盤配置計画(基本設計)

盤配置計画について記述します。
盤配置は以下にて検討を進めます。

①ゾーニング設定
②原単位にて盤負荷容量の暫定値算出
③専用盤配置
④スペース取り
⑤検証、負荷資料による再検討、配置

①ゾーニング設定
電灯盤から検討します。
電灯盤は概ね500m2~800m2に1面程度で配置を進めますが、室用途が変わる(例えば共用と事務所等)のであれば先ずはそれ毎に設置を検討します。照明、コンセントのケーブル亘長が長くなると電圧降下が大きくなり、ケーブルが太くなり、経済的ではなくなるので盤から最遠端50m~70mあたりを目処にします。
動力盤は動力機器が発生するエリアのEPSや機械室、屋外に設置します。動力機器はピット内排水ポンプ、屋内シャッター、屋外の室外機、機械室内の機器で発生します。

②原単位にて盤負荷容量の暫定値算出
電灯盤は原単位ベースで盤容量を仮設定します。20kVA以内で1面体、45kVA以内で2面体、80kVA以内で3面体、発電機系統があればそれに+で面数を想定します。
1面あたり600W×250D×2100H程度で想定します。メンテ、施工スペースは盤前面600mm、盤両側100mm程度とします。
動力は機器情報が無いと想定できないので⑤までは仮配置状態となります。

③専用盤配置
その室内で多く電気機器を扱うような室には電灯盤を専用で設置します。
例えば弱電機器が集まる防災センターや管理室及び監視室、通信機器が集まるMDF室、売店、厨房、OA負荷が多い事務室、実験室等になります。その室で10kVA以上使用するのであれば専用盤として検討してよいと考えます。

④スペース取り
盤設置場所を想定しましたら、EPSを計画します。盤を機械室や倉庫、関係者以外が触らないよう措置を行う場合はEPSを設けずに盤を設置する場合もあります。
盤への幹線敷設にあたりキュービクルから盤までのルートを検討します。各階の幹線を集約して縦に通す場合はその部分にEPSを計画します。幹線サイズは原単位より設定した盤容量にて幹線計算を行い、幹線サイズを算出します。幹線サイズがでましたら、そこを通過する幹線サイズによるケーブルの仕上り外径と本数を纏めてその合計の1.2倍した数値でケーブルラックサイズを算出します。
幹線計算、幹線サイズ、ケーブルの仕上がり外径、ケーブルラックサイズはそれぞれ検索すると情報が出ているのでここでは割愛します。
ケーブルラックサイズを算出したらその前方600mm、両端100mmをメンテ、施工スペースとして確保します。盤を隣接するのであればそのスペースも合計してEPSサイズを算出します。

⑤検証、負荷資料による再検討配置
原単位以外の負荷(機械設備動力や建築動力、施主持込機器等)は資料を受領してエリア毎に積み上げて盤を配置します。
配置を検討したら再度スペース取りを行います。

尚、実施設計で配線を作図し、実際必要な回路数と負荷容量によって基本設計で計画した盤配置スペースを再検証し、必要スペースが不足していれば建築設計と面積や位置調整を行います。

以上です。

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