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マリット・レイジ様がみてる(GWデプスデッキ紹介)

レガシーの戦場に集うプレイヤー達が、
今日も修羅の如き好戦的な笑みを浮かべて、
カードショップの入り口をくぐり抜けていく。

磨きをかけたデッキを包むのは、拘り抜かれたスリーブ。
シャッフルするカードの束は崩れないように、
ダイスロールはテーブルから落とさないように、
丁寧に扱うのが、ここでのたしなみ。

マジック・ザ・ギャザリング。ここは紳士淑女の社交場。

 ……冒頭から茶番にお付き合いくださりありがとうございます。こんにちは、M.M.と申します。普段は北関東やMOで、レガシーを中心にマジックを楽しんでおります。ちなみにタイトルは某MTG専門店にて、私が今回紹介するGWデプスのリストを掲載させていただく度に付けているデッキ名です。元ネタが分かる方は私と握手モダンホライゾン3のリリースを間近に控え、一つの節目を迎えるレガシー環境に対する、私なりの総括という側面もあります。最近はX上でもこのデッキに関心を寄せているプレイヤーが増えていることもあり、私が蓄えてきた知識や経験が少しでもお役に立てば幸いと思った次第です。あと承認欲求満たしたい暫しの間、お付き合いください。


GWデプスとは

 デプスと名の付く通り、暗黒の深部と演劇の舞台、いわゆるステージデプスコンボをフィニッシュ手段に据えたデッキです。このコンボを用いるデッキにはヘックスメイジデプスや土地単が有名どころですが、GWデプスはこれらの両方の要素を取り入れつつ、更に独自の方向性を持つデッキであると言えます。

6/2 MO Legacy Qualifier 5-2 11th

 このデッキの軸は、エルフの開墾者や聖遺の騎士、輪作による土地サーチ、緑の太陽の頂点によるクリーチャーサーチという2種類のツールボックスです。大量のサーチカードにより、ドローソースは少ないながらも再現性が高く、見た目に反してデッキの動きは安定しています。
 勝ち筋としては、冒頭でも述べたステージデプスコンボによるマリット・レイジトークンでのワンパンの他、開墾者や聖遺、サーガトークンによるビートダウンプランもあります。アーキタイプの分類としては、昨今のマジックではフォーマットを問わずに度々見られる「即死コンボを搭載したミッドレンジ」というのが最も適当かと思います。こうしたデッキの強みは、中長期戦においてじっくり盤面を整えながら戦える一方で、相手のデッキタイプや展開によってはコンボで早々にゲームを終わらせにいくこともできる「ゲームレンジの可変性」にあります。ギミックが多く独特な挙動をするデッキであるため、慣れるまでは回しにくいと感じるかもしれませんが、習熟すれば非常に楽しいデッキです。


レガシー環境におけるGWデプスの強み

 最近のレガシー環境において、GWデプスは一定の結果を残しています。2月に行われた第25期レガシー神挑戦者決定戦では柳選手がこのデッキを駆って見事に優勝し、神への挑戦権を得ています。また、5/27に行われたレガシーショーケースチャレンジでは、TOP16に私を含め3名のGWデプスが入賞していました(私が使ったのは下に載せているタッチ黒バージョンでしたが)。プレイオフこそ逃していますが、この数はデルバー、UB系(リアニとスキャムの合計)に並ぶ最多タイであり、現環境におけるメタゲームでは無視できない立場であると言ってよいでしょう。

