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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

『劇場版ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉』がクリティカルヒットしたという話

注意

※全然内容に触れる話をします(ネタバレになるかはよく分からん)
※半分くらい自分語りを含みます。「クリティカルヒットした話」なのでご容赦ください。ダメだと思ったら瞬でブラウザバックして下さい。

序文

 『劇場版ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉』(以後『新時代の扉』)がこの記事を書いている2日前、5月24日に公開された。私は公開初日の2回目の上映で観に行ったのだが、とにかくもう凄まじい鮮烈な”熱”と”輝き”の物語だった。私はアグネスタキオンとマンハッタンカフェを推す人類だったのでしっかり脳を消し飛ばされたし、ジャングルポケットにもしっかり脳を消し飛ばされた。消し飛ばされ過ぎてなんか日が経ってもまだ頭と体が不調なのだけれども、寝ていたらまあ何とか落ち着いてきて感想というか私の感じたものを言語化する余裕が生まれてきたので、そういう話をしていきたいと思う。
 注意にもある通り、この記事には筆者の自分語りが多分に含まれる。「この映画の何が私にぶっ刺さったのか」を語るのに私の現状についての説明…というか話が必要になる(と筆者が思った)ためであり、またこの記事が感想を語りながら自分の話をしたい記事であるためでもあるので、もし純粋な「感想」を求めてやってきたという方がいらっしゃれば、その辺はご寛恕願いたい。
 また結構文章がとっ散らかっているような気もするが、ばらばらと思ったことをなるべく順繰りに並べて書いた記事であるので、やはりご寛恕願いたい。これしか言ってないな今。

本文

 さて、突然であるけれども、私は『ウマ娘プリティーダービー』というコンテンツが大好きである。
 まあわざわざこんな見出し付けて記事書いてんだからそりゃそうという話なのだけれども、にも拘らず私はゲームのウマ娘をほとんど触っていない。というか育成にあんまり手を付けられていない。
 理由としては大きく二つある。一つは「シンプルにめっちゃ時間がかかる。」これはまあ私がキャラシナリオをあんまり読み飛ばさない宗教の人間なのと色んなソシャゲ触り過ぎなのが主な理由なのでまあ別に言う事もない。もう一つは『どうも眩し過ぎて自分が矮小に感じるから』である。

 『ウマ娘』。そのコンテンツは実に多くの要素を内包しているように思う。例えば日常とか、ギャグとか、恋愛とか。二次創作などで付与された要素も多分に含まれているだろうけれども、このコンテンツにはそうしたものも許容する懐の深さがある。
 そうした様々な要素を内包してはいるけれども、私はこのコンテンツを「夢に向かって走り続ける少女たちの、少年漫画的とも言えそうなスポーツものの系譜に連なる物語」だと認識している。この辺の話は個々人で変わるところでもあるだろうし、重要ではないのであくまで「私の認識」の話だ。
 そういう所で言うと、『新時代の扉』は、まさにそういう部分が強く押し出された映画であった。これはTwitter(鋼の意思)の感想を見ていても皆さんそう感じられたようだし、パンフを読んでもやはりそういう所を強く意識されていたらしい。私は仮面ライダーやジャンプ作品やTRIGGER作品を餌に育った少年漫画脳な人類なので、そういう所でまさにクリティカルヒットする作品であった。
 …もうクリティカルヒットする話をしてしまったが、本題にしたいのはここからなのでまだ続く。

 冒頭で言った通り、『新時代の扉』は「”熱”と輝き”の物語」だった。
 「走りたい」という”熱”、「追いつきたい」と走る”輝き”。
 そういうのが少年漫画脳の渡しにクリティカルヒットした、というのは先述の通りだけれども、それ以上にそのテーマは「私」という人間にぶっ刺さった。ぶっ刺さり過ぎて体調を崩した。その辺の話をここからしていきたいと思う。

ぶっ刺さった話をする前に(自分語りタイム)

その話をする前提として、まず自分のことを喋りたいと思う。先に「ウマ娘がまぶしくて仕方がない」と述べたところにも繋がってくる。
筆者は大学生である。大学4年の二回目で卒論も終わらせちゃった人類なので、学生相談室に通いながら授業をやりつつその暇にTCGをやったり色んなアニメやら漫画やらを見たり読んだりしている。特にバイトや習い事の類もしておらず、親の脛もかじっているしで、正直めちゃくちゃ雑に生きている自覚がある。
 就職とかもっと広く将来とかいう事は正直まだ全然考えられていない。未来の自分とか何もイメージが出来ない。そういうことを考えだすと圧し潰されて存在意義を疑い出すので、頑張って今現在を雑に生きているという所である。
 とここまで書けば、ウマ娘に触っておられる方なら先に言ったこともお分かりいただけると思う。めちゃくちゃ眩しいのである。実際眩しい。そしてここまで2000文字書いて『新時代の扉』に全然触れていないのだが、ようやくここから触れていく。ちなみに自分語りももう少し続くので許して欲しい。

ようやく映画のぶっ刺さった所の話をします(自分語りタイム2)

 「未来の自分なんか想像できない」と言った。けれども、「やりたいこと」なら、ずっとあったのである。
 昔から、ずっと妄想するのが好きだった。小学校に入ったころだっただろうか。自分のキャラクターを作って、その時見ていた作品(その時は妖怪ナビルナとか)に入れてみたりしていた。そしてそれは今でもずっと続いている。何なら触った作品ほぼ全部にやっていると言ってもいい。自分が見ていて思ったことを、そのキャラクターに喋らせるのだ。正直めっちゃ痛いって言われると思うし、自己嫌悪の要因でもあった。同時に、割と最近の話だが、そういうのとあまり関係ない所でそのキャラクターを使って普通に一次創作のような…要は独自に世界を作って頭の中で物語のシーンのイメージを妄想するようなこともしていた。
 しかし、それを外に出したことは、これまで一度もなかった。精々が「スマホにデフォルトで入ってる洋楽でジョジョのスタンド考えよう」とかやった程度で、ここまで書いてきたような「妄想」をよく言う「黒歴史ノート」のようにノートに書くとかもしてこず、ずっと頭の中で完結していた。理由は簡単で、「書き出したとて何になるとも思っていなかったから」だ。誰に見せるでもないし、見せて褒められるようなものだとも思っていなかった。むしろそういう「黒歴史」とするようなものを色々見てきていたので、そういうものは胸にしまい込んで、学生生活で紛らわしていたのである。当時はインターネットにもほとんど触れておらず、休み時間は図書室で本を読むか友達と集まるか、それでいいと思っていたのだ。
 大学生になり、”将来の”自分、”かつて「将来」だった、学生ではない、未知の自分”を考えるようになって。4年生になって、それが「遠い未来」ではなくなった時だった。それがずっと”熱”としてあったことに気付いたのは。
 さて、「ぶっ刺さった話をします」と言ってからここまで長々とまた自分語りを続けてきてしまったが、ここで『新時代の扉』である。ご覧になった方ならもうお分かりだと思う。ジャングルポケットは、アグネスタキオンは、私だったのである。
 とか言うと、傍から見ればそれこそまあ凄いふざけた自意識過剰野郎だし、実際私は彼女たちのように明確な目標があったわけでもなく、多少の習い事は挟めども特別な何かをするでもなく、ただ漫然と「学生」をやっていただけの毒にも薬にもならない人間であったので、こんな発言は戯言以外の何物でもないけれども、あの映画を見た時、私の胸に重く突き刺さった衝撃は、本当にそれくらいの、我が事が如きものだった。
 ごく最近のことだが、「どうなるのか」なんて分からなかったけれども、「やりたいこと」ならあった。
 声優になりたい。自分とは違う、いつも見ているアニメのキャラクターとして声を入れて演じてみたい。
 小説が書きたい。今まで自分の中にしまい込んでいた世界を、外に大声で吐き出したい。それで飯を食ってみたい。
 VTuberにもなってみたい。ゲームの実況とかしたいし、企画とか楽しそうだし、雑談枠とかでべらべらとろくろを回してみたい。
 とにかく、己の腹の中をっ表現したかったのである。
 けれども今どきそんなことはどれも小学生でも憧れるもので、多くの人が挑んでいる世界で、その中から選び落とされていく決して甘くなどない厳しい世界で、安定などとはかけ離れた世界で、自分などがそんなところで生きていけるなどとは到底思えなくて、そのための努力にも当然お金もかかるし、無駄になると思われるもののために親に頼れなどしないし、バイトをする…というのも、自分の時間を削るとか他人が怖いとかでどうしても動けない。外界に触れるのも恐ろしいし、やり方も分からないから結局動けない。小説なんかは別に他の仕事をしながらでも書けるけれども、自分にそんな風にやれる自信もない。だから結局何もできない。
 それが今の私だった。だから、『新時代の扉』でポッケが冷え切った「もう一人の自分」の言葉と手に押さえつけられるシーンも、タキオンが自分の目的と”熱”の間で揺れ動くシーンも、ポッケがフジキセキの輝きに助けられ、ジャパンカップで乗り越えるシーンも、その熱でタキオンが己の内にあった”熱”に気付いて走り出すシーンも。単なる「共感」という言葉では片づけたくない、心の奥底まで響く衝撃を受けた。ポッケもタキオンも、まさに自分の内側を投影されているかのように感じた。
 元々、私は何かをする時─例えばバイトに応募しようとする時とか、こういう文章を書こうとする時など─に、何か肩を強烈な寒気で押さえつけられるとか、指の一本一本を鎖で縛りつけられているように感じることがあった。「自分でATフィールドを張っている」と表現していたこともあった。なので…ポッケのあのシーンは、本当に、本当にドキッとした。
そして、自分に嘘を吐き続けていたタキオンは、幻影を乗り越えていったポッケは、何というかそう、まさに今の私の先に行ったのである。どういう気持ちかなど、もう…それこそ表現ができない。とにかく、「良かった」と思ったことだけは確かだった。

だから、私は今この文章を書いている。もしここまで読んでくださった方がいるとするならば、こんな取っ散らかった自分語りの文章で何が言いたいのかよく分からないかもしれないし正直私自身もあまりよく分かっていないけれども、まあとにかくそういう事が言いたかった。タキオンがポッケの”熱”に動かされたように、私もあの映画の”熱”に浮かされて、寝込んだ後とにかく己の腹を掻っ捌いて中身を見せつけたくなって、今こうしてキーボードを叩いているのだ。
というか、改めて考えてみると、タキオンとポッケは、やはり”同じ”だったのだと思えてきた。ただ原点と見ていた幻影が違うだけで。まあこの辺の話を始めると自分語りという論旨から外れそうなのでまた別の機会に。逆だろ普通。

 結局何の文章なんだかよく分からない文章になってしまって恐縮なのだけれど、この文章を書くに至った動機は大きく二つあった。一つは既に述べたが、とにかく自分の”熱”に従って己の腹を搔っ捌いて見せびらかしたくなったからだ。
 二つ目に、この『新時代の扉』という作品が、なんかこう、こういうすさまじい刺さり方をした一人の大学生がいた、という事を記し、そんな凄まじい作品を作られた制作陣の皆さまに届いたり届かなかったりすればいいな、と、敬意と感謝を述べたかったからである。
…いやまあ、承認欲求とか、この文章から何か起きて欲しいとかは思う。思いますよそりゃ。でなきゃこんな文章書かんよ。けれどもまあそういうのは全然置いておける。とにかく話したかったのだ。吐き出したかったのだ。語りたくなったのである。

 …正直な話、この文章が機から見て「痛い文章」でない自信は全くない。この文章を書いて、なのでよし頑張ります、ともいえる自信はない。結局何にもなれなくて、この文章も「若気の至りの中二病かなんかをこじらせた黒歴史」にしか感じられなくなる事がないと言える自信もない。と言うか何やっても黒歴史扱いになりそうな自信さえある。やはり私はタキオンやポッケのように強くはないらしく、こういう「もう一人の自分」を振りほどけないでいる。今この瞬間も、そんな自分に肩を圧し潰され、手指を鎖で縛りあげられながらキーボードを叩いている。
 けれども、ポッケやタキオン達から「希望」を受け取ったことだけは間違いのない事実である。どうなるかなんてそれこそ作中のウマ娘達のように分かりはしないけれども、それだけは記しておきたいと思う。

 …やはりなんかすごいよくある悩みや感想を大仰に書いただけなのではないか、とかいう気がしてきた。しかしまあ、これはそんなどこにでもいる一人の大学生がどこにでもあるような内容の文章を自分の言葉でいろんなものが流れている川に放流した、そういうものである。それもやっぱり事実だろう。
 …でもこれに公式の感想呟きCPのタグ付けてツイートすんの?マジ?流石にイカれてない?いやまあこんな文章書いてる時点でイカれてはいるのだが。まあツイート文を読んでなおこのnoteを開いた方なら許容してくれるだろう。そういうツイート文にしよう。うん。

ここからあとがきという事にします

とまあ、こんなところでこの文章の言いたいことは概ね言えた気がするので、この辺りまでにしようと思う。
 マジでふざけた5000字だったと思うけれども、読んでくださったなら非常に嬉しいと思う。共感して一緒に希望を受け取ってくれた人がいたのならば、それもやっぱり嬉しい。話をしてくださる人がいてもやっぱり嬉しい。叩かれるのは流石に怖いけれども、まあインターネットに流す以上は燃えなければ良しという事にしたい。
最後になんか投げ銭用に有料部分作るみたいなあさましきことをしてみようかという気にもなったが、普通に口座の情報を親が持っているので不可能だった。ので、まあpixivにあげているタキカフェトレのバレンタインとホワイトデーのSSを最後に置いておこうと思う。気が向いたら読んでみて…っていうのちょっと怖いけど…まあ、読んでみて欲しい。キャラクター方面には割と気を配っているはずなので。設定はふわふわだけど。

あとなんかアレだ、来月誕生日なのでTwitterにAmazonの欲しいものリストあげると思う。貰ったことないけど。
まあそんな感じでオチも思いつかないので適当に締めようと思う。
こんなこと考えてる時点で論文の書き方が染みついてるみたいなとこないかな…

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