見出し画像

実家を出るということ

わたしは独身時代に一度、半年だけ
一人暮らしをしたことがある。


会社員としてデザインや設計などの職にはついていたが
30歳になろうとする女が家に二万だけ入れて
好き放題の生活
結婚の計画もない男達とダラダラと付き合い、将来の明確な目標があるわけでなく
合コンばかりして二日酔いで朝は起きれない
洗濯や食事も親頼み

母親はそんな私を見かねて
「30歳になってもこのままなら家を出て行きなさいよ」
と宣告してきた。
そりゃ追い出したくなると思う
そして、それは私の為でもあるということが自分でも納得できていたので
期限を迎える誕生日の夏に潔く家を出た。

引っ越し前夜
枕元には母からの手紙と30万も入った封筒が置いてあった
「本当に家を出るとは思いませんでした。
貴女が家を出る時はお嫁に行く時と思っていたので。
でも自分で決めたこと、応援してます」
みたいなね…

昔は、女の子はお嫁にいく
それが家を出ることの正当な理由
みたいな考え方だったのかな

そして、そのオカシナ時代錯誤的な考え方と
同じ考え方を持つ人と
偶然にもその夏に出会ってしまったのが
今の旦那

「俺は実家から、きちんとお嫁さんをもらうって形で結婚したいんだよなー。実家に帰れよ」

というわけで私の一人暮らし体験は
親に言われて始まり、旦那に言われて
あっけなく半年で終わってしまった

母親は、出ていきなさいよと言ったことを覚えていない
今でも
「あんたが変わったのは家を出てからよね」
っていうけど、
たかだか半年の一人暮らしで変わったんじゃなくて
あのタイミングで出会った人と結婚して子供を持ったから変わったのだ

来月、23歳の長男がこの家を出て行く
理由はどうであれ、自分で決めたんだから
応援するよ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?