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シャーマンの仕事〜セッティング〜

シャーマンの大事な仕事に

「場を作る」

ということがあります。

香木を焚いて清め、力を借りたい存在たちを象徴するアイテムを置き
儀式のための場所を作るのです。

【場は人に影響する】

場の影響力は絶大です。

僕たちの身近な例で言えばカフェなどが分かりやすいと思います。

カフェは基本的には「落ち着ける場」というコンセプトで
配置やインテリアが決まっています。

どれだけ都会の喧騒の中にあっても、その場所に入るだけでなぜか落ち着く

そんな場所、ありますよね?

その場所にいるだけで穏やかな気分になり、日常のどうでも良いことから少し解放された気分になれます。

違う例で言えば
クラブやライブハウスなどは「音楽を楽しめる場」として場が作られています。
音楽を最大限楽しめるための音響や照明、配置がされており
家のスピーカーで音楽を聴くのとは全く違う音楽体験ができるのです。

「場」は人に大きく影響を与えます。

落ち着く場や楽しい場、それぞれが固有のヴァイブレーションを持っていて
その場が持っているヴァイブレーションが人を変えていくのです。

【癒しの場を作るのがシャーマンの大事な仕事】

極端な事を言えば

もし、「癒やしの場」というものを作ることが出来れば
その空間にいるだけで人は勝手に癒されていきます。

この癒しの場を作ることがシャーマンの大きな仕事です。

それは「それっぽい」インテリアや物を適当に置くだけでは作ることはできません。

物を置くとしてもそれぞれの物が何を「意味」していて、そこからどんな力を借りるか、、

シャーマン自身が「今これから何をしたいのか」という明確な意図を持って組み立てなければなりません。

場のエネルギーも大切です。
よどんだ気を浄化するために香木やセージを炊いて、インテリア以前の気を整えます。

そして何より、人は癒されるためには「ゆだねる」事が必要です。

癒しの場とは安心して「ゆだねる」ことができる場、ということです。

そのためにはその場にいるシャーマンは癒しの場と一体となり
「安心できる人」として存在する必要があります。

「この人にならゆだねても大丈夫だ」

思って貰わなければいけないのです。

そのためにはシャーマン自身がハートをオープンにしていないといけません。

例え相手がどんな人であろうと、どんな罪を犯していようと
関係なく、判断せず

相手の表面や言葉ではなく「存在」そのものを肯定してあげる

それがハートをオープンにするということです。

そういった姿勢で相手と向き合うと、そこには奇跡が宿ります。

存在を肯定されることで人は「ここにいても良いんだ」と自分自身をゆだねることができます。

心と魂はやわらかく解けていき、シャーマン自身が特別な何かをしなくても
自動的に癒しが起きてくるのです。

【セッティングとシャーマン】

環境やその場にいる人、それらを含めて

セッティング

といいます。

その人にとって安心できる癒しの場、つまり良いセッティングを提供することは
シャーマンにとって大きな仕事の一つです。

シャーマンは良いセッティングを提供する為に
自分自身のハートをオープンにする努力を欠かしてはなりません。

エゴを通さずに相手と向き合うため、シャーマン自身のエゴを破壊していく必要があるのです。

もし、シャーマン自身のエゴを通して相手と接すると
相手はその意図を敏感にキャッチして心と魂を閉ざしてしまいます。

そして、エゴが介入するとシャーマンはあっという間に堕落します。

シャーマンは道具です。

エゴを介入させないとは、自分自身を特別と思わず
自身を癒しを起こすための道具だと思うことです。
例え癒しが起きたとしても

「自分がやっている」

という思いはエゴであり、堕落の一歩目です。

癒しが起きたとしても
それはシャーマンがやっているのではなく、

「セッティング」によりただ癒しが起きた

というのが真実です。

シャーマンとはあくまでも舞台装置であり
体と魂、目に見えない世界と目に見える世界を繋ぐためのパイプです。

そこにシャーマンのエゴは存在してはいけないのです。

良いセッティング、癒しの場とは
シャーマンと儀式を受けるその人が共同で作り上げるものです。

「良くなりたい!」

という意思と全面的な「ゆだね」
そして良きシャーマンが合わさるとき、良いセッティングが生まれ
そのとき人は大きな変革を体験します。

人生が上手く行かなくなったとき、そのときこそシャーマンの出番です。

良きシャーマンは自分が今まで見ていた報告とは全く別の方向へ向くことを教えてくれるはずです。



シャーマン司

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