![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137175964/rectangle_large_type_2_98747facf5d2fda65deea7fca9b7db9c.png?width=1200)
Photo by
uenomanga
彼女のお尻の間にトンカチが挟まっていた
4年間した農業を辞め、長野から福岡に来ました。
長野で退職を決めてから何をしようか、どこに行こうか決めかねていた時に今お付き合いしている彼女と出会いました。彼女は生まれも育ちも福岡です。まあ、行くとこないし、俺も福岡いくかーみたいなノリで、彼女のお尻を追っ駆けることにしたのです。
場所はとりあえず福岡で、仕事はどうするかなぁ。農業以外でなんかないかなぁ。
モノ作りは好きだったのでまず町工場系を探しました。でも求人を見ていてなんか違和感ありました。なんか自分には合わないかもなぁ。他にも、おもしろそうな機械のオーダーメイド会社を見つけたんですが、これもまた何か違和感。僕は農機具の改造とか必要な道具を自作するのが好きだったので、オーダーメイド機械屋はぴったりなはずですが、なんかそそられない。町工場や機械屋の顧客は工場や建設会社や農業法人などです。てことは、俺のお客さんは農家になってしまうのです。今まで一緒に戦ってきた仲間がお客さんになるのかぁ。うーん・・・。
戦場に行く侍に刀を売るよりも、刀を持って戦場に出たいんだ!
そんな時に大工の求人を見つけました。5件ぐらい求人を見つけてメールをしてみましたが惨敗。なかなか社会は厳しいです。まあ、なんとかなるでしょと彼女のお尻の事を考える日々。考えすぎて、目の前にお尻があるかの様に感じます。いよいよヒモになる道が見えてきたころ、彼女から連絡がありました。「そういえば、友達に大工のアルバイトをしていた人がいるよ。」
目の前にあった彼女のお尻、よく見るとなんとその間にトンカチが挟まっていたのです。
僕はそのトンカチを手に取り、大工をしています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?