5/27 Legacy Showcase Challenge 6-2 12th

 ここまで活躍できている理由として、第一に挙げられるのはやはり「メインボードから墓地対策を搭載できること」だと思います。
 現環境の王者といえば、誰もが口を揃えて青黒リアニの名を挙げるでしょう。デルバーもチャネラーや濁浪など墓地依存度の高いカードが主力ですし、土地単や赤系の溶接工デッキなど、レガシー環境において墓地を活用するデッキは枚挙に暇がありません。ボジューカの沼をサーチしやすく、忍耐を無理なく採用できることから、GWデプスは上記のデッキに対して強く出ることができます。特に青黒リアニは再活性に加えて動く死体や納墓を入れる都合上、スキャムに比べてメインボードの除去が薄くなっているため、1ターン目の開墾者プレイはかなり嫌がられるムーブだと思います。
 第二に、苦手な高速コンボデッキやイニシアチブの減少が挙げられます。ハンデスとカウンターの両方を搭載しコンボに強く、更に相手のイニシアチブを釣れる青黒デッキの隆盛により、これらのデッキはメタ上で不利を強いられています。GWデプスにとっては漁夫の利を得ている状態です。
 有利なデッキが増え、不利なデッキが減った。要はこれだけの話なのですが、そうして巡ってきたチャンスを掴むだけのデッキパワーがあることもまた確かだと思っています。


デッキ構成について

 この項では、固定枠を含めこのデッキでよく見るカードについて解説していきます。基本的には3色目を使わない、純正2色の構築だと考えてください。3色の構築については、需要があればいずれ書くかもしれないということで。

土地(あとモックス)

 30枚弱の土地が入っているデッキですが、無色土地やマナが出ない土地を多く採用するため、意外と余裕のないマナベースとなっています。モックスを含めて14枚の緑マナは確保したいところ。固定パーツが多く枠もかなりギリギリであるため、どこかに寄せると別のどこかを諦めなくてはならないこともしばしば。種類が多いためセットで紹介するカードが多いです。

暗黒の深部 演劇の舞台

 デッキの代名詞です。深部2、舞台3の構築が多いですが、私は母聖樹をとりたいので2:2にしています。サーチが前提であるため、この枚数でも揃えるだけならほぼ毎ゲームで可能です。マリット・レイジが出る際の挙動については、使う方でも使われる方でも正しく理解しておきましょう。

①舞台で深部をコピー
②①が解決され、レジェンドルールでオリジナルの深部が墓地に落ちる
③コピーされた深部はカウンターがないため、「暗黒の深部を生贄に捧げ、マリット・レイジトークンを戦場に出す」という誘発型能力がスタックに乗る
④③が解決され、マリット・レイジトークンが戦場に出る

 有名な話ですが、③に対してもみ消しを当てても意味はありません。状況起因処理により、打ち消した後で再度誘発してしまうからです。また、③の解決時に深部が戦場になければトークンは出ないため、このタイミングで不毛を当てれば2:1交換がとれます。

残響する深淵
 新イクサランで登場したこの土地は、GWデプスにとって大きな武器となりました。実質デッキの全ての土地のスロットが一つ増えたようなもので、見た目よりも与えた影響は大きいと思います。コピーすることを選ばなければアンタップ状態で出せるというのもポイント。

不毛の大地
 ある意味レガシーの顔とも言える土地。これをラムナプの採掘者やロームで使い回す土地ハメパターンはこのデッキの勝ち筋の一つです。相手が不毛を構えてステージデプスを牽制している場合は、相手の不毛に起動することもあるので意味もなく切るのは禁物。

イス卿の迷路
 
採用されていないリストも多いですが、私は好きな土地です。相手の攻撃を防ぐだけでなく、討ち取られそうなクリーチャーを守ったり、ダメージを与えたクリーチャーを起こすことにより疑似警戒を与えたりと、攻めの場面でも活躍します。

ウルザの物語
 このデッキの貴重なアド源。溶岩拍車のブーツがパッケージに加わったお陰でより重要度が増しています。ただ土地単などと異なり枚数は絞らざるを得ないので、適当に投げる使い方をしても強くないので注意。

ボジューカの沼
 アブザンならともかく、純正白緑では無色土地と変わりませんが、それでも現環境では最重要パーツの一つ。残響する深淵のお陰で二度使うことができるようになったのも大きいです。

