大学受験を振り返るシリーズ第2講         はじめての受験は中学受験

 阪大は今週の火曜日まで絶賛テスト期間だったため投稿できませんでしたが、無事終了いたしましたので再開します。(昨日から人生初の宿題のない夏休みがスタート!)

 6年前、僕は中学受験をして県内トップの中高一貫校に入学した。僕が受けた年の倍率は5.4倍で、これだけ聞くと非常にすごく聞こえるが、実際には記念受験も多くあったので体感3倍ぐらいだった。それでも中学受験というのはなかなかにシビアなもので、僕は5年生のころから塾に通って対策をしていた。(最近では小学校低学年から塾に通わせるケースもあるそうだ……恐ろしいかぎりである)もともと僕には自主性などなく、受験することを決めたのも、志望校も、通う塾もすべて母親が決めた。そもそも小学生で自主性がある子なんてほとんどいないし、中学受験は親の受験とも言われるぐらい特殊なものであるのでむしろよくあるパターンではあると思う。当時ちょうどテレビで放送されていたドラマ「下剋上受験」は僕も見ていたが、あんなのレア中のレアである。そんなわけで僕はだいたい週4くらいで塾に通っていたのだが、勉強に集中できるようにと地元の友達がひとりもいないであろう塾を選んでくれたおかげで僕は2年間塾でひとりも友達ができず、毎回誰とも話さずただ真面目に授業を受け勉強していた。母親の勝利である。そうして僕は倍率5.4倍の難関中学に入学できたわけでが、この後あのまじめだった面影がなくなっていってしまうなど誰が想像できたであろうか。
 入学してからすぐに感じたことがあった。それは明らかに自分よりも頭がいい子たちがたくさんいるということだ。言っても中学受験をするのなんて少数派であるわけだから地元の小学校の頃は学年で一番頭がよかった。しかし中学入試を通過した先にある学園生活というのは自分と同じようにそれぞれの地元の小学校で一番だったような連中が集まる場なわけであるから、当然上には上がいる。どの教科にも必ず自分より上の人がいて、当時の自分の唯一の得意科目である数学においてさえ自分よりもできる人がたくさんいるのだ。こうした環境の中で過ごすうちに、自分は強烈な劣等感を抱くようになっていった。次第に僕は勉強から目を背けるようになっていった。こうして僕は中高一貫校のおちこぼれ生徒になっていったのだった。

 第2講は以上になります。次回は中学に入って初めて感じた劣等感といかにして向き合うようになったのかについてふりかえっていこうと思います。
 

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