります。高専から大学に編入した人がどんな生活を送ることになるのかを知りたい人も一定数いるのではないかと考え、今回この記事を書くことにしました。大学編入を考えている高専生の参考になればと思います。

※記事全体を通してですが、編入先の大学に依る部分が大きいです。あくまで私の体験であることを念頭に置いて読み進めてください。

編入後の単位認定

私が編入した学科では大学4年間で以下の合計130単位をとらなければいけないようです。

  1. 教養教育系科目(一般科目)・・・14単位

  2. 国際性涵養教育系科目(英語、第二言語)・・・14単位

  3. 専門基礎教育科目・・・18単位

  4. 専門教育科目・・・84単位

編入生は編入試験に合格した時点で、1.  2. 3.の単位は自動的に付与されました。つまり、専門科目の84単位を単位認定と編入後の生活で取得することになります。

単位認定は事前に高専時代のシラバスを学校に送り、大学の教授が高専シラバスと大学のシラバスを照らし合わせ、認定できるものを認定してくれるというものでした。そこで私が認定された単位は、わずか18単位でした(泣)。

原因としては、機械・電気・情報を扱う制御科から、情報科に編入したため、高専時代に受けていた情報系の科目が少なかったことが考えられます。また単位認定の基準もかなり厳しいように感じます。(例えば、高専で大学の13回分の内容しかできていない場合も認定されず、もう一度大学の授業を受けなおさなければいけませんでした。)ちなみに、一緒に編入した二人は、22か24くらい認定されていた気がします。

授業

前期(4月~7月)

もちろん大学には始業式のようなイベントはありません。投稿初日には多少のガイダンスがありましたが、次の日からはひたすら授業を受ける日々です。前期の時間割は以下のようになってます。

春学期の時間割
夏学期の時間割

またこの時間割とは別で、2年生の必修科目を3つ履修していました。3年生の必修科目と被ってしまった授業は二重聴講という形で授業を履修させてもらえました。二重聴講をした科目は、出席しなくてよい代わりにレポートやテストのみによって成績が付くという形でした。

授業数や課題はそれなりに多かったですが、4月から7月前半は、土日に遊んだり平日の空いた時間はリモートでバイトをしたりと、ある程度余裕はありました。実験レポートも週2コマしかなかったため、そこまで苦労しなかったです。最後の2週間は期末課題やテストに追われ苦労しましたが、これも大学生であれば当然のことだろうと思います。

前期成績は以下のようになりました。
習得単位:28
GPA:3.14

後期(10月~1月)

続いて、後期の時間割が以下のようになります。

秋学期の時間割
冬学期の時間割

19コマ履修でした。しかも、レポートを書かなければいけない実験・演習が、週4回あることがかなり辛かったです。加えて前期と同じように二重聴講の科目が一つありました。1限がないことが唯一の救いでした。

生活面で言うと前期ほど余裕はなかったです。10月11月は日曜に競馬を見に行くくらいの余裕はありましたが、12月1月は平日夜も土日もひたすら課題をやっていました。なんせ2年生と3年生の授業を同時に取っており、特に3年生の演習は作業量も多く本当に大変でした。

後期の成績は以下のようになりました。
習得単位:29単位
GPA:2.92

サークル活動

実は4月の頭にサークルオリエンテーションというものがあり、道を歩いていると両脇からチラシを渡されサークルに勧誘されるというイベントがありました。これは新1年生向けのイベントなのですが、私も参加してみました。せっかく大学に入ったのだから、何個かサークルに入って、いろんな人と交流したい思いがあったからです。

しかし、勧誘してくる人たちに「実は新3年生なんです」と言うと、何とも言えない空気に。。。それもそのはず、基本的にサークルは1、2年生がメインで活動し、3年生は徐々に離れていく時期。3年生からサークルに入ることは基本的にないことのようです。

最終的に私はGDSC Osakaというサークルに加入しました。プログラミングやマーケティングに興味がある学生が集まり、アプリを作ったり、勉強会を開催したりという活動をしているサークルです。高専時代からWeb開発に興味があった私は、このサークルでパン屋さん向けのパン取り置きアプリの開発に携わらせていただきました。また夏にはサークルのメンバーと韓国へ行き、現地のGDSCのメンバーと交流することができました。

作成したパン屋さんのアプリのURLはこちらです
https://pandacco.web.app/

韓国(延世大学)訪問時の写真

就職活動

実は就職活動もしていました。理由は高専時代の卒業研究で挫折し、大学院で研究をするより、早く社会に出て経験を積みたいと考えたからです。

夏休みには、2社のインターンに参加しました。インターンに参加した2社に関しては、選考をかなり有利に進めることができたため、インターンに行くことの重要性がわかりました。

しかし、就職活動はそこまで甘くありませんでした。忙しい大学生活(しかも後期19コマを受けながら)の中、自己分析、面接対策、コードテストなどなどやることが多すぎました。結果として、1社から内定をいただけましたが、もう一度しっかり自己分析をし、本当に仕事としてやりたいことを見つけたいと思うようになり、内定を辞退することにしました。また高専時代に失敗した研究を克服したいと考え、大学院に進むことに決めました。

最後に

私が思うに阪大基礎工は編入生にとってはかなり厳しいカリキュラムかと思います。しかし、その分力になったことは多くあったため、勉強や研究へのモチベーションが高い人には合っているんじゃないかなと思います。

大学は良くも悪くも自由なところとよく言われます。ただ何となく大学編入をすると後悔することになるかもしれません。せっかく高専から環境が変わるのですから、自分が大学で何をしたいかを考えておくだけでも、大学生活が有意義なものになると思います。(私はこれを何も考えていなかったので、ただ苦しい日々でした)

この記事が編入を考える高専生たちの参考になっていれば幸いです。編入などについて質問などありましたら、お気軽にDMまでどうぞ。
ではまた!

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