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おうちで発酵・漬物

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1~2人世帯でも手軽に漬けられる漬物とその活用です。 乳酸発酵の旨味が好きですが、発酵なしで手軽に漬けるさっぱり系も。
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#山形

【おうちで発酵・漬物】#11 山形のせいさい漬で「弁慶飯」「谷沢梅入りひきわり納豆巻」、高菜とせいさいでめはりの食べ比べ

少し前に書いた山形の菜っ葉「せいさい(青菜)漬」。 もともとはこれをつくりたくて漬けたようなものかも知れない。 せいさい漬の葉を広げ、味噌おにぎりを包んで炙った「弁慶飯」。「弁慶飯」という勇ましくもどこか質実剛健な山形っぽい名前も良いし(青菜漬でおにぎりを巻いた様子が袈裟で顔を覆う武蔵坊弁慶の姿に似ているから、らしい)、想像しただけで美味しそう。 早速つくってみた。つくり方は超簡単。 《山形のローカルおむすび・弁慶飯》 1)せいさい漬の葉を広げ、茎と葉に分ける(高菜漬

【おうちで漬物】#10 山形・秋田で大人気!納豆にもほかほかごはんにも、せいさいを高菜で代用、刻んで漬ける「おみ漬け」

先日高菜に似た山形の青菜「せいさい漬」について書いたが、青菜(せいさい)を使って漬ける漬物としては刻んだせいさいと大根、にんじん、紫蘇の実を醤油漬けにした「おみ漬け」もポピュラー。山形のみならず秋田でもよく売られている。夫も私も子供の頃から食べ慣れた愛着ある漬物のひとつだ。 ちょうど先週、都内(有楽町)の山形アンテナショップが1月の人気商品ランキングを発表していたので引用させていただく。 なるほど~、と思わず頷いてしまう結果。 1~3位はテレビやSNSの影響かな?と思わな

【おうちで発酵・漬物】#9 「青菜」と書いて「せいさい」と読む、分厚く長〜い北国の菜っ葉:山形の「青菜(せいさい)漬」

「せいさい」という菜っ葉をご存知だろうか。「青菜」と書いて「せいさい」と読む。主に山形で生産される漬物用の菜っ葉だ。 葉が分厚くて固いので生食には適さず、干してしんなりさせてから塩漬けや醤油漬けにする。長い冬には欠かせない保存食のひとつで、かつて秋田の実家ではせいさい漬と、せいさいを刻んで大根や人参と合わせて漬けた「おみ漬け」がよく食卓に並んだ。山形の食べ物ではあるが、お隣秋田でも売られていたのだと思う。 そんな青菜をこの秋、ひょんなことから入手した。 昨春突如として梅には

【おうちで漬物】#6 外側しょっぱく中フレッシュ、ちょっと不思議な置賜名物「りんご漬け」

年末、両方の実家から前後して届いたりんごが余っていた。 品種や産地は違うがさすがに多過ぎて、なんとか美味しいうちに消費すべくジャム以外の加工法を探した。すると「置賜名物・りんご漬け」というのを発見。手元にあるりんごも山形産(父の実家近くで採れたらしい)、これはやってみるしかないのでは! という訳で早速漬け方を調べた。ネット上には情報があまりなく、特に漬け方に関する情報はほぼ皆無。道の駅やアンテナショップの商品情報や、食べた方の感想から察するにどうやら「丸ごと塩漬けにする」も

【おうちで漬物】#5 赤かぶ漬は甘いかしょっぱいか~山形の甘くてジューシーな赤かぶ漬を試作

かつて初めて飛騨高山を訪れた際、街歩き中に赤かぶ漬をよく見掛けた。赤かぶ漬は私の大好物。なんと岐阜で出会えるとは!と嬉しくなって、土産物屋の目立つ位置にあったものと、「めしどろぼ漬」という千切りの赤かぶをしその実等と漬けたものの二種類を買い(しその実も好物なのだ)、楽しみにして帰った。 帰宅後さっそく赤かぶ漬を食べた。 ・・・あれ? 動揺した。これは私の知っている赤かぶ漬ではない。何だろうこの味、食べたことがない。というか、知っているのと違い過ぎて正常に舌が働かず、味がよく