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日本全国魅惑のローカル・郷土梅たち

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ひとくちに「梅(梅干し)」と言っても、その個性や味わいは育った地域や品種により驚くほど多彩。 梅仕事を始めて出会った全国のかわいいローカル梅(2024年1月現在自分で漬けた、食べ…
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2024年2月の記事一覧

杉田梅まつりと杉田梅コラボグルメ

「杉田梅」という横浜(磯子区杉田)在来種の梅がある。ものすごく酸味は強いが(数ある実梅品種の中でも一、二を争うらしい)独特の旨味と芳香を持つ魅力的な品種で、一度食べるとあのパンチのある酸味が癖になる梅干しはもちろん、香りと味が良いのでジャムや梅菓子等の加工にも向く。私も大好きな品種だ。 杉田梅は現在では希少で、主に小田原の曽我梅林で栽培され、杉田でその姿は殆ど見ることができない。元々千葉方面から杉田・小田原にほぼ同時に伝わったとされるが、当時の領主が農地に向かない杉田の産業

【おうちで発酵・漬物】#11 山形のせいさい漬で「弁慶飯」「谷沢梅入りひきわり納豆巻」、高菜とせいさいでめはりの食べ比べ

少し前に書いた山形の菜っ葉「せいさい(青菜)漬」。 もともとはこれをつくりたくて漬けたようなものかも知れない。 せいさい漬の葉を広げ、味噌おにぎりを包んで炙った「弁慶飯」。「弁慶飯」という勇ましくもどこか質実剛健な山形っぽい名前も良いし(青菜漬でおにぎりを巻いた様子が袈裟で顔を覆う武蔵坊弁慶の姿に似ているから、らしい)、想像しただけで美味しそう。 早速つくってみた。つくり方は超簡単。 《山形のローカルおむすび・弁慶飯》 1)せいさい漬の葉を広げ、茎と葉に分ける(高菜漬

今日の一品:炒り黒豆が香ばしい!炊飯器で簡単もっちもち、梅干し入り「丹波黒豆ごはん」

お赤飯が食べたい、と無性に思うことがある。月に一度か二度くらい。 そんな時、思い立ったら即ささげを水に浸してもち米を計量…はせず、近くの和菓子屋かコンビニへ向かうことが多い。 だって、お赤飯はとかく時間がかかるのだ。思い立ってから炊き上がりまで、昔の手順なら一晩とか半日はかかる。そんなに待っていられない。 それに、食べたいと言ってもせいぜいおむすびひとつ程度で満足なので、張り切って奥の棚から蒸し器を取り出し、二合や三合炊いてしまうとその後冷凍庫が…とも思う。面倒がらずにコツを