名古屋の若者がホームレスをおもちゃにしていた件が心配すぎて、直接会って話してきたよ

きっかけ

私はもう若者ではないんだな、と動画をみて思った。
1/19朝、ある動画がTwitterのTLに流れてきた。

これをみて、ざわざわがとまらない。何がおもしろくて、楽しいのだろうか。

「かっちゃん(ホームレスの方)の今までの行いが悪い」というtiktok視聴者の援護もあったが、笑えない。経緯を知らない「外」から見たら、いじめに見えるし、普通の人がやってもこの反応をするだろう。

会いに行く動機

①見過ごせなかった

動画をあげていたこの子たちはまだ実家があるのだろう。
寒い時に帰れる場所があるっていうのはいいことだ。
あと一歩で家がなくなる機会などなかったのだろう。
クリスマスや正月は、あったかいところで過ごしたのだろう。
私は帰れる場所がそろそろなくなる年頃ではある。
そして独身低賃金、週六労働。
未来に希望も夢もない。このまま何も考えず、人生が終わる。
1人の人間として、かっちゃんを見過ごすことができなかった。
Twitterでは「いじめてもいい存在」となってしまったら、安否が心配だ、という発言も見られた。
それが私も心配だった。昨日(1/18)Twitterでたくさん出回っている。
話題のある今、悪さをする人がいるかもしれない。不安である。

②名古屋の若者はクズという言葉に耐えられなかった

「名古屋の若者はこんなにクズなのか」というコメントが悲しすぎた。キツい。そんな風に思われたくなかった。勝手にやってるこの人たちの行動で、クズ呼ばわりされるのが辛かった。
私はもう若者ではないが、これ以降、クズと言われるひとが出ないように願うしかない。
ただでさえ魅力がないといわれている名古屋市なのに、人間もクズって言われて、悲しくないのだろうか。
投稿者はそこまで考えていないのかもしれないが、自分達のせいでクズと言われる若者たちは、どう思っているのだろうか。

安否が心配だ。会いに行こう!

かっちゃんのことを詳しくは知らないが、上のように「この人の安否は大丈夫か?」心配になったので、いつもの発作(私はADHD傾向である)で仕事終わりに会いに行くことにした。
もし、行政の助けが必要な場合、逃げ場や、生活保護の申請などは全くわからなかった為、炊き出しなどそういう関係に明るい友人を誘った。
友人もいろいろ知らない人から報告のDMが来ていたらしく、この件を知っていた。

他の人の動画やツイートで、このコンビニを特定した。
残業だったので、20時ごろコンビニへ向かう。
先についていた友人と合流し、ここのコンビニで合っていることを確認した。
しかし、いつも居るといわれている場所には居ない。
反対側にわたって少し歩くと、大声で大衆に話している人を見つけた。
友「あれじゃない?」
私「そうですよね」
あの特徴のある声である。かっちゃんだと一目でわかった。

発見

友「あれじゃないか?コミュニケーション取ってみる?」
か「中日新聞はー!」
私「ここまできてコンタクトを取らないのはもったいない」
と思ったけれども、大きい声をだして、よくわからないことを言っているので、コミュニケーションが取れるか心配だった。

最初は何をしゃべったらいいかわからず。
そりゃそうだ、いきなりあなたが心配です、っていって知らない人が来たら怖いだろう。

友人が天気の話から始める。来週寒波が来るとか、ここは寒いなとか。
かっちゃんは時々目線をずらしながらも、こちらを向いて話してくれる。
時々理解できない話はあるが(「諸問題を抱えるやつが、私についてきたら解決すると思っている」「アパートの1回の外壁の太い柱を折られて家がなくなった」等)、コミュニケーションは取れる。
かっちゃんは「話の通じない奇人」ではない。
そこだけは強調してお伝えしたい。
そりゃそうだよな、会計してくれると思いきやしてくれない、なんてキレるって。
かっちゃんがマルボロを取り出し、吸い始める。箱は新しい。潰れていない。
どうやらいろんな人に「おめぐみ」(かっちゃん語)をいただいているよう。
私たちが来る前にも、どうやら中華丼の差し入れをいただいていたようだ。よかった、ご飯は食べれているようだ。

ネットで心配するほど、ではなさそう?

かっちゃんの話を要約

気が付いたら、かっちゃんと小一時間話していた。
抜けている部分もあるが、要約すると

・生活保護は受けれない
行政が断るので絶対無理、と結構強めに言ってた。
ただ、これは真偽不明。あそこまで頑なに無理無理っていうのが少し謎でした。

・いろんな店にはお金がないから入れない
・24時間体制で外にいる
・雨をしのげる場所は知っている
・ちょっかいかけてくる人は減ったかと思ったら、最近増えてきた
・ひどいのもある、酷いことだとわかってくれるのに時間がかかる
・住所を「はい、どうぞ」って簡単にくれるようなら、喜ぶが、そんな甘い話はない
・セブンイレブンのごはんで生きている
・タバコよりもごはん派
・お酒は飲めない
とのこと。
他には個人情報もあるので割愛。
初対面の私たちに、いろいろしゃべってくれた。

