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日本全国魅惑のローカル梅たち

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ひとくちに「梅(梅干し)」と言ってもその個性や味わいは育った地域や品種により驚くほど多様。 梅仕事を始めて出会った全国のかわいいローカル梅(2024年1月現在自分で漬けた、食べた…
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#自家製梅干し

桃や和歌山みかんに似た香り漂うフルーティな希少梅、橙高梅来る(橙高梅その1)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月26日) 「橙高梅」という、初めて聞く種類の梅を買った。 購入したのは大阪のフルーツショップのメルカリ店。橙高梅は2年ぶりの出品になるそうだ。 橙高梅は和歌山県果樹試験場うめ研究所(みなべ町)で研究交配により誕生。2009年に品種登録されたが、県外持ち出し禁止なこともあってなかなか生産量が増えず(和歌山県内の農家の殆どは南高梅を育てているから)、市場に流通することは滅多に

減塩で漬け、途中でカビて白っぽくなったおばこ梅の手当てとその後(おばこ梅その2・完成編&現在の後記)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月20日) 青梅の状態で900g購入し、追熟させてから半量ずつ8%・10%で塩漬けしていたおばこ梅。室温が上がった時期にどうもカビそうな気配がした(梅酢が少~し濁り出している感じ)ので途中からワインセラーに移し、天日干し可能な「漬け始めから1ヶ月」が経過するのを待っていた。 すると満1ヶ月の当日から数日間晴天が見込める天気予報が出た。これは!と思って干し始めたところ、まる1

十郎梅の梅干し完成とその後(十郎梅その4~6、追記あり)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月26日,7月10日,7月20日) 豊橋の梅と共に、十郎梅の一部も天日干ししていた。 美味しい梅酢にひたひたに漬けていた十郎梅1)に漬けた実からの梅酢も出て、容器からこぼれそうになっていたからだ。最も梅酢少なめの3)はワインセラーに入れてあるのでもう少し漬けておく。 上が梅酢100%の十郎梅1)、その下が梅酢と塩で漬けた十郎梅2)の干し終わり。天日干し用に新たに角網を2枚買

梅仕事中の急な気温上昇(による意図せぬ発酵やカビ)に気をつけよう(十郎梅その2)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月19日) 梅雨真っ最中だというのに天日干しができてしまうほど、ここ数日天気が良い。気温も高い。天日干しを始めた金曜以降は軒並み夏日~真夏日で、これまで長袖で生活していた私も、気付けば自然と窓を開け、Tシャツ1枚で過ごしている。 これだけ気温が上がれば当然室温も、常温で塩漬けしている梅の温度も上がっている筈で、塩分を控えて漬けていた分が微妙に発酵しかけている。 ひとつは梅

神奈川の美しい梅、十郎梅来る&追熟と梅酢梅干しの仕込み(十郎梅その1)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月11日) 初めて梅干しを漬けるにあたり、収穫から何日も経ったスーパーの梅ではなく、適切なタイミングで収穫された良い状態の梅を、直売所等で生産者から買いたいと思っていた。 最も入手しやすいのはやはりおなじみ和歌山県産南高梅。関東のスーパーで普通に買えるくらいなのでネット上の出品数も多く、質も大きさも価格も様々。 でも南高梅の梅干しは美味しいのが家にあり、食べ慣れて特徴もわか

超低塩(4%+りんご酢+はちみつ)で漬けたフルーツ梅を干す(フルーツ梅その3)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月7日) 6月5日(約1か月前)に仕込んでいたフルーツ梅を、梅雨の晴れ間を狙って干した。 三日三晩には足りていないが、重量からすると十分乾いているようなので(元の重量の60%弱で表面は乾いている)天日干しは終了とし、試しに1個味見してみた。 ・・・美味しくない。味が足りない。塩気も甘みも大して感じず、何より梅の味が物足りない。 これは塩4%、出てくる梅酢が不足するであろう

初めて漬けた梅干しをおにぎりで実食(フルーツ梅その2)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月20日) 先日天日干しを終えたフルーツ梅(塩のみで8%で漬けた)を、干し終えた直後に夫と一粒ずつ試食した。 私「あれ?案外美味しくない?(←あまり期待していなかった)」 夫「うん。ドライフルーツっぽさもあり、梅らしい酸味もありなかなかだよな。味の具合もちょうど良くない?」 という訳で、夫のおにぎりデー(夫のお昼は月・木お弁当、火・水・金はおにぎりのリクエスト)に試しに具

初めての天日干し(品種不明「フルーツ梅」)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月16日) 本来は梅雨明けを待って行うのがセオリーの天日干し(土用干し)。 しかし最近漬けた中に1~2個果肉がつぶれ、梅酢が少々濁っているような袋がある。このまま放置するとカビるかも知れない。 また、梅雨とは言え気温も高く、この後3~4日晴天が続くようなので、この分だけお試し天日干ししてみることにした。 数日前にネットで注文した干物用の三段ネット使用。消毒したざるにクッキ

あの豊橋の梅がなんと美味しく…!(豊橋の梅その5・完成編)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年7月17日) 天日干しした豊橋の梅(強制追熟)を紫蘇漬けしてから3週間ほど経過した。ちなみに記事にしていなかったが、同じ梅をカリカリ梅にした方も、少し前から紫蘇漬けにしていた(えぐみが強いのでその方が美味しくなるかと思って)。その際の様子がこちら。 それをこの連休中、おそるおそる味見してみた。 右側が梅漬け(5/30にカリカリ梅として漬けた後、卵殻を除いた6/16に紫蘇と共

豊橋の梅の梅干しをさらに紫蘇漬けに(豊橋の梅その4)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月26日) 土曜日から天日干ししていた豊橋の梅が大分乾いたので引き揚げ、紫蘇漬けにすることにした。干した後の梅とあく抜きした赤紫蘇を段々に重ね、梅酢を全体が浸かるまで注いでひと月ほど待つ。 干し終わり画像がないのは諸々疲れ果てたからで、この天日干しはやたらと大変だった。というのは、初日の夜に網が壊れてしまったから。 使っていたのはホームセンター等で売っている800円弱の三

強制追熟させた豊橋の梅を干す(豊橋の梅その3)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月24日) 6月初旬から塩漬けしている豊橋の梅(えぐみ強め)。 長く待てばえぐみも和らいで来るのかも知れないが、いかんせん熱湯で強制追熟させたので袋の中でだいぶタポタポしている。皮が破れそうで不安でもあるので、この週末天日干ししてみることに。 干し始める時点の色がこちら。光の加減もあるが、なんとなく黄緑色を帯びて見える。 同様に梅酢もなんだかやばそうな色に見えなくもない(

熟が進まない梅の強制追熟(豊橋の梅その2)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月2日) 初めて買った豊橋の生梅を屋内で追熟させ始め、まる3日が経過した。 買ってから5日経つのでこれ以上放置するのも良くないだろうと、追熟を早める方法をネットで探し「梅をボウルに入れ、熱湯を注いで20秒~1分ほど待つ」という方法を試した。 こちらが1分ほどお湯につけて全ての梅が黄色くなり、市販の梅酢で消毒し、粗塩をまぶした状態。 同時に買ってカリカリ梅を漬けている分(前