詩"流し目のかんざしで

私は飾る
素直過ぎてはいけない
裸の大根に土がついて
差し出せやしない
水で削ぎ落としスタイリッシュにする
茶漬けに添える華にしてみせる
私は演じる
日常こそスポットライトを浴びている
孤独だから華にしてみせる
スッピンで勝負するにも
鍛錬の日々
化粧をするから抜く技が出来上がり
はじめからそのまんまなんて生ぬるい
不幸の過去話にみんな夢中
甘い蜜に更に甘い蜜を注ぐ純白が
肯定されるだけでいいわけない
漫談にするのだ
風情のある落語にでも昇華するのだ
その白い肌に、朝顔の着物を扇子で仰ぐ

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