差し入れすることに。

友「何かごはんですきなものある?」
か「中華飯か、エビとじ丼、明太子弁当が好き」
私「飲み物は?あったかいお茶?」
か「ゆずレモンサイダーが飲みたい」
私「冷たいし、ごはんに合わないけどいいの?」
か「いまはそれが飲みたい」
か「あとはホットスナックの「青のりリング」」
友「あれうまいよねー!」
か「そうなんですよー」
私「気になってきた、食べたいな」
友「じゃあ買ってきますわ」
か「あと餃子もあったら!!」
私(めっちゃ食うやんw)

ここら辺がもしかしたら若者の琴線に触れたのかもしれない。
こちらの善意なのに、そんなに頼む?と。
TwitterでもTikTokでそのような意見があるといっている人はいた。
ただ、私の感想としたら、「たくましい」しかなかった。
そりゃそうだろ、腹すいてたら頼むだろ。

「冷凍の餃子じゃない餃子なんて本当にあるのか?」とファミマユーザーの私は不安になりながら探したが、あった。
かっちゃんおそるべし。
セブンの商品をすべて把握しているのではないか?
もしかしたら、オーナーなんじゃないか?という妄想まで膨らましてしまった。

青のりリング、うまい

かっちゃんに教えてもらった「青のりリング」(正式名称はのり塩ポテトリング)、美味しくて、セブンに行く機会があったら買うものの中に入ると感じた。
うまい。
3人で食べながらいい情報を教えてくれてありがとう、とお礼を言った。
「いえいえーあそこで100(%)食べてますからー」というかっちゃん。
今、セブンイレブンで何がおいしいか、聞いておけばよかった。

通行人からの声かけ

青のりリングを3人で食べていた時、家族が「かっちゃーん」と声をかけてきた。
あまり見ないようにしていたが、4,5人ぐらいは居ただろうか。
子「いつもTikTok見てます」
母「神奈川からきました」
か「ありがとうございますー」
父「歌うたってー」
か「1回100円かかりますから」
といったので、父親が100円を払おうとするも、
母「今、食べてるからやめとこう、会えてよかったー」
といって去っていった。

TikTokではそんなに有名なのか。
視聴していないので知らなかった。
子供はどのような感覚で見ているのか。
お金を払って歌ってもらおうとした父親は、どのような感覚なのか。
私にはわからないことだらけだったが、かっちゃんの対応は慣れたものだった。
もしくは慣れなければいけなかったのかもしれない。それは本人じゃないとわからない。
「彼女なりの営業の仕方なのかもしれない」と友人は言っていた。

ちょっと前にも「私のこと写真撮ったら100円ねー!」と自撮りをしている女の子たちにむかって言っていた。
か「そうやって言っておけば大丈夫なんですよ」
それが守る手段なのか、わからなかったが、人と会話するタイプの人間で、確実に私よりは社交的であると感じた。

結論

今回わかったことは、自分で行動しないとわからないことが多いということだった。
・怖いおばさんかとおもったら、世間に不満を持っている人だった
・(本人曰く)生活保護は絶対に受けられない
・かっちゃんは、若者が動画を撮っていたセブンイレブンの常連
・かっちゃんのパーソナルなお話
・切り取り動画の拡散のこわさ
どういう意図でTikTokからTwitterに持ち出したのかわからないが、今朝、拡散させていた1人のつぶやきは消えていた。
追記:上で引用したつぶやきも消えていた。なんで?

・1回ではわからないので、何回も安否を確認しようと思う
警察に通報した、それも意味があるだろう。
ただ忘れないようにするのも大事だとは思う。
友人はかっちゃんをみて、「サービス精神旺盛なホームレスは珍しい部類」と言っていた。
確かに、最初ちょっかい出されたらぶちぎれる危険人物かと思っていた。
話してみると、話し方、内容に特徴はあるが、気さくで逞しい人の印象に代わった。

かっちゃんと別れ、友達と話して解散し、駐車場代を払って、さっきの場所を通ったところ、かっちゃんは居なかった。
友人は「ご飯を食べに行ったのだろう」と。

とりあえず、1/19 21時の時点では、何もなかった。
変な人にちょっかいはかけられていなかった。

最後に

長い長い読みにくい文章をここまで読んでいただきありがとうございました。
こうやって公表することすらデリケートな内容(らしい)ので、一応隠す場所は隠しておきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回私は鍵垢しか持っておらず、友人がお店のアカウントで呟いてくれました。
拡散した人に、どうなったか教えたほうがいいと思ったので、そこは伝えたほうがいいかなとは思いました。
そしたらアカウントが消えてました。なんで?

ネットの情報で心配になり、気になった人に伝えたほうがいいと考えたのに、方法が悪かった?のか、意見を言われていました。
うーん、私は安否を確認できたことが大事だと思っていたからなあ。方法が悪かったのか。むつかしいです。

以上、ネットの情報に踊らされ、衝動のままに会いに行ってしまった人の現場からのレポートでした。

ただ、ほんとに胸糞悪いので、かっちゃんをおちょくるとか、置き去りにするとか、そんな動画一部しか需要ないよ、そのあとのこと考えたことあるのか?と名古屋に住んでるクソな若者には伝えたいです。

この文章も衝動で書いているので、ちょこちょこ直すと思います。
おしまい。

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