吹きさらしの荒野 Savannha 森 平地 トロウケアの敷石
 
色マナ源。トロウケアの敷石を安定して使うには、個人的に平地タイプを持つ土地が4枚は欲しいと思っています。1枚程度なら諜報ランドを使うのもあり。ただしトロウケアの敷石から持ってきた場合、諜報でトップに置いたカードを引くことはできないので注意しましょう。

カラカス セジーリのステップ 耐え抜くもの、母聖樹 成長の揺り篭、ヤヴィマヤ 
 
色マナ安定に貢献しつつ、それ以外の用途もある土地。カラカスは説明不要だと思います。以前はセジーリのステップは2枚でしたが、残響する深淵のお陰で減らせるようになりました。母聖樹は2枚目の森や、地平線の梢のような追加の白緑土地でもいいと思います。ヤヴィマヤは聖遺の騎士で全ての土地をサクれるようになったり、イス卿の迷路や深部からマナを出せるようにしたりと、地味ながら重要な働きがあります。

ドライアドの東屋
 モックスで捨てられて、輪作でサクれるマナクリ。初手に引きたくないカードぶっちぎりでNo.1。これを緑マナが出る土地としてカウントするのはやめましょう。結構こき下ろしていますが、これでないとできない役割も確かにあるため評価が難しいカードです。緑のカードであるため、忍耐や活性の力のピッチコストにできることは覚えておきましょう。

モックス・ダイアモンド
 デッキで最も高いカードにして、最も弱いカード。特に中盤以降固め引きするとそれだけで敗着になります。それでも序盤に2アクションしたり、開墾者や聖遺のサイズアップに貢献したりするため全抜きはできないのが悩み所。サイド後は対コンボやプリズン以外には1~2枚減らすことが多いです。

クリーチャー

 緑頂点で引っ張ってくる愉快な仲間たちです。土地と異なり種類も多くないため、個別に解説します。

エルフの開墾者
 
デッキコンセプトを成立させた決め手であり、デッキのエンジンその1。現環境ではとにかく1ターン目に出せるのが偉い。コンボ相手には普通にクロックを刻むこともあります。相手がデルバーであれば、3/4まで育ててからプレイするのもあり。

聖遺の騎士
 デッキのエンジンその2。3マナと重いですが、そのコストに見合うだけのサイズで出るため、しばしば強力なフィニッシャーとなってくれます。話は脱線しますが、筆者にとってこのカードは初めてデュアランを搭載したデッキであるマーベリック時代から、10年近く共にレガシーを駆け抜けてきた相棒。彼女の性能を最も引き出せるのが、GWデプスというデッキだと思っています。

森を護る者
 上記2種やマリット・レイジを守るのがお仕事。戦場の土地を制限なく墓地に送れるため、聖遺を一気にサイズアップさせてリーサルにもっていくこともあります。本人は1/1の貧弱ボディであるため、オークに注意しましょう。1ターン目に適当にプレイしてはいけません。

辺境地の罠外し/激情の罠破り
 置物対策。基本的には緑頂点から持ってくる解呪ですが、稀に置物デッキ相手に変身して無双することも。

忍耐
 リアニやデルバーといった環境の上位デッキに刺さります。メインサイド合わせて2~3枚は取りたいカード。自分の墓地を戻してEtB土地などを再サーチできるようにするというテクニックは覚えておきましょう。

ラムナプの採掘者
 不毛やサーガを使い回すのが主なお仕事。リアニ相手に釣られてしまうと逆に不毛ハメをくらってしまうため、最近はロームに枠を奪われがち。

その他

 Legolas's Quick Reflexes程のインパクトがなければあまり変動することのない枠。

緑の太陽の頂点
 基本的に開墾者か聖遺を出すためのカード。この実質12枚体制が、デッキを支える屋台骨です。「X以下の生物を戦場に出す」ため、X=3で聖遺を出すと見せかけつつ森を護る者などを出すという小技もあります。「でれまじ」視聴勢なら常識。

輪作
 対象が土地限定とはいえ、やってることはかなりぶっ飛んでいるカード。状況に応じた土地をサーチするだけのカードだと思われがちですが、このデッキにおける輪作の本質はコンバットトリックです。開墾者や聖遺を生存させることが何より重要なデッキなので、必要であればフェッチをサーチしてサイズアップさせるなんてことも躊躇ってはいけません。カウンターに弱いのでそこは注意。

Legolas's Quick Reflexes
 
指輪物語が生んだオリカ。1マナでやることとしてはもはや意味不明なことが書いてあります。これで強引にマリット・レイジの攻撃を通しにいくこともしばしば。とはいえ単体では何もしないこと、単純に枠が足りないこともあって、最近は1~2枚程度の採用に留まっていることが多いです。初手にこれだけたくさんあっても仕方ないですし。輪作の項でも述べましたが、開墾者や聖遺を生かすためであれば躊躇なく切ってしまいましょう。

むかしむかし
 以前は森の知恵が入っていた枠でしたが、オークの流行によりこちらへとシフトしていきました。初手にあれば嬉しいのですが、2枚目以降が腐りがちなのが困りもの。

壌土からの生命
 ラムナプの採掘者の項で触れたので割愛。

影槍 溶岩拍車のブーツ
 サーガで引っ張ってくる装備品。特にニューウエポンのブーツは、今までできなかったタイミングでマリット・レイジを走らせたり、開墾者や聖遺の隙をなくしたりすることができるため、なかなか好感触。

剣を鋤に
 特に説明することもない基本パーツ。対戦相手のライフを20以上にしてしまうことには注意。

サイドボード

 苦手な高速コンボへの対策が一番多くなります。追加のフィニッシャーを入れることはあまりありません。3色目をタッチしているかどうかで大きく変わる部分です。あまり数は載せられないので、「このカードはどうですか?」というのがあれば個別にご質問をお願いします。 

耳の痛い静寂
 コンボデッキ全般に刺さるカード。軽いのは正義。ストームやカーンフォージ等には強気にマリガンして探しにいきましょう。

流刑への道
 追加のソープロ。月や束縛、サーガを割れる失せろなども候補。

門衛のスラル
 EtBを封じられるのは強力ですが、リアニには入れ換えられる枠がないのと、最も止めたい悲嘆に間に合っていないので私は入れません。最近の出番は専らタッサの信託者へのカウンターですが、割り切って他のカードにするのもアリ。

溜め込み屋のアウフ
 ペインターや8Castなど、アーティファクトに頼るデッキへの切り札。ストーム系デッキにも刺さります。当然相手も除去を入れてきますので、守る手段を減らしすぎないように。

活性の力
 主に赤プリやアーティファクト系デッキ、土地単へ。このカードに限った話ではありませんが、相手のプランを予測し、それを崩せるタイミングを見極めてプレイすることが重要です。

夏の帳
 専ら黒系デッキへの対策。豆の木や青白コンに対しては入れ換える枠があれば。リアニに対して先手1ターン目に開墾者とこれを構えるかの2択を突き付けられる場面がありますが、基本的に開墾者プレイを優先した方がいいと思います。

外科的摘出
 
追加の墓地対策ですが、それ以上に相手のハンドを見られることが重要。こちらが仕掛ける体制を整えているのであれば、適当なカードに切ってしまってもいいです。

ガドック・ティーグ
 主にストーム系のコンボ対策。豆の木や青白コンにも入れますが、叱責には無力なので過信をしないように。

窒息
 1~2マナあれば動いてくるリアニに対しては効果が薄いため、最近はあまり採用されない枠。デルバーに対しても意外と置くタイミングに困ることがあるので、中途半端に1枚程度入れるくらいなら他を優先した方がいいかもしれません。コントロールが増えるなら検討できると思います。

Glacial Chasm
 全ダメージを軽減するという強烈な効果を持つ土地。ストンピィ系のデッキ相手に貴重な1~2ターンを稼いでくれます。最近はデルバーが発展の代価をサイドに2枚程度入れているため、そちらでも投入するようにしています。これも残響の深淵によって使い勝手が大きく向上したカード。


主要なデッキに対するプレイ指針

 ここからは環境でよく遭遇するデッキに対し、私がどのようなことを意識してプレイしているかお伝えしていきます。当然ながらこうすれば絶対勝てるというものはありませんので、あくまで目安程度に捉えていただければと思います。

青黒リアニメイト

 現環境の支配者。こちらとしては、とにかく速いターンで開墾者や聖遺を定着させることが第1。先手1ターン目の開墾者がベストムーブです。1ターン目から悲嘆を再活性されても焦らないこと。相手もそれなりのリソースを消費していることを忘れないでください。序盤を凌いで盤面を整えてしまえば、後はこちらが優位にゲームを進められるはずです。
 少なくともサイド後からは間違いなく虚空歩きが入ってくること、除去を増やしてミッドレンジ的な動きをしてくることから、受け身になりすぎると噛み合わずにやられてしまいます。借り手が複数採用されているため、勝ちを急いで不用意にマリット・レイジを出さないようにしましょう。ステージデプスでプレッシャーを与えつつ、他の攻め筋も用意するのがベター。

青赤t緑、青赤t黒デルバー

 デッキの構成上元々微有利な相手ですが、展開次第ではあっさり負けます。こちらの目標はとにかく開墾者や聖遺を定着させること。目くらましは基本ケアしますが、緑頂点を含め脅威を複数枚引けている場合はガンガン叩き付けてもいいと思います。序盤でボジューカや忍耐を出せる場合はあまり引っ張らないように。こちらに除去がない場合の濁浪の早期着地は可能な限り阻止してください。サイド後は発展の代価が飛んでくるため、意味なく土地を並べない、不毛を立てておく、Chasmを仕込んでおくなどのケアが必要です。なお、恐らくLegolas's Quick Reflexesが最も輝くマッチアップ。

赤単プリズン

 後手の場合はマリガン基準を厳しめにしましょう。1ターン目のチャリスや月で詰んでしまうハンドはなるべくマリガン。メインは不利と思われがちですが、マリット・レイジへの対処ができないことが多いので意外と勝てます。サイドからは死亡退場が入ってきますが、展開しながら構えるのは難しいため、相手のアクションを誘って隙を突きましょう。

土地単

 聖遺を定着させられるかどうかにかかっています。不毛を適当に使ってしまわないように。長引かせるとどんどん相手の土俵になってしまうので、なるべく早めにゲームを畳みにいきます。ステージデプスはまず通らない+相手に逆利用されて敗着になりかねないので、演劇の舞台も含めて減らすか抜いてしまうのもアリです。

スタイフルノート

 こちらにもみ消しがガン刺さりするため辛い相手。アドをとる手段が乏しいため、相手の脅威を一つ一つ丁寧に処理していけば勝機が見えます。

8Cast

 メインは序盤を耐えてマリット・レイジの攻撃をねじ込みましょう。サイドからはアウフや活性の力、Chasmが入るので多少楽になります。サーガは基本的に出たら即割ってください。

赤ペインター

 基本的な考え方は8Castと変わりません。溶接工や技師が複数並んでしまうと、単発の墓地対策では止まらなくなってしまうので気を付けましょう。速度はそこまで速くないので、相手が盤面を整える前にマウントを取りにいきたい相手。

最後の審判

 メインはほぼ無理です。サイドは静寂などで動きを遅らせつつヘイトベアや開墾者でライフを詰めるか、スラルを通して守り切りましょう。最速で最後の審判を撃たれても諦めないこと。パイルを予想して最後までできることをしてください。

ANT他、ストーム系コンボ

 メインは相手の自己を祈りつつ、最速でマリット・レイジを降臨させるくらいしかありません。サイドからはコンボや置物対策を全部入れて、強気にマリガンしてください。ヘイトベアを守るため、森を護る者くらいは残しておくといいです。

豆の木コン

 コンボ以上に辛い相手。ロングゲームではまず勝てないので、早い段階でマリット・レイジの攻撃を通すか、不毛ハメでマウントをとりましょう。持ち時間制であるMOならともかく、だらだらゲームを続けていてもいいことはあまりないので、無理だと思ったら早めに投了してサイド後のチャンスに賭けた方がいいです。アブザン型だと多少改善されます。

デス&タックス

 入っているカードがほとんど刺さるため、メインは明確に不利。サイド後はスラルを定着させられるかどうかにかかっています。長引くと基本的にアドがとりにくいこちらが不利になっていくので、勝てるチャンスを逃さないように。

デッドガイ=エイル(白黒ブリンク)

 対戦経験が少ないので何とも言えない部分もあるのですが、悲嘆に加えて孤独まであるため、基本不利と言ってよいと思います。クリーチャーを守る手段を引くまで待ったとしてもハンデスで抜かれてしまうため、割り切って引いたカードはガンガンプレイし、噛み合いを祈った方がいいかもしれません。デスタク同様、サイド後のスラルが勝敗のカギを握っています。

GWデプス(ミラーマッチ)

 序盤で不毛ハメなどされない限り、大抵長期戦になります。どちらも聖遺と森を護る者をコントロールしていると膠着状態に陥るので、そこからは細かいリソースの取り合いに。土地単戦と同じく、不毛を適当に切らないよう気を付けること。また、ボジューカの沼の使い方が勝敗を分けます。相手の不毛やボジューカを再利用できなくさせることができればかなり有利になります。無理だと思ったら早めに投了して次にかける判断も大切。


GWデプス的モダンホライゾン3注目カード

 いよいよリリースされるモダンホライゾン3。プレビュー前は一体どんなぶっ壊れカードが出てくるのかと戦々恐々していましたが、蓋を開けてみると過去カードのリメイクを中心に構築意欲をくすぐる良セットといった印象です。この項ではGWデプス側が使うなら……という視点で注目のカードをピックアップしてみました。

六番

 世のレガシーにおける緑デッキ愛好家なら皆注目しているであろう1枚。墓地のパーマネント全てに回顧を与えるという強烈な能力は、デッキの土地が多いGWデプスでも当然検討に値します。
 ちなみに話題になっているLEDを交えた無限コンボですが、既存のリストにそのまま組み込むには無理があるというのが私の考えです。素直にロームを絡めたアド源として用いるのがよいかと。またデルバー環境になるようなことがあれば有力な選択肢になると思います。

変容する森林

 昂揚状態になっていると、墓地のパーマネントのコピーになれるというすごいヤツ。ただ、既存のリストでは昂揚を達成するのが難しいこと、不毛にも墓地対策にも弱いことなどを考えると微妙かもしれないと思ったり。一応Chasmを相手ターンだけずっと維持できるのは魅力的。 

マダラの鉤爪門

 個人的再注目カード。今までかわすことができなかった全体除去やエムラの滅殺などを回避できるだけでなく、マナフィルターまで付いている。とうとう土地でもここまでできるようになったかと謎の感動すら覚えました。確実に1枚は確保しておきたい土地です。

スレイベンの魔除け

 とにかく汎用性の高いカード。サイドのスロット圧縮に一役買ってくれるのではと期待しています。ダメージを伸ばすためにフェッチからアーバーを引っ張ってくるとかありそう。


終わりに

 ここまでお読みいただきありがとうございました。冒頭でも述べましたが、独特のプレイングを要求される半面、使いこなせれば非常に楽しいデッキです。相手の攻勢をいなしつつ、或いは態勢を整える前に、居合いの一閃の如くマリット・レイジの一撃を叩き込む。そんなゲームが好みな方には非常に向いているデッキだと思います。最近はMOばかりでしたが、8月のBMOレガシーには予約という0回戦を突破できれば参加したいと思っております。そこでこの記事を読んでGWデプスへの関心を深めてくださった方々と親交を深められたら……などと夢見つつ、ひとまずお別れとさせていただきます。それではまた、ごきげんよう